
適正体重に美容体重、シンデレラ体重、理想BMI…いったい何の数字を目指せばいいかわからず、「体型管理迷子」になったことのある女性は多いのではないでしょうか。私、ボディブックのライターRもそのひとりです。
最近は「そもそも体重計には一切乗らない」という女性も増えているとも聞きます。では、何を基準にしたらいいのか。そこで新たに注目されているのが、ワコールが提供する3D計測サービス「SCANBE(スキャンビー)」です。
たった3秒のセルフ計測で、自分のからだを360度見られる3D映像や、全身18カ所の採寸データと体型特徴、さらにはブラジャーをはじめとしたインナーウェアのサイズを、無料で知ることができると聞いて…。これは体験しないわけにはいきません。そこには、想像した以上の多くの発見がありました。
新感覚! 令和のランジェリーショップの計測事情
うんとかわいい下着が並ぶ東急プラザ表参道「オモカド」のSCANBE。どれも見ているだけでテンションが上がるようなものばかり。

今回の目当ては、SCANBEでしか体験できない「3Dボディスキャン」。専用の紙ブラジャーを身につけてブースの中に入って立つだけで、全身が数値化されるのだとか。しかも、無料!
ビューティアドバイザー(BA)さんによると、自身のスタイルを定期的にチェックする人はもちろん、妊婦の方がお産前とお産後を記録として残したり、ダイエットの経過観察のために利用する例もあるそうです。
ちなみに、3500円を払うことで、流行りの「骨格診断」もセルフで受けられます。これについては、次回の<体験レポート2/AI骨格診断編>で紹介することにして。

「からだのすみずみまで数字が出るのには抵抗があるけど、不思議と体重計に乗るときよりも心は重くない」。そんな感情を抱きながら、いざSCANルームの中へ。
実際に入ってみると、広く清潔な空間で着替えもしやすい。服を脱いで専用の紙ブラジャーをつけたら、機械からの指示に従い手と足幅を調整。そして早速3Dボディスキャン開始!

スキャンが終わると、結果が画面に表示されます。胸やウエストだけでなく、左右の腕やふくらはぎの太さまで、すべて数値化されるとのこと。知りたいようで知りたくないような。どんなデータが出てくるのか…?

これが、スキャンをして数十秒待つと現れた「3D映像になった」自分。あまりにも立体的だからか、鏡を通して見るいつもの自分のスタイルとは違って、しばらく動揺。ちなみに、この衝撃と動揺は着替えてSCANBEから出たあと2時間ほど続く(個人差あり)。正直、初めて見たときはかなり新鮮でした。

個人的にいつも気にしているのは、ウエストとヒップのサイズ。スキャン結果には、ウエスト69.1cmと、ヒップ97.4cm と記載されていました。自分自身で測ったときはウエスト62cm。自分で測るときはおなかを極限まで凹ませていたので、SCANBEによる数値がより正確な結果だと受け止めよう。
「ウエストは64cmくらいを目指したいな…。そしてお尻の位置が思ったより低いぞ…」など、3D映像を眺めていると、さまざまな感情が飛び交います。
ありがたいことに、スキャンしたデータは公式アプリ「ワコールカルネ」にて直近3回分までのデータが記録できます(無料)。このおかげで、今後ネットでお洋服を買う際は相当手間や失敗が減りそう。普段自分自身のからだの細部をメジャーで測る機会なんてないので、貴重なデータを得られたという気分に。
何より、いちばんうれしい変化は、スタイル維持に「もう少しだけ」真剣に取り組みたいという気持ちが芽生えたことでした。しかも不思議なことに、「初めは衝撃的だったけど(笑)、よく見たらスタイルが悪すぎることはないかも。メリハリも多少あるから、これはこれでいいんじゃないか」と、自分自身に対してポジティブな気持ちが生まれてきました。

ズバリわたしの下着のサイズは?
さらに驚きは続きます。計測したデータをもとに、自分に合うインナーサイズが表示され、これまで選んでいたサイズが、思い込みだったり古かったりしていたことに、気付かされたのです。

ひと目でどのサイズの下着を選べばいいかわかるのは、横着な性格の私にとっては非常にありがたいこと。
これまでの「下着選び」はというと、母に百貨店の下着コーナーに連れて行かれて、BAさんと母と一緒に下着を選ぶのが普通でした。年頃で母に下着姿を見られることに抵抗があった私。店頭に行くと毎回不機嫌になるほどでした。
けれど、SCANBEでは計測工程すべてをひとりでできて、終わったらBAさんに結果を見せるだけで最適なブラジャーをおすすめしてもらえる。なんて快適!

パカパカする隙間・肩ひものズレ…。痛みのない、自分に合ったブラを!
SCANBEでの体験はまだ続きます。3Dボディスキャンの自分のデータをもとに、BAさんがタブレットを使いながら体型や特徴について説明。さらに、体型に合うブラジャーと、下着選びで気をつけるべきポイントを教えてもらえました。これが、「わたしに合うブラ診断」というサービスで、かかった時間はおよそ10分。セルフでできる3Dボディスキャンと、BAさんによるアドバイスのかけ合わせで、自分に合うブラジャーが、より具体的にわかってきました。
実は私、1カ月前に海外ブランドで6セット分(合計およそ10万円相当!)ものランジェリーを購入したばかり。残念ながらどれもデザイン重視で買ってしまったからか、着用時のストレスが多いのが本音。試着したはずなのに肩ひもは落ちやすく、ワイヤーは胸に擦れてかゆくなり、カップはパカパカ…。
「わたしに合うブラ診断」では、私の下着選びの注意事項としてまさにその3点が記載されていました(上の写真)。
「そう、今画面に書いてあるこの悩み、全部私にあてはまります!」と思わずBAさんに興奮気味に伝えてしまったほど。
「せっかく10万円分新しく買い替えたのに無念…」という気持ちを引きずりながらも、BAさんおすすめのブラジャーを試着することに。
驚愕! ブラジャー別「ビフォー・アフター」

実際に診断結果をもとに選んだ下着を身につけることで、見え方がどう変わるのか、ビフォー・アフターで比べてみました。

なんと、バストのトップの位置がまったく違うことが写真で明らかに。カメラマンの女性も、撮影しながら「胸の位置が、高くなっている!」と思わず口にしていたほどの変化でした。

※個人の感想です。機能の表れ方には個人差があります
ブラジャーだけ替えて同じブラウスで比較すると、違いは明らか。胸の位置がこんなにも違うとは、自分でも驚きの結果です。見た目が改善されたほか、サイズの合ったブラジャーを身につけることで、背筋がよりピンと伸びるような感覚がありました。
「もっとからだと向き合いたい!」診断を終えて
SCANBEの3Dボディスキャンと「わたしに合うブラ診断」を終えた後、私の頭は2つのことでいっぱいに。
今すぐブラジャーを買い替えたいということ、そしてお尻の位置が意外と低いことに気づいたので、ガードルを買いたいということ。
取材後、プライベートの時間に再びSCANBEに戻った私。診断結果を見ながらブラジャーとナイトブラ、ガードルを試着。どれも一発でぴったりのサイズを見つけることができ、試着の手間も大きく省けて、最終的にお気に入りのブラを2点、ガードル1点を手に入れました。
お肌もスタイルも維持が難しいと感じ始めたアラサー女子的に、SCANBEは改めて下着の重要性と、からだと向き合う楽しさを実感した体験でした。
「まだボディケアをしなくても大丈夫」「下着選びに時間をかけるのは面倒くさい」という感情とは今日からおさらば。常に自分史上最高の自分でありたいと思わせてくれるきっかけは、女性にとってこれほど重要なものだったのです。
さまざまな感情と行動の変化が生まれた体験となりました。

撮影/高木亜麗
デザイン/WATARIGRAPHIC