気持ちがのらない。なんだかイライラ。解毒レシピで春の不調を乗り切ろう

薬膳の知恵できれいに〜レシピ付き

気持ちがのらない。なんだかイライラ。春の不調に解毒レシピ

あたたかくなり、過ごしやすい季節になってきました。気持ちがウキウキワクワクしてもよいはずなのに、「気分がのらない、なんだかイライラする」ということはありませんか?

からだの調子は悪くないし、どこかが痛いわけでもない。原因不明のイライラ。気分が晴れない。…もしかしたらそれは「春の不調」かもしれません。

日本には四季があるため、季節の変わり目が1年に4回あります。その中でも冬から春への変わり目は、陰から陽へ変わる大きな変化の時期です。4月は新学期、入学、入社、部署の異動などの時期でもあり、気候の変化だけではなく、環境も新しくなり、何かと精神的ストレスがかかるとき。

中医学的に春は冬に溜まったものを解毒するために「肝」のケアが必要な季節といわれます。しかし、ストレスが溜まってくると「肝」の働きが悪くなり、うまく解毒ができなくなります。ストレスにより交感神経が優位になると肝で活性酸素が発生し、肝に負担がかかり、解毒や代謝などがおろそかになり、これが精神的な「なんだか不調」の原因になります。

「肝」の気の流れを促し、不足している「血」を補う食事が必要です。血液中の鉄分が不足すると、気力が出なく、うつ症状が出やすくなるので要注意です。

今回ご紹介するレシピは、新じゃが、アスパラ、あさりのガーリック酒蒸しです。

新じゃがは、火が通りやすく、気を補い、むくみや高血圧に効果があり、アスパラは、気を補い、代謝、免疫力をアップします。
あさりは血を補い、鉄や造血作用のあるビタミンB12が豊富です。

バランスよく春の不調を整える一品です。

今月のレシピ
新じゃが、アスパラ、あさりのガーリック酒蒸し

新じゃが、アスパラ、あさりのガーリック酒蒸し

<材料>(2人分)
新じゃが……200g
アスパラ……4本
あさり……200g
玉ねぎ……1/4個
ミニトマト……4個
にんにく……2片
水……100ml
酒……100ml

塩、こしょう ……適量

作り方
❶新じゃがは洗って皮ごと4等分に切る。アスパラは根本の部分を切り落とし、斜めに長さ5cm程度に切る。あさりは砂出しし、よく洗う。玉ねぎ、にんにくは薄切りにする。ミニトマトは半分に切る。

❷小鍋に新じゃが、水を入れて蓋をして中火にかける。沸騰したら弱火にし、5分加熱する。

❸❷に玉ねぎ、にんにく、アスパラ、ミニトマト、あさり、酒を入れて、再び蓋をし、弱火で5分加熱する。

❹あさりの口が開いているか確かめてから、味を見て、塩、こしょうで味を調える。

  • 橋本加名子(はしもと かなこ) 料理研究家、栄養士、フードコーディネーター、国際薬膳調理師。タイ料理、ヴィーガンタイ料理、和食、発酵の料理教室「おいしいスプーン」を主宰。『老けない体をつくる! たんぱく質の10分おかず』(ART NEXT)ほか著書多数。新刊『魔法の万能調味料 玉ねぎ麹レシピ』(河出書房新社)が好評発売中。食べてからだを調える「養生・ベジ発酵薬膳クラス」、「ヴィーガンタイ料理・ベジタイ指導者クラス」開催中。
    サイト:「おいしいスプーン」oishi-spoon.com
    Instagram:kanakohashimoto1
文・写真/橋本加名子(料理研究家、国際薬膳調理師・栄養士)
イラスト/いしわたりきわこ
デザイン/WATARIGRAPHIC