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  • 2024.03.27

右脳派or左脳派チェック! バランスを整える簡単エクササイズも

脳バランスを整える<後編>

右脳派or左脳派チェック! バランスを整える簡単エクササイズも

ーー五感で感じたことを直観的にパッととらえ、全体を把握する「右脳」と、論理的な思考を得意とし計画を立てることができる「左脳」がバランスよく働くことで、私たちは人生をより楽しく、快適に生きることができます。では、崩れてしまった「脳バランス」はどうしたら回復できるのでしょうか? 今日からできる簡単なエクササイズで「脳バランス」を整えましょう。

あなたは右脳型? 左脳型? からだの特徴からチェック!

脳バランスの乱れはからだの左右差になって現れます。以下のチェックリストを使って、からだの特徴からどちらの脳の機能が低下しているかを見ていきましょう。

●右脳左脳の働きをからだの特徴からチェック





バイバイテスト

バイバイテスト

両足をそろえて立ち、腕を前に突き出したままの姿勢で、両手でバイバイするように手をゆする。右手は右側に動かし、左手は左側に動かす。30秒程度、できるだけ速くバイバイを続ける。


いかがでしたか? 脳は、日常生活でのからだの使い方や刺激によって構成されるので、同じようなパターンでからだを使っていると、脳バランスの偏りも定着してしまいます。

ですが悲観する必要はありません。刺激によって活性化し発達する脳は、刺激によって(あるいは刺激を与えないことによって)退化しますが、刺激によって再び回復します。

ぐるぐるエクササイズで、頭もからだもすっきり

脳機能を回復させるためのポイントはとてもシンプルです。それは「機能が衰えている側、普段使っていない側を意図的に使うこと」です。脳を活性化させるためには、からだの使い方などいつものパターンを変えることが大事です。この考えのもとに発案した「ぐるぐる体操」は、1日3分でできるので、ぜひ試してみてください。

体操は<首><腰><目玉>の3つのパートを刺激します。首と目玉の体操は、椅子に座りながら行ってもOKなので、デスクワークの休憩中や通勤の電車内など空いた時間に行う習慣をつけるといいでしょう。

効果を実感するためには、腰や肩こり、ひざの痛み、動きにくい部位など、今の自分の気になっている箇所の痛みや可動域を記憶しておくことをおすすめします。それがエクササイズ後にどのように変化しているか、1回で効果が実感できなくても続けていくうちにどう変化していくのかを観察してみてください。

それではさっそく行いましょう。エクササイズは深呼吸をしながら行うとより効果的です。意識してみてください。

●首ぐるぐる体操

首は脳に近いので、首を動かすことで脳への刺激も多く入ります。3つのエクササイズをする時間がないときは、首の体操だけでもOK。

前、右前、右、右後ろ、真後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に首を傾け、首の痛みや張り、違和感を感じるところを探す。

1 前、右前、右、右後ろ、真後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に首を傾け、首の痛みや張り、違和感を感じるところを探す。

問題のある箇所があったら、その方向に首を傾けたまま5秒キープ。

2 問題のある箇所があったら、その方向に首を傾けたまま5秒キープ。

首を元に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

3 首を元に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。首を反対に回して、1~4を行う。

4 吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。首を反対に回して、1~4を行う。

●腰ぐるぐる体操

体操が終わったら、違和感を感じた箇所をもう一度動かしてみましょう。可動域が少し広がったことを感じられたりと状態が良くなったことを実感できるはずです。

立った姿勢から、前、右前、右、右後ろ、真後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に上半身を倒し、腰の痛み、張り、違和感が生じるところを探す。

1 立った姿勢から、前、右前、右、右後ろ、真後ろ、左後ろ、左、左前の8方向に上半身を倒し、腰の痛み、張り、違和感が生じるところを探す。

問題のある箇所があったら、その方向に腰を曲げたまま5秒キープ。

2 問題のある箇所があったら、その方向に腰を曲げたまま5秒キープ。

腰を元に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

3 腰を元に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。腰を反対に回して、1~4を行う。

4 吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。腰を反対に回して、1~4を行う。

●目玉ぐるぐる体操

簡単にできるので、PC作業の合間などに行うのもいいでしょう。顔を正面に向けたまま行うように心がけてください。体操後、目玉が動かしやすくなったと感じられる人も多いはずです。

上、右上、右、右下、下、左下、左、左上の8方向に目玉を動かし、どの方向が動かしにくいかを確認する。

1 上、右上、右、右下、下、左下、左、左上の8方向に目玉を動かし、どの方向が動かしにくいかを確認する。

問題のある箇所があったら、その方向に目玉を動かし、そのまま5秒キープ。

2 問題のある箇所があったら、その方向に目玉を動かし、そのまま5秒キープ。

目玉を正面に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

3 目玉を正面に戻し、おへその下にある丹田を左手で押しながら、息を吐ききる。

吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。目玉を反対に回して、1~4を行う。

4 吐ききったら、左手の甲を右手のこぶしでポンと叩いて刺激する。目玉を反対に回して、1~4を行う。
強い炎症が起こっているときや、首や腰、目玉を動かしたときに強い痛みがある場合は体操を行うのは避けてください。

脳にとって、安静は大敵!

エクササイズは、毎日続けることが大切だとはわかっていても「今日は疲れちゃった、やめようかな」と思う日もあるでしょう。もちろん寝込むほどの体調不良の場合はお休みする必要がありますが、疲労程度の日は重い腰をあげてください。

だるいと思っていてもからだを動かしていくうちに、脳は活性化し、心にもからだにもエネルギーが蘇ります。脳にとって「安静は大敵」と覚えておいてくださいね。

また、バランスのいい食事や睡眠など基本的な生活習慣を整えることも脳バランスにとってはとても大事なことです。できれば日頃から30分のウォーキングも心がけましょう。

  • 石井克昇
  • 石井克昇 「石井堂クリニカルオフィス・石井堂街の接骨院」代表。
    柔道整復師。ICC国際コーチング連盟認定コーチ。アクティベータ・ネットワーク・ジャパン上級認定。アメリカやカナダで信頼を得ている施術法「アクティベータ・メソッド」を駆使した治療を行う。2012年、石井堂街の接骨院を開業。脳の記憶と条件付けが及ぼす心身の不調へのケアを専門とする。神経学、東洋医学、心理学、コーチング、脳の誤作動記憶の調整法(心身条件反射療法)を学び、不調な心身を健康へと導くセルフケア「脳バランス体操」を開発。治療院には一流アスリートやアーティスト、モデルなど多くの著名人も訪れる。
取材・文/大庭典子
イラスト/中根ゆたか
デザイン/WATARIGRAPHIC