おとなボディブックが行った「軽失禁・尿もれについてのアンケート」結果の発表<後編>をお届けします。
(<前編>はこちら)
ここから見えてきたのは、多くの人が経験しているにもかかわらず、「話題にしにくい」「相談できない」という現実。そして、「年をとったな…」というネガティブなイメージ。おとな世代は、こうした感情とどう向き合っているのでしょうか。
*軽失禁・尿もれは、加齢や出産などにともなって起こる、「尿をしようとしていないタイミングで、膀胱から尿がもれてしまう」状態をさします。
困りごとのトップ3は
「ぬれる・汚れる・におう」

多くの人が回答した「下着がぬれる・汚れる」ですが、在宅中はまだしも、仕事中や外出中にもっとも気になる様子。ほかに「におい」「衛生面」などへの心配も多くあげられました。一方で、「なんとなく気持ち悪い」「落ち込む」「加齢を実感する」など、尿もれが多くの人にとってメンタルにも影響を与えていることがわかります。
「恥ずかしい」から相談しにくい・したくない、
おとな世代の本音

尿もれ経験者の大多数が、「話題にしにくい」「相談したくない」という回答結果に。中には、「相談したいが、相手がいない」と本音を明かしてくれた人も。「話題にしたくても、はずかしい」「相談しようと病院に行くことを考えますが、それほどのことじゃないような気もして」など、「どうにかしたい」けれど躊躇している様子が伺えます。
気になって、お出かけしにくい、気が重い…。
おとな世代の行動に影響を与える尿もれ
Q.軽失禁・尿もれに対してどんなイメージがありますか?
「いつかは誰しも経験すること、というイメージ」
「ある程度の年齢になればしかたない現象」
「いろんな筋肉が衰えてきたのだなあと思う」
「オープンに話題にするのは恥ずかしい」
「おばあちゃんのイメージが強くて、あまりいい印象はないです」
「とにかく“大変”というイメージしかありません。自分が尿もれするようになるまで、こんなにつらいとは思っていませんでした」
「女というより“おばさん”になったんだな、歳を重ねたんだな、というイメージ」
「なんだか情けない。けれど仕方ないことかな」
「産後なので仕方ないとは思っているけれど、買い物や旅行などで出かけるのが気が重い…」
現実を見つめつつも、ネガティブなイメージが強い様子。とはいえ、一部の方からは、
「以前は、加齢のためと思っていたが、出産後よく経験することだと知り、少し安心しました」
「運動仲間と話していると、みなさん経験しているので気持ちが楽になります」
「3人出産した結果の尿もれなので、仕方ない…というか、母親の勲章だと思うようにしています」
といった声もあり、自分なりにポジティブに転換している人もいました。
次回#03からは、産婦人科医・高尾美穂先生が登場! 軽失禁・尿もれの基礎知識と対策を教えていただきます。お楽しみに!(6月1日更新予定)

デザイン/日比野まり子
【特集】あれ? もしかして尿もれ?みんなの実態を聞きました(全5回)
- #01|1500人アンケート<前編> 尿もれは「咳、くしゃみ」が2大要因
- #02|1500人アンケート<後編> 「相談しにくい」尿もれ問題、どう解決してる?
- #03|産婦人科医・高尾美穂先生/知っておきたい尿もれの基礎知識と対策
- #04|産婦人科医・高尾美穂先生が回答/こんなとき、どうしたらいい? 尿もれの素朴な疑問(6月8日更新予定)
- #05|産婦人科医・高尾美穂先生が教える/尿もれ対策「骨盤底筋トレーニング」(6月15日更新予定)