「糖質中毒セルフ診断」で糖質依存度をチェック

特集/糖質制限、ホントのところ

先生/前川 智(長野松代総合病院ダイエット科部長)

---- 健康志向の高まりとともに、世の中には「糖質制限」に関するさまざまな情報があふれるようになりました。年代や、現在の健康状態にかかわらず、食生活を見つめ直すきっかけにもなっているようです。現代の日本において必要な糖質との向き合い方とは? ダイエット専門医として、糖質のとりすぎによって不健康になってしまった患者さんと日々向き合っている前川智先生にうかがいました。

「糖質中毒セルフ診断」で糖質依存度をチェック

糖質の過剰摂取が常習化していませんか?

1日3食、しっかり食べる。あるいは逆に、忙しいので食事は仕事をしながらおにぎりや菓子パンでさっとすます。3時のおやつや食後のデザート、夜食が習慣になっている――このような食生活を続けていると、糖質の過剰摂取により、肥満や糖尿病になってしまうかもしれません。

私は、体重の増加が原因でさまざまな体調不良を起こしている肥満患者さんを、これまで1000人以上診察してきました。「肥満」と聞くと、「食べすぎ」=「カロリーのとりすぎ」を想像する方は多いと思いますが、実は大半の患者さんが、糖質のとりすぎが原因で太ってしまっていたのです。制限すべきは、カロリーではなく、糖質です。私たちダイエット科では一週間の「ダイエット入院」によって、食生活を変えていきます。

たまに、「見た目は太っていないのに」という患者さんもいらっしゃいます。BMI(肥満度を表す体重指数。体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出し、22が適正体重とされる)が20なのに、内臓脂肪面積が100㎠を超えていたりする。いわゆる「隠れ肥満」「痩せメタボ」です。日本人を含む東洋人は内臓脂肪型肥満が多いので、ぜひ人間ドッグなどで内臓脂肪測定の腹部CTを撮っていただきたいと思いますが、この内臓脂肪を減らすために、最も有効なのが、糖質制限なのです。

なぜ糖質制限で内臓脂肪が減っていくのか。それは、糖質はほぼ100%体内に吸収されるからです。

私たちの生命を維持するのに必要な三大栄養素「糖質(炭水化物から食物繊維を引いたもの)」「脂質」「たんぱく質」のうち、「脂質」と「たんぱく質」はからだの構成成分にも使用されますが、「糖質」は、エネルギー源としてのみ。つまり、余った分はすべて脂肪に変化し、体脂肪となって蓄積していきます。しかもスムーズに。

摂取エネルギー>消費エネルギー、この差が体脂肪になる。逆に言えば、糖質をコントロールしてエネルギーの差を小さくしていけば、適正な体重に近づくことができるわけです。

もしや糖質中毒? セルフ診断のすすめ

私たちの病院の「ダイエット入院」では、これまで100%の方が減量に成功しています。入院という状態に身を置くことによって、摂取エネルギーと消費エネルギーの管理がしやすくなるからです。でも、日々の生活でそれを続けるのはなかなか難しいですよね。その理由のひとつに、「糖質には中毒性がある」ことが挙げられます。

糖質を過剰に摂取すると、血糖値が急上昇します。すると、脳内にドーパミンという神経伝達物質が放出され、幸福感がもたらされます。しかし数時間後、血糖値は急降下。また糖質が欲しくなる、というわけです。アルコールやニコチンの中毒と同じですね。

「ダイエット入院」にいらっしゃる患者さんは、ほとんどの方が、この糖質中毒に陥っています。

以下に、「糖質中毒セルフ診断」のチェック項目をいくつか挙げてみました。









――『低炭水化物ダイエットのすべて』(アカデミアジャパン株式会社)を一部前川医師により改変/『ゼロから知りたい!糖質の教科書』(西東社)より引用

思いあたる項目が多い方は、糖質中毒に陥っている可能性があります。まずはご自身の食生活における糖質摂取について、見つめ直すところから始めましょう。

----身長と体重が同じでも、内臓脂肪量は大きく異なっている場合もあるとか。体重だけに注目するのではなく、健康のためには「隠れ肥満」にも気をつけたいものです。「現代では糖質は“非常食”」と、現代人の糖質過多生活に警鐘を鳴らす前川先生。次回はより具体的に、適切な食事の仕方について教えていただきます。

取材・文/剣持亜弥
イラスト/坂田優子
デザイン/WATARIGRAPHIC

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