• 2013.04.17

糖質制限ダイエット

【とうしつせいげんだいえっと】

糖質の高い食事や飲料を制限するダイエット法。
ごはんやパンなど主食系と炭水化物の含有量の多いジャガイモやサツマイモなどの芋類、甘い果物やジュース、砂糖やチョコレートなどの糖類、ビールや日本酒などの醸造酒などを制限。
糖質を制限し、その分たんぱく質や脂質を多くとることで痩せやすいと言われ、一大ブームに。

ただし体重の減少の多くは、筋肉や肝臓に貯蔵されている糖質燃料のグリコーゲンとそれに結合している水。
筋肉は、活動するために摂取した糖質の70%近くを必要とする。そのため、人間の体は、非常事態に備えて常に糖質を体に蓄えており、その保管庫ともいえるものがグリコーゲンで、特に肝臓のグリコーゲンは、糖質しか利用できない脳の非常食でもある。そのため、炭水化物を少量しか食べなかったり、極端なご飯抜きダイエットをすれば、脳や筋肉に糖質が不足するため、それを補うために蓄えられたグリコーゲンが消費されるが、その時にその3~4倍にあたる水分を同時に脱水するため、見かけの体重は4倍近くも減少する。

脳は糖質しかエネルギーとして利用できないため、糖質によって血糖値があるレベルまで高くならないと、脳の視床下部にある満腹中枢が満たされず、食事が抑制されない。
つまり高脂質食ではいつまでも満腹感が得られずに、食べ過ぎてしまうことになりやすい。正しい知識と専門家の指導が必要といえる。

監修/森谷敏夫(京都大学大学院 人間・環境研究科教授)
ウォーキングやニートと健康との関係についての研究も多数。

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