「三日坊主」で終わらせない！「新年の目標」を現実にするOKとNG習慣

新鮮な気持ちで立てる「誓い・目標」は、新年ならではの大事な習慣。キャリアアップ、ダイエット、貯金、恋愛、自分磨き…目標はさまざまでしょう。いつもは三日坊主の人も、今年こそは！ と心に誓いつつも、早くも挫折しかけている、という人はいませんか。

そこで今回は、習慣形成コンサルタントの吉井雅之先生に、「目標の立て方と実践法」を聞きました。切れ味抜群、吉井先生のアドバイスを参考に、さあ実践！

夢に「期限」と「数字」と、「目的」を

「『今年は痩せて抜群のスタイルを手に入れる！』という目標を立てたあなた。今のところ調子はいかがでしょうか。まさか『何キロ痩せる』と、数字だけ追いかけている人はいませんよね？ ただ体重だけ落としても、幸せにはなれへんよ。

ダイエットでもなんでも、目標とする数字を決めることよりも先にしなければならないのは、『目的を考えること』です。ダイエットなら、痩せたい理由を明確にしておくことが大事です。結婚式や海外旅行など、一大イベントのためにきれいになりたい、とか。ここで重要なのが、目標を達成したときの自分の姿や気持ち、状態を具体的にイメージすることです。イメージは、具体的であればあるほどよいです」

ダイエットも貯金も、つい数字ばかりを追いかけてしまいがち。「目標には目的があるからこそ、継続につながる」と吉井先生は強調します。

「目的がはっきりすることで、『なりたい自分のイメージ』が明確になります。旅行先で、彼と楽しそうに過ごすきれいな自分を想像するだけでもワクワクするなら、『旅行に行くから5キロ痩せたい！』はダイエットの目標として成り立ちます。大事なのは、目標を達成したときの自分を想像したら、『ワクワク』するかどうか。ワクワクは自分が満たされる指標なので、とことん追求してください。そこから逆算すると、どれくらい体重を落とすことが最適なのか、目標とすべき数字が見えてきますよね。そうすることで、過度なダイエットの防止にもなるはず」

格言1：ただ体重だけ落としても、幸せにはなれへんよ

占いよりも信じられる「引き寄せの法則」

「1目的→2なりたい自分像→3数字→4期限の順番で目標を立てるのがポイント。決めたことは、できるだけスマホではなく手帳など紙に書くこと。そして何よりも、毎日振り返ることがいちばん重要」だと吉井先生は説明します。

「目標を設定したら、毎朝起きたときに目標を唱えるようにしましょう。脳は自らが発した言葉をいちばん聞いているので、声に出すことで自然と行動や思考に変化が表れます。

転職したいなら、理想の職場に。素敵な男性とおつき合いしたいなら、自分が思い描いていた人と出会えるようになります。これって、巷でよく聞く『引き寄せ』の法則です。引き寄せたいものは、占いに頼らなくても、自分の行動と思考しだいでいかようにも自分のものにできますよ。

憧れの職業に転職したいなら、どんなスキルが必要で、どういうふうに転職活動をすべきか、調べるようになるでしょう。素敵な男性と出会いたいなら、自分に足りないものは何なのか、どういうふうに自分を磨くべきか考えるようになるでしょう。この過程は、努力と現実を受け入れる素直さが必要なので、人間的にとても成長します。目標を考えて達成しようとする習慣は、ええことしかあらへん！」

格言2：目標を考えて達成しようとする習慣は、ええことしかあらへん！

そのゴール、手段か？ 目的か？

一方で、目標のNG例についても語ってくれました。

「『今年こそ結婚する！』や『お金持ちになりたい！』といった目標を立ててしまう人は要注意。だってみなさんの周りにも、結婚していてもお金持ちでも、幸せじゃない人は、たくさんいますよね。素敵な人と出会いたいがために、『モテたい』とつぶやくのもダメですよ。変な人もたくさん寄せつけることになるので。人によっては幸せになる手段かもしれませんが、目的ではありませんから。

目標を立てるときは、あなたの考える幸せや理想とする自分を手に入れるために必要なものが何かを、深く考えなければなりません。目標設定って簡単そうに見えて、すごく自己分析や自己理解が必要なんですよ。簡単に結婚したいとか言うたらあかん！ 不幸な金持ちもたくさんおるよ」

格言3：簡単に結婚したいとか言うたらあかん！ 不幸な金持ちもたくさんおるよ

シャンパンタワーのように自分の愛を分けよう！

最後に、目標を立てていきいきと暮らしたい人たちへのアドバイスに、吉井先生は「シャンパンタワー」のイメージを常にもってほしいと言います。

「いつだって、自分がいちばん幸せでいることが大事です。シャンパンタワーは、てっぺんのグラスにお酒を注いで、あふれたら2段目、3段目…と順にこぼれていきますよね。1段目のグラスはあなた自身、そして2段目は家族、3段目は友人や会社の同僚。

自分が満たされてから、ようやく周囲に愛や優しさを与えることができます。だからこそ、目標は自分の幸せが何かを考えてから、立てるべき。そのためにも自分と向き合って、自分自身を知ることに、時間をもっともっと費やしてほしいですね」

とことん自分と向き合って立てた目標は、「人生の糧になる」と吉井先生。仕事も恋愛も、貯金も自分磨きも、自分が幸せになるための努力の過程でなければなりません。

新しい年は始まったばかり。あなたの「新年の誓い」を「絵に描いた餅」にしないためにも、いざ実践！

格言4：とことん自分と向き合って立てた目標は、人生の糧になる