ランジェリーのトレンドリーダーとして注目されているフランスのブランド「LIVY(リヴィー)」も、「ロイカEF」が使用されているイルーナのレースを起用している。モダンなグラフィック感覚のストレッチレースを使ったトライアングルブラレットが新鮮。
ファッション、ライフスタイルトータルで、昨今大きな課題となっているのが「サスティナビリティ(持続可能性)」です。出遅れた感のある国内のファッション業界でも、今年になって急に、この言葉が盛んに聞かれるようになりました。
多色展開が特徴の「COSABELLA(コサベラ)」のストレッチレースにも、ロイカV550が使用。
イタリアの有力ストッキングブランド「SARAH BORGHI(サラボルギ)」の商品にもロイカが使われている。
サスティナブルでエシカルな「Opaak(オパーク)」。当初からリサイクルレースなどを積極的に取り入れている。
また、2017年にパリに初出展してから連続出展を果たしている「Opaak(オパーク)」は、サスティナブルというミッションを見事にモードの魅力で伝え続けているランジェリーブランドとして注目されます。考えてみると先の水着ブランドも、共に環境問題の先進国であるドイツからの出展。しかも大手ナショナルブランドではなく、独立系デザイナーブランドの付加価値素材という意味でも共通しています。さらに「Opaak(オパーク)」の最新コレクションは、自然の中に身を置きセルフポートレイトで撮影を行う写真家「サスティナブルフォトグラファー」の写真によって、そのブランド哲学が表現されています。
サスティナブルフォトグラファー・KIMBRA AUDREY(キンブラ・オードリー)のセルフポートレイトによる「Opaak(オパーク)」最新コレクション。
このように、リサイクル素材など環境にやさしい素材を使用しているというだけではなく、「サスティナビリティ」も次の段階にきているように思います。物づくりの源泉に思いをはせ、無駄のない価値ある消費を促すのも、アパレルメーカーの役割となっています。
ヨーロッパのROICA(ロイカ)と強力なタグを組んでいるイタリアのレースメーカー、ILUNA(イルーナ)グループのレース。
武田尚子(ジャーナリスト)
インナーウェア専門雑誌の記者を経て、1988年にフリーランスに。以来、ファッション・ライフスタイルトータルの視点から、国内外のランジェリーの動きを見続けている。著書に『鴨居羊子とその時代・下着を変えた女』(平凡社)など。
「パリ国際ランジェリー展」など年2回の海外展示会取材は、既に連続30年以上となる。現在、ライフワークとなる新たな計画を進行中。
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