ヨガインストラクター吉川めいさんの呼吸美人10の秘訣<前編>

特集/呼吸で自分を変える!

語り/吉川めいさん(ヨガインストラクター)
取材・文/川口夏希(ライター)

ヨガの賜物である、健康的で美しいからだと弾ける笑顔が魅力的な吉川めいさん。アシュタンガヨガのインストラクターとして、日本のヨガ界を牽引し続ける吉川さんに、呼吸の極意を教えてもらいました。 ヨガインストラクター・吉川めいさん

Secret1
呼吸は心の状態を表します

「植物から動物、人間まで、あたりまえのように呼吸をしているので、その大切さに気がつかないと思いますが、呼吸のありかたは、自分の心を表す"鏡"でもあります。呼吸は、焦っているときは浅くはずみ、緊張しているときは途切れ途切れに、悲しいときはため息のような感じで、吐く息が長くなります。そんなふうに、心の乱れは呼吸の乱れにつながっているんです」

Secret2
呼吸を変えることでストレス対策にも

「現代では、起きてから寝るまで、いろいろなところでストレスを感じることが多いですよね。ストレスにより心やからだの乱れが生じて、その結果、呼吸の乱れも出てくる。そのストレスは会社や人間関係が原因かもしれません。でも、だからといって今の生活や人間関係を変えることはなかなか難しいと思います。そんなときでも、呼吸を変えることは、いつでもどこでもできるんです。ストレスを感じたときに呼吸が行えているかに意識を向けてみる。そんなちょっとした心がけで心身のバランスを整える力が呼吸にはあります」

Secret3
均等でなめらかな呼吸が理想です

「呼吸は個性と同様に、人それぞれ違うものなんです。呼吸のありかたをチェックして、吸うのが長いのか吐くのが長いのかをチェックしてから、均等でなめらかな呼吸へと整えていくのが理想です。正しい呼吸をしようとそればかりとらわれてしまうのもよくありません。全体のバランスを整えていくことによって、呼吸も自然とバランスのよいものになっていきます」

Secret4
食べるものによっても呼吸は変化します

「面白いもので、食べるものや量によって呼吸のしやすさが違ってきます。おなかいっぱいになった後やお酒を飲んだ翌日は、自由に呼吸ができなかったり、逆に断食した後は、こんなに呼吸が豊かになるものかと気がつくことも。何を食べるかも関係しますが、基本的に食べ過ぎないことは、いい呼吸をする基本だと思います

Secret5
呼吸の偉大さはヨガが教えてくれました

「私自身もヨガを始めるまでは、呼吸に対して無頓着でした。呼吸と動作を連動させる、アシュタンガヨガを始めてわりとすぐに、いかに呼吸ができていないかを痛感したんです。頭で考えて直そうとするんですが、なかなかすぐに修正できなかったり...。ポーズによっても呼吸がきちんとできるもの、そうでないものがあり...。心やからだを素直に表す呼吸というものに、興味をもち始めたのはアシュタンガヨガがきっかけです

〈後編〉は12月公開予定。呼吸美人になるための、さらなる極意をひもときます。

吉川めい ヨガインストラクター、モデル。コンセプトスタジオveda主宰。14歳からモデルとして活躍しながら、2001年にアシュタンガ・ヨガと出会い、インド・マイソールで修行。2006年には日本人女性として初となる、アシュタンガヨガ正式指導資格を取得。『吉川めいのアシュタンガヨガ基礎レッスン』(NHK出版)など多数の書籍があり。
http://maeyoga.com
http://vedatokyo.com

撮影/長谷川 梓