鍼灸師・森田真理さんの『むくまない』ための生活習慣<前編>

特集/むくみの正体に迫る!

語り/森田真理(鍼灸師、女性ホルモン研究家)

むくみに悩む女性のために、鍼灸師・森田真理さんがむくみケアの極意をレクチャー。森田さんは女性の悩み全般をサポートするプロ。からだの専門家が行うむくみケアを参考にして、からだをすっきり整えましょう。 森田真理さん

Secret1
夏は気がつかないうちにむくみが進行します

「夏はクーラーや冷たい飲食、汗によって"冷えむくみ"が出やすい時期。暑いからといってミニスカート&生足を楽しむ方も多いと思いますが、私は徹底して下半身の肌を露出しないようにしています。夏は毛穴が開き、そこから冷たい冷気が体内へと入っていくので、どんどん冷えていってしまうのです。足は女性ホルモンを整える上で土台となる部分。夏でも、足先や足首が冷えていないか、チェックしましょう」

Secret2
足首のむくみは、婦人科系のバロメーターです

「足首を押したときに色が変わったり、跡が残るのは、足首がむくんでいる証拠。足首がむくんでいる人は、婦人科系に悩みをかかえやすいのです。つまり、足首はホルモンバランスがきちんと整っているかのバロメーター。生理不順や子宮環境の乱れ、不妊など、婦人科系の悩みがある方は、足首のむくみチェックをしてみて。むくみのある人はお灸をしたり、医療用の着圧靴下を履くなどして、しっかりケアしましょう

Secret3
からだを冷やす食べものはなるべく控えましょう

「寒さを感じないのに、太ももやヒップはひんやりしている。そんな状態を放っておくと、むくみやセルライトの原因となります。下半身がプヨプヨとしまりがない状態ならば、自分が好んで食べているものを見直すべきです。小麦や乳製品などの白い食べ物や、チョコレートなどの糖分、マンゴーなど南国のフルーツは、からだを冷やす要因に。足のむくみは、食べている物の"履歴書"です。からだを冷やす食べ物を知り、ストレスにならない程度に控えましょう」 からだを冷やす食べもの

Secret4
糖質の高いお酒は翌日のむくみを招きます

「お酒を飲んだ次の日はテキメンにむくむもの。少量のアルコールは血管を広げ、血行を促進してくれるのですが、大量にとると、動脈の壁から水分を出すものの、静脈を通して戻す水分がたりなくなるため、体内に水分がたまってしまい、むくみの元になるのです。特に糖質の多いシャンパンやビール、甘口の白ワインはむくみやすいお酒なので、注意しながらとるようにしましょう。私自身、お酒を控えるようになってからむくみがとれ、顔がひと回り小さくなりました」

Secret5
むくみ解消にはタンパク質が欠かせません

「女性は加齢とともに、血のめぐりが悪くなり、それがむくみの原因につながることも。私は血を補うためにも、動物性タンパク質を食事からとるようにしています。むくみを抱える人の食生活は、サラダ中心だったり、アイスコーヒーを頻繁に飲んでいたり、と冷えを招くような食事を好んでいることが多いです。動物性タンパク質以外にも、私はなるべく丼もので済ませたり、偏食にならないようにも心がけています。忙しいことを言い訳にせずに、意識を高く保つ...。そんなちょっとした心がけが、大きな効果をもたらすと思っています。
[森田さんのある日の献立]
朝・・・卵、納豆入りみそ汁、十穀米
昼・・・五穀米のおにぎり、蒸し野菜、白身魚 
夜・・・魚や肉を中心に。炭水化物は控える。

〈後編〉は7月公開予定。むくみに勝つ、さらなる極意を披露。乞うご期待!

森田真理(もりたまり) 「Mari鍼灸Salon」代表。
19歳からエステティシャンとして活躍。30代で体調を崩したことをきっかけに、鍼灸治療に出合う。早稲田医療専門学校へ入学した後、アメリカで解剖学を取得。中医師につき、東洋医学を学び、36歳で鍼灸国家資格を取得。
たんなる鍼治療だけでなく、不妊や産前、産後ケア、生理トラブルや更年期など、女性の悩みに特化した治療にファン多数。
『足から体を癒す』(ブルーロータスパブリッシング)など多くの著書を手がける。
ぎんざ鍼灸Salonn

取材・文/川口夏希
撮影/長谷川梓