骨盤底筋群を「締める・緩める」トレーニング法

特集/女力を支える骨盤

先生/重田美和(理学療法士)

----今から骨盤底筋群を鍛えておけば、女性特有の尿トラブルを予防できることがわかったら、トレーニングあるのみ! トレーニングと聞くと、わざわざ時間をつくらないといけないイメージですが、骨盤底筋群は慣れればいつでもどこでも、何をしながらでも、できるのが特徴です。動かし方のコツを、引き続き重田先生に伺いました。 骨盤底筋群

タオルや指を使って骨盤底筋群が
動く感覚をインプット

骨盤底筋群だけを動かすことが最大のポイントですが、意識しづらいこともあり、脚やおなかといったアウターマッスルを使っている人が多いんですよね。やり方はとってもシンプル。骨盤が後ろに傾いていると骨盤底筋群は動きにくいので、骨盤を立てて背中と腰をまっすぐ伸ばし、左右の坐骨を感じながら椅子に座ります。そこから膣と肛門だけを中にグーっと引き込み、その状態をキープしたまま3秒カウントしたら圧をかけずにゆっくり緩めます。これを2〜3セット、1日3〜5回行うところから始めてみてください。緩めたときに、骨盤底筋群が座面にフワーっとつく感覚があればOK。トイレに行きたいと思ったら、がまんできずに漏れてしまう過活動膀胱の人や頻尿がある人は、腹圧をかけておしっこをする傾向があります。ですから、締めるときだけでなく、緩めるときもゆっくり行うこと。

骨盤底筋群が締まっているのかどうかわからない人は、丸めたフェイスタオルを恥骨から肛門のところに当てて座り、タオルをつかむようなイメージで膣と肛門を中にグーっと引き込んでみてください。タオルが骨盤底筋群に当たるので、「締める、緩む」の感覚がつかみやすいはずです。尾骨、もしくは腹横筋(骨盤の内側2〜3cmのところ)を指先で触りながら行うのもおすすめです。尾骨や腹横筋がわずかに動くのがわかれば、骨盤底筋群は動いています。指を膣に入れて行うと、さらにわかりやすいかもしれませんね。膣が締まると指が内側に引き込まれるので、感覚をつかみやすいと思います。

無防備にくしゃみや咳をしない。
必ず骨盤底筋群を締めてから

骨盤底筋群のトレーニングは、呼吸も大事。息を吐くと横隔膜が上がり、同時に骨盤底筋群も上がります。骨盤底筋群の動きは横隔膜と連動しているので、締めるときは息を吐きながら行いましょう。くしゃみや咳をしたときにおなかが出る人は、尿が漏れるわけですから、息を吐いたときに反射的に骨盤底筋群がキュッと締まるクセがつけば完璧です。この連動がうまくできない人が多いのですが、練習を続ければコツがつかめてきます。くしゃみや咳だけでなく、重い荷物を持ち上げるときも要注意。無防備に持ち上げず、必ず骨盤底筋群を締めながら行いましょう。筋トレですから、動かす感覚をつかんだらあとは継続です。骨盤底筋群の場合は、いつでもどこでもできるので、どんな筋トレよりも習慣にしやすいと思いますよ。

----タオルを股にはさむ、尾骨、もしくは腹横筋を指先で触るなど、さまざまな方法を紹介しましたが、四つんばいで行うこともできます。臓器の負担が骨盤底筋群にかからないので、これがいちばんわかりやすいという人もいるそう。四つんばいの注意事項は、背中を反らさず、腰をまっすぐにして行うこと。効果はどれも同じなので、自分のやりやすいポーズを習慣にしてみてください。
重田美和

重田美和 女性医療クリニック・LUNAグループ LUNA骨盤底トータルサポートクリニック リハビリテーション部部長。理学療法士、排尿機能検査士、排泄機能指導士。問診と触診で各自の症状(尿失禁、骨盤臓器脱)に合ったトレーニングを作成し、丁寧に指導してくれる。

取材・文/山崎潤子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。
からだ用語辞典: 骨盤底筋 / 腹横筋 / 横隔膜

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