大人とティーンエイジャーのバストの違い その2:バストを寄せたり上げたりしてはいけない理由
バストは皮下脂肪と乳腺から成り立っています。バストの発達には卵巣でつくられるエストロゲンというホルモンが大きく影響しており、思春期にバストがふくらみ始めるのは、このエストロゲンの分泌が盛んになるからです。
バストは乳腺でふくらんでいくのではなく、まず皮下脂肪の沈着によってふくらみはじめると考えてください。皮下脂肪のクッションができて、その中に乳管(図参照)が枝分かれしながら深部に向かって伸びていきます。ホルモンの作用により各乳管の先に袋状の乳腺小葉ができ、それが幾つか集まって最終的には乳腺葉というひとつのユニットがつくられます。
脇の下の前壁は女性のヒップやふともものように脂肪が沈着しやすい部位です。子供の場合、この部分にはまだ皮下脂肪がついていないかもしれませんが、後に乳腺の成長に必要な皮下脂肪のクッションができる部分であるため、ここまでをバストと考えなくてはいけません。ですから、成長期にこの部分を圧迫して皮下脂肪の沈着を妨げてはいけないのです。また、外見では成熟しているようでも、さわってみると脂肪ばかりで、乳腺が発達していないというケースがあるので寄せたり上げたりして圧迫するのはよくありません。
バストの成長を妨げないために、成長期の子供達には保護し、育てるといった役割を果たすブラジャーが必要です。
出典:乳房文化研究会発行 第2回講演録(1995年7月21日)p18より抜粋
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