呼吸トレ/基本の鼻呼吸

スマホを同じ体勢で見続けたり、仕事でストレスを感じたりと、私たちの日常は、無意識に浅い呼吸になってしまう要素であふれています。深い呼吸で肌のつややからだの代謝アップ、心の余裕が得られるとはわかっていても、無意識の習慣はなかなか改善が難しいもの。まずは深い呼吸がしやすくなるからだづくりや、1分という時間を決めて鼻呼吸することから始めてみませんか? 30代で呼吸の奥深さに目覚めた呼吸コーチの堀 杏子さんに教えてもらいます。

まずは基本の鼻呼吸から。「吐いて」→「吸う」で心身をゆるめて。

こころの中で「1.2.3」とカウントしながら、鼻から3カウント息を吐く。

1 こころの中で「1.2.3」とカウントしながら、鼻から3カウント息を吐く。

息を吸いながら、ゆっくりとタオルを頭の上まであげる。

2 鼻から「1.2」と2カウント息を吸う。
1と2をいいリズムで1分間繰り返す。

●ココがポイント!
呼吸は、息を吸うときにからだの機能を活発な状態にする交感神経が高まり、息を吐くときにリラックスした状態をつくる副交感神経が優位になります。刺激やストレスにさらされている現代人は、交感神経が優位になりがち。まずは、吐く息を長くすることを意識しましょう。鼻呼吸をすることで、疲れた脳やからだに酸素が巡ります。基本の鼻呼吸が身につけば、いつでも、どこでも、心身を興奮状態から落ち着いた状態にスイッチできます。カウントは自分のここちいいリズムで行ってください。

  • 堀 杏子(ほりきょうこ) 幼少時より喘息やアレルギー性鼻炎などの虚弱体質に悩み続ける。俳優として、舞台演出家・蜷川幸雄氏の劇団に所属。芸能活動から離れたのち、2020年南インド発祥のヨガと出会い、全米ヨガアライアンスRYT500を取得。鼻から吐く呼吸に動作を合わせたトレーニングで、からだの詰まりや滞りを改善する方法を身につけ、これまでの慢性的な不調が改善。「呼吸が変われば体が変わり、体が変わればマインドが変わる」ことで人生が充実することを伝えている。著書に『息を吐くだけでカラダの不調が消える呼吸革命』がある。
指導/堀 杏子
撮影/丸山涼子
取材・文/大庭典子
デザイン/WATARIGRAPHIC