服飾の歴史や文化へ誘う、京都服飾文化研究財団(KCI)広報誌より

服をめぐる

2019年10月 9日

文/谷智恵美(京都服飾文化研究財団)

BEAUTY

【今日の補修室/Today’s Restoration Room】

第7回「衣装補修のビフォー・アフター①」

KCI収蔵品の補修、保存を行う「補修室」より日々の奮闘を綴ります。

今回から数回にわたって、衣装補修のビフォー・アフターをご紹介します。
衣装補修のビフォー・アフター1 ご紹介するのは1913年頃に製作されたイヴニング・ドレスの補修です。表生地に損傷はほとんど見られませんが、裏生地が縦裂けし、所々落下しています。特に両肩付近は縫い糸と縫い代だけがかろうじて残っている状態です。

まず、写真撮影やスケッチで縫い目や生地の重なりなどを詳細に記録しながら、縫い留められた裏生地を表生地から慎重に取り外します。落下した生地の破片については、可能な限り元の位置を見つけて置き、見つけられなかった欠損部は、補修布(ここでは絹羽二重)を充てて補います。その後、裏生地の両面をサンドイッチ技法(オリジナルの生地を2枚の補修布の間に挟んで縫い留めて補強する補修技法)を用いて縫合し、最後に、表生地へ元通りに戻して縫い留め、補修が完了します。 ドゥイエ イヴニング・ドレス 1913年頃 ドゥイエ イヴニング・ドレス 1913年頃
京都服飾文化研究財団所蔵 林雅之撮影
このドレスは、2018年4月から6月まで横浜美術館で開催された「ファションとアート 麗しき東西交流」展に出展されました。補修を施し、マネキンへの着せ付けを可能にしたことで、多くの方にご覧いただくことができました。 © The Kyoto Costume Institute
(KCI広報誌『服をめぐる』第7号 2017年7月発行より)
京都服飾文化研究財団(KCI)

京都服飾文化研究財団(KCI) 京都服飾文化研究財団(The Kyoto Costume Institure, 略称KCI)は、西欧の服飾やそれにかかわる文献や資料を体系的に収集・保存し、研究・公開する機関です。現在18世紀から現在までの服飾資料を約13,000点、文献資料を約20,000点収蔵。それらを多角的に調査・研究し、その結果を国内外の展覧会や、研究史の発行を通じて公開しています。
https://www.kci.or.jp/

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