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2018年4月 4日

先生/河見浩司郎(株式会社ヤクルト本社 広報室 副参事)

BODYFOOD

【特集/現代人のための“菌活”】

乳酸菌のチカラで内外美容

----科学的にも証明された「お肌と腸内環境の関係」。さらに詳しいお話をヤクルトの学術広報、河見浩司郎さんにお伺いしました。 肥満にも腸内細菌が関係していた?!
腸の有害物質によって肌荒れが起こる?!
さて、腸内環境は肌の状態に影響があることが判明しました。腸内でつくられた悪い物質は、血流にのって全身を巡り、その結果肌細胞の新陳代謝にまで影響を与えているのです。腸内環境の悪化を示す指標として、腸内細菌がつくりだすフェノール類があります。フェノールとは、タンパク質などをエサにした悪玉菌が出す有害な物質のこと。フェノールが血流にのって肌にまで届くと、肌の状態はどうなるのでしょう。

肌は、ミルフィーユのように何層にも重なっていることはご存知ですよね。新しい細胞がつくられるのは基底層と言われるいちばん深い部分。基底層で細胞が生まれるたびに層は表面に少しずつ押し上げられていきます。本来、肌細胞は同じスピードでつくられ表層へとあがっていくのですが、血中のフェノールは皮膚にも到達して、新陳代謝に悪影響を及ぼし、肌荒れの原因になることがわかっています。

私たちは実際に、健康な女性をふたつのグループにわけて、一方にはビフィズス菌 BY株とガラクトオリゴ糖を、一方には両方を含まない発酵乳を飲んでもらいました。その結果、ビフィズス菌 BY株とガラクトオリゴ糖を飲んだほうは、血中の有害物質フェノールの値が約半分に減少。これは腸へのアプローチによって、皮膚の新陳代謝を良好にしたことを示しています。
乳酸菌のチカラで外からも内からも潤う、内外美容を
これまでの研究では、ビフィズス菌のエサとなるガラクトオリゴ糖をビフィズス菌と一緒にとることで、肌の乾燥がおさえられるとの実験結果も出ました。ガラクトオリゴ糖は、母乳や牛乳にも含まれていて、熱や酸にも強い成分。継続的にとることで腸内環境を整えてくれるだけでなく、お肌のコンディションにもいい影響があります。

ただ、こういう結果が出たからといって、単にヨーグルトや乳酸菌を含む食品だけをとっていれば肌にいいという話ではありません。食物繊維をたっぷりとり、高タンパク質高脂質の食事は控えめに食生活を正し、腸内環境を整えたうえで、乳酸菌 シロタ株やビフィズス菌 BY株を飲み、その良好なバランスをより強固なものにしてください。

そして、肌のために食べ物や飲み物などからだの内側からのアプローチはもちろん、外側からのケアも重要です。ヒアルロン酸のような少しの量でも水分を保持できるような成分は、肌の潤いにも効果的。乳酸菌そのものではなく、乳酸菌につくらせたヒアルロン酸やその他の有益なエッセンスを添加する化粧品も販売されています。内側からも外側からも乳酸菌のチカラを借りて、内外美容を実践してみてはいかがでしょう。

----乳酸菌が潤い成分として名高いヒアルロン酸まで生産できるなんて驚きですね。乳酸菌のチカラを使って外側からも美肌にアプローチするのは効果が期待できそう!
河見浩司郎

河見浩司郎 株式会社ヤクルト本社 広報室 副参事
1990年入社。同社中央研究所において、乳製品の開発、改良に関わる研究や、実用に適した乳酸菌、ビフィズス菌のスクリーニングなどを行う。主な成果として、使用する脱脂粉乳によって乳酸菌、ビフィズス菌の発酵性の異なる原因の解明、耐性がより強化されたビフィズス菌や使用する脱脂粉乳によって発酵性が影響しない乳酸菌の作出などがある。
2005年、同社広報室に異動、学術広報資料の制作など、学術広報担当として従事している。

取材・文/大庭典子
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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からだ用語辞典

  1. 腸内環境

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