からだの真実、世の中のホント。専門家がズバリ解明

教えて、ドクター!

2016年6月 8日

先生/新見正則(愛誠病院上野クリニック血管外科
静脈瘤センター顧問。帝京大学外科准教授)

BODY

【特集/むくみの正体に迫る!】

むくみの正しい解消法は

むくみの正しい解消法は ----この世に重力がある限り、長時間同じ姿勢でいるとむくんでしまうのは仕方のないことだとわかりました。だからこそ予防&対処法は、効果があるだけでなく習慣にできる手軽さも加味しなければならないのです。新見正則先生も実践しているむくみ対策とは?
簡単で効果大なのは
医療用着圧ストッキング
前回、むくみを解消するためには、筋肉量ではなく運動量を増やしましょうとお話しましたが、汗をかくような運動をする必要はありません。日常生活の中で、歩くことを意識するだけでいいのです。エスカレーターやエレベーターではなく階段を使う、デスクワークの人は座りっぱなしにならないようにまめに歩く、というように。デスクワークの人は貧乏ゆすり、立ち仕事の人はつま先立ちをすることでもふくらはぎを動かすことができます。靴底がカーブしていて不安定な靴も、ふくらはぎの筋肉を活性化してくれるのでおすすめです。

マッサージはある程度強い圧で行わないと意味がないのですが、医療用に開発された着圧ストッキングや着圧ソックスは、履くことによりむくみをケアできる優れもの。効果があるだけでなく習慣にしやすいことから、みなさんにおすすめしています。なぜ、履くだけで効果があるのかといいますと、静脈はギュッと握ると簡単に形が変わるバルーンのように、筋肉の収縮によってつぶれます。この性質を利用して足に着圧(圧力)をかけることにより、静脈の断面積を縮小させて血流速度を高め、血液循環を促します。キツい、痛いという不快症状がなければ、はいたまま寝てもOK。私はほぼ毎日、履いて仕事をしています。

もっと簡単なのは、足を心臓より高く上げることですが、オフィスのデスクに脚を乗せるわけにはいきませんから、実用度は低めです。仰向けになり、手足をバタバタ動かすゴキブリ体操も効果がありますが、これも自宅でないと行うことができません。水圧を利用して血行を促進する入浴もむくみ対策にあげられますが、はやりいちばん簡単で取り入れやすいのは、着圧アイテムといえそうです。
むくむから水分は控える
というのは大間違い
水分をとりすぎると、さらに余計な水分がたまってしまうのではないか。そう思う人もいると思うのですが、水分をとらないと血が固まりやすくなってしまうのです。正常な腎臓であれば、水分をとりすぎても尿で出ていきますから、むくむことはありません。

からだの中の余分な水分を排出するという理由で、積極的にとりたいと言われているのがカリウム。でも実は、カリウムというのは私たちの細胞の中にあるので、食品で補う必要はないのです。こまめな水分補給だけ心がけましょう。
利尿効果のあるお茶などは、4週間試してみて気に入ったら続けてみる。薬ではありませんから、気になるものは試してみましょう。あまり効果がないと思ったらやめればいいのです。

脚と違って顔は下に向かって静脈が流れているため、日中の生活では流れが滞ることはありません。ところが睡眠中は顔と脚が水平になるため、重力で下がっていた余分な水分が顔にたまってしまうのです。顔がむくむ原因は、前日にアルコールや水分、塩分をとりすぎたことが考えられますが、起床すれば重力の影響を受けるため、お昼ごろには自然と解消されます。そうはいっても、むくんだまま人と会うのは......という人は、顔の中心にパーツを集めるイメージで10秒キープし、その後緩める顔のエクササイズを何度か繰り返してみてください。

----むくみに効果があるのは入浴とマッサージ、なんて思い込んでいた人、着圧ストッキングの実力を再確認した人は多いのではないでしょうか。しかも履くことでむくみ対策ができてしまう、これ以上ないケアの簡単さ。これなら習慣にできそうです。
新見正則

新見正則 愛誠病院上野クリニック血管外科 静脈瘤センター顧問。帝京大学外科准教授。医学博士。2002年、国内初の保険診療でのセカンドオピニオン外来を始める。漢方医として血管、漢方、未病、冷え症の各外来も担当。『下肢静脈りゅうを防ぐ、治す』(講談社)、『仕事に効く!モダン・カンポウ』(イースト・プレス)など著書多数。

取材・文/山崎潤子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

関連キーワード

  1. むくみ
  2. 新見正則

あわせて読みたい

この記事を読む

この記事を読む

人気のキーワード

  1. 美バスト
  2. クーパー靭帯
  3. 骨盤底筋
  4. エイジング
  5. ヒップ
  6. 背中
  7. 肩甲骨
  8. 加齢臭
  9. 姿勢
  10. 体幹
  11. ウォーキング
  12. 温活
  13. 睡眠

関連サイト

ページの先頭へ