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教えて、ドクター!

2015年8月26日

先生/長坂靖子(日本ウォーキングセラピスト協会 代表)

BODY

【特集/ウォーキング・ビューティ】

歩く前に、まず姿勢!

歩く前に、まず姿勢! 美しく健康なからだをつくるための正しい歩き方とは...? ウォーキングトレーナーであり「日本ウォーキングセラピスト協会」の代表も務める長坂靖子先生に、ウォーキングの基本から教えていただきます。
現代の暮らしは姿勢が前屈みになりがち!
ウォーキングレッスンを受講される生徒さんたちには、まず歩く前に、ご自身がどういう姿勢で立っているかを知っていただきます。正しい姿勢で立てないと、正しい歩き方ができません。骨格バランスを整えて真っすぐ立つには、それをしっかりと支える筋肉が必要です。歩くというのはつまり、全身の骨格が筋肉に支えられて移動していく、ということですから。

私は看護師免許をもっており、人のからだのつくりについても勉強してきました。だからこそ、骨格バランスを整えることにこだわっています。正しい姿勢や歩き方は、美しさだけでなく、健康なからだづくりにも深く関係しています。

では、正しい骨格バランスで立つにはどうしたらいいでしょうか? まず地面に対して真っすぐ垂直に立って、重心がからだの中心にあること。真っすぐ立つというと、胸を張って背骨をピーンと伸ばすと誤解されるのですが、背骨はゆるやかなS字カーブになっているのが正しいポジションです。これが意外に難しいようです。現代の日本人のライフスタイルには、前傾の姿勢になる動作が多いのです。パソコン作業やデスクワーク、家事もそうですし、スマートフォンを見たりするのも、重心が前に崩れて猫背になりがちです。からだの後ろの筋肉を使わなくなって、背骨を支える筋肉が衰えてしまっているのです。
壁を背にして正しい立ち方をチェック!
まっすぐ立つと言われても、ではどのような状態がまっすぐなのでしょう? これが簡単にわかる方法があります。壁に沿って背中を向けて立ち、かかと、ふくらはぎ、おしり、肩甲骨、後頭部のすべてが壁につくのが真っすぐな姿勢です。背中と壁の間に手がスッと入るくらいの隙間があると理想的なS字カーブですが、みなさん、日常生活の中で重心が偏っているとか、ねじれているとか、いろいろなクセがあるので、なかなか全部が壁にはつきません。特に脚には、全身の7割もの筋肉があると言われている上、ひざと足首という大きな関節があることで、動きの幅が大きくなります。そのため下半身はゆがみがダイレクトに出やすいのです。ふくらはぎが壁につかないのは、太っているとか痩せているとかではなく、脚に何らかのゆがみがあるからと言えるでしょう。

鏡でチェックする場合は、横から見て、耳・肩・中指・ひざ・くるぶしまでが一直線であること。正面から見たら、床・骨盤・肩が平行になっていて、鼻・あご・おへそ・もも・内くるぶしまでが一直線になっていること。この状態が真っすぐに立つということです。やってみるとわかるのですが、真っすぐ立つためには、下半身だけではなく上半身の筋肉もかなり使いますし、背骨がきれいなS字カーブを描くためには腹筋が必要です。人間のからだは立体的なので、前と後ろ、右と左、というように両方のバランスを保たないと骨格バランスは整いません。

正しい姿勢で立つことができるようになったら、いよいよ歩いてみよう、ということになるのですが、歩き出した途端に姿勢が崩れてしまう方が少なくありません。それだけ、日常生活でついてしまったからだのクセは大きく影響します。

まずは、正しい姿勢で立てるよう、日頃から意識してみてください。一日中そのままでの姿勢で、とは言いませんが、骨格を整える姿勢ができるようになると、それを支える筋肉もついてきますし、ご自身でゆがみを実感できるようになったりします。すぐには直すことができなくても、自分のからだのクセを知ることで、確実にからだは変わってきます。

----ウォーキングというと、距離や時間ばかりを気にしがちですが、それ以前に重要なことは「姿勢」でした。正しい姿勢で真っすぐに立つのは、やってみると意外にハード。使っていなかった筋肉の衰えをひしひしと実感します。美しい立ち姿を目指して、姿勢チェックを日課にしてみませんか?
長坂靖子

長坂靖子 日本ウォーキングセラピスト協会代表理事。16歳でミス日本受賞後、1985年よりモデルとして活動。1989年国際文化協会主催「ミス・インターナショナル/ミス・ワールド日本代表選出大会」において、90年準ミスワールド日本代表のタイトルを獲得。ウォーキングトレーナーとして、美と健康をテーマに幅広く活動。室内で行うストレッチ教室をはじめ、屋外で行うウォーキング教室とバリエーション豊かなカリキュラムにファンも多い。著書多数。

取材・文/飯塚りえ
イラスト/190

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