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教えて、ドクター!

2015年7月29日

先生/大貫和泉(ライオン(株) コーポレート
コミュニケーションセンター 快適生活研究所 副主任研究員)

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【特集/いい汗悪い汗】

番外編/汗や汚れから衣類を守るには?

汗や汚れから衣類を守るには? 汗による汚れや黄ばみは、気になるけれど、衣服を傷めずにどう対処するのがいいのか今ひとつわからない...という人も多いはず。今回は番外編として、ライオン快適生活研究所の副主任研究員、大貫和泉さんにご登場いただき、お洗濯のコツを伝授していただきました。
洗濯機を洗濯物入れにするのはNG!
洗濯は"毎日"が理想のワケ
「夏になると、汗をかいたニオイが衣服につくのが気になる、という声をお客さまからいただくことが増えます。ただし、汗をかいた直後はにおいません。汗をかいて時間が経つと、汗に含まれる成分が皮膚表面の常在菌によって分解され、"分解臭"という酸っぱいニオイや尿のようなニオイを発します。また皮脂が汗の成分に含まれる鉄イオンによって酸化され、ツンとする"酸化臭"も発生します。これらが、汗のニオイの原因となります。この汗汚れやからだから出る皮脂汚れが衣服に付着し、洗濯で落としきれず蓄積すると、皮脂が酸化し、黄ばみなどの原因になります。

衣服についた汗汚れや皮脂汚れは、時間が経つと落ちにくくなりますので、洗濯は、できるだけ毎日しましょう。また、洗濯物が濡れていると、細菌はあっという間に増えてしまいます。洗濯をする前に細菌を増やさないためにも、洗濯物を保管する場所にも注意が必要です。もっともNGなのは、洗濯機の中に洗濯物を貯めてしまうこと。洗濯槽の中は湿度がとても高く、フタを閉めていると、湿度は100%にまで上がります。洗濯槽のなかに洗濯物は貯めず、通気性のよい洗濯カゴを使ってください。

バスタオルなど、濡れたものを洗濯カゴに一緒に入れたり、上にポンと置いてしまうのも、細菌が増殖する原因となるので、ご注意ください。バスタオルは、洗う前まで掛けておくのがよいでしょう。

ブラジャーについては、「1回の使用では、汚れていない気がして」と2回、3回使用してから洗濯する、という方もいらっしゃるようですが、1日着用したブラジャーには、かなりの皮脂汚れがついています。

下のイラストは、1日着用したブラジャーで、皮脂が多くついていた部分を濃い紫色で示したもの。肌と密着している脇部分だけでなく、カップの内側部分にも皮脂汚れが付着しています。 1日着用したブラジャー 1日着用したブラジャーの皮脂汚れをオスミウムという試薬を使って視覚化すると、ブラジャー上辺やバック、中心やサイドのボーンあたりの皮脂汚れが黒く浮き出てくる。(イラストは写真を元に制作したもの) 「でも、冬なら汗もかかないし、大丈夫そう」と思われる方がいるかもしれませんが、ここにも盲点が。冬は、重ね着が増えることから、衣服内の"蒸れ"によって、じんわりとした汗をかいたり、細菌が増殖しやすくなることも考えられます。1年を通して、ブラジャーは着用するたびに洗濯することを心がけてください。
気になる衣服の"黄ばみ"は、酸素系漂白剤をプラス!!
インナーやTシャツなどの黄ばみが気になったら、お洗濯の際に液体の酸素系漂白剤を併用するのがおすすめです。取扱い絵表示が<洗濯機マーク>なら、ニオイ汚れに効果の高い「NANOX」のような液体洗剤と酸素系漂白剤「ブライトW」などを裏面表示の分量で溶かした洗剤液の中で30分〜2時間つけ置きをすると、黄ばみや汚れは落ちやすくなります。つけ置きした後は通常通り、お洗濯しましょう。
<手洗いマーク>の衣類ならば、気になる部分に「ブライトW」を直接塗布した後、生地が傷まないよう時間をおかず、すぐにおしゃれ着用洗剤「アクロン」で手洗いもしくは、洗濯機のドライコースや手洗いコースなどでやさしくお洗濯しましょう。 洗濯機のドライコース・手洗いコース ※取扱い絵表示は2016年12月に変更されました。新しい絵表示は、経済産業省『衣類等の新しい洗濯表示』をご確認ください。 また、黄ばみの悩みとして多くあがるのが、「衣替えで洋服を出したら、黄ばみができていた!」というケース。これは、洗濯では落ちきれなかった皮脂が、タンスに眠っている半年の間に酸化して起きた結果です。ですから、衣替えの前にも、上記のように洗剤と酸素系漂白剤を併用して"しまい洗い"をすることで、長くきれいに衣服を着る事ができます。

酸素系漂白剤は、ワイヤー、ホックなどのついているブラジャーには使用できません。ブラジャーは、毎日洗えば黄ばみが気になることは少ないと思いますが、落としたいときには、おしゃれ着用洗剤「アクロン」などを気になる部分に直接塗布した後、手洗いをしましょう。

漂白剤というと、色や柄が落ちてしまうのでは...という方もいらっしゃいますが、心配はいりません。洗濯用の液体の酸素系漂白剤は、色落ちの心配もありませんし、毎日のお洗濯の際に洗剤と併用することで、色や柄をより鮮やかに、くっきり保つことができますよ。

最近は、透湿や保湿、吸汗速乾などが高い機能性インナーも充実しています。優れた機能を発揮させるため、素材にさまざまな工夫がこらされていますが、一方で、繊細な素材ゆえに、インナーに汚れが入りやすかったり、汚れが落ちにくいものもあります。汚れがついたままでは、せっかくの機能も充分に発揮できません。また、洗剤や漂白剤の力を半減させないためにも、洗濯機に詰め込まず、洗濯槽の7〜8割程度にとどまるようにするのも、お洗濯上手のポイントです。少しのコツを知っておくと、洗濯の効果はぐっと高まります。

--------洗濯カゴにバスタオルをバサッと置いてしまったり、しまい洗いをしなかったために、衣替えで黄ばみを発見したり...思い当たるところがたくさんありました。ある調査によると、洗濯槽に洗濯物を貯めている人は約3割もいるのだとか。今回のお話を、さっそく実践していきたいですね。
大貫和泉

大貫和泉 ライオン(株) コーポレートコミュニケーションセンター 快適生活研究所 副主任研究員。消費生活アドバイザー、繊維製品品質管理士(TES)。お洗濯関連の研究・開発に約20年携わる。

取材・文/大庭典子(ライター)
イラスト/190

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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