生きるためのボディ&ソウル。鍛えれば、人生きっといい感じ

湯山玲子の「人間はカラダだ!」

2014年12月 3日

文/湯山玲子
イラスト/腹肉ツヤ子

BODYHEART

【特集/呼吸で自分を変える】

呼吸の重要性をまだあなたは知らない

呼吸の重要性をまだあなたは知らない
呼吸が止まる、そんな想像をしたことはありますか?
人間の身体がいちばんパニックに陥る状況は何かと言えば、それは呼吸が損なわれたときだ。実はつい数日前、それが我が身に勃発。菌が直接ノドを直撃して、咳き込むタイプの大風邪をひいてしまい、ミッドタウンに打ち合わせに行くタクシーの中で発作を起こしてしまったのだ。あまりの咳き込みに、一度ヒューッと呼吸が止まって、本当に一瞬だけだが、死の崖っぷちが見えたのである。普通の生活ではまず意識することのない呼吸だけに、その「息ができない」ことのあまりの身体ショックに本当に驚いてしまった。
ネタが重なるときは重なる、というもので、そんな「息ができない生命の危機」の翌々日には、なんと私は某女性誌の特集で、呼吸で痩せるダイエットのメソッドを体験しているのである(涙)。メソッドはというと「息を吸ってそれを吐ききる」という、要するに深呼吸の大本気バージョンなのだが、数回やっただけで汗がダラダラ出てきたのには驚いた。呼吸は、真剣にやるとかなりハードな運動なのだということを身をもって実感。腹筋をはじめとして、インナーマッスルを大いに使うので、身体は静止しているのにもかかわらず、そうとうエネルギーを使うのである。
"鼻呼吸"を生活に取り入れてみるのはいかが?
ちなみに私はヨガの教室に3年ほど通ったことがあるが、その経験から言うと、ヨガとは"呼吸法の習得と習慣"にこそ、その神髄がある。教室に通う理由はポーズを覚えることではなく、呼吸ということを意識して身体にしみこませることにこそあるのだ。
ヨガにはいろいろな呼吸法があるのだが、その中でも効果抜群なのが「ナディショダナ」という片鼻呼吸。片鼻を押さえて、片鼻から吸い、今度は吸った方の鼻を押さえて、逆から吐く、という呼吸を繰り返していく。仕事で大ミスをやらかしたり、彼氏とケンカしてむしゃくしゃしたり、心配事で押しつぶされそうになったときに、この呼吸法を試してみると、その抜群の効果に驚くことうけあいだ。
パーッと気分が晴れる、というスッキリ系ではなく、トゲトゲ、ザワザワしていた精神の混乱が収まって、10回も続ければ「"今ここに自分が居る感"を取り戻せる」という感じが確実に体験できる。しかしながら、片鼻を指で押さえるというポーズは、これかなり珍妙なので、おいそれと職場の休憩でできるものではない。その場合にオススメなのは、ソーハムの呼吸法。鼻から息をゆっくりと吸い込みながら、アタマの中で「ソー」という音を響かせて、吸いきったあと鼻から息を吐くときに今度は「ハーム」とアタマの中で言う、それだけ。「ソーハム」はその言葉自体にパワーが宿っているマントラであり、その言霊効果も加わって、非常に心が落ち着くし、アタマの中の声は人には聞こえていないので、電車の中でも、会議中でも実行可能。
正しい呼吸が元気とやる気を生むのです
座って、パソコンに向かい続けている現代人は、猫背になりやすい。猫背は胸を縮め、呼吸は自然と浅くなってしまう。要するに仕事をしている多くの人は、皆、呼吸が不十分で酸素をきちんと取り入れていないということになるのだ。
「何だかやる気が出ない」というのは、大人の常套句だが、それは案外きちんと呼吸していないことが原因なのかも。ならば今この瞬間からモードチェンジ。とにかく、呼吸を意識する生活を心がけてみましょう。

ゆやま・れいこ 著述家、ディレクター。自ら寿司を握るユニット「美人寿司」、クラシックを爆音で聴く「爆音クラシック」を主宰するなど、カルチャー界を牽引。著書に『四十路越え!』(ワニブックス)、上野千鶴子氏との共著に『快楽上等! 3.11以降を生きる』(幻冬舎)がある。

構成/本庄真穂

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