生きるためのボディ&ソウル。鍛えれば、人生きっといい感じ

湯山玲子の「人間はカラダだ!」

2014年8月 6日

文/湯山玲子
イラスト/腹肉ツヤ子

BODYBEAUTY

【特集/姿勢に自信ありますか?】

あなたの脚、みぞおちから生やそうよ

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姿勢だって"年をとる"のです
年をとると、背中に肉が付き、丸まってもくるので、「姿勢がいい」と今まで思い込んでいたぐらいの背筋の伸ばし方だと、全くダメだと意識し始めたのはいつのころだったか。仕事柄、写真を撮られることが多く、そこに写った自分の姿のオバサンっぽさの理由が、猫背にあることに気がついて以来、"姿勢"に気をつけている。私見では3キロ痩せるダイエットよりも、姿勢を意識したほうが、外見の印象がずっとよくなると確信している。そして、これがいいところは、イメージひとつで、簡単に"姿勢のよさ"を実現できるところ。

私は今、思うところあって、筑波大でスポーツ科学を学んだ後、独自のボディチューニングを行っている北川雄介さんと有志を集めて、密かに「身体メソッド研究会」なるものを開いている。「どうしたらからだは美しく、効率よく動いてくれるのか」ということを体感し、理屈を考えていくのだが、その試みの中で最も効果があったものが、この"姿勢"についてなのである。
「重心はみぞおちにあり」と意識する
のっけから伝えるその奥義は、「脚がみぞおちから生えている」というイメージをもつこと、とたったこれだけ。もっと言うと「からだの重心はみぞおちにある」と思って日々行動していると、自然に胸が開き、骨盤がスッスッと前に進んでいく感じが生まれ、無理なく姿勢がよい、というスタイルが簡単に実現するのである。「ハラに力を入れる」という言い方があるが、ふだん我々はからだの中心をおへその下あたり、すなわち東洋医学で言うところの"丹田"に重心の軸を置いているのだが、そうすると、どうしても腰から背中までの距離が遠く、実った稲穂が垂れるように自然とからだは猫背になってしまうのだ。

丹田に力を入れて歩いてみると、腰ががっしりと重くなって安定するが、その分足さばきは非常に制限される。その歩き方は能の所作に近くなり、膝は曲がり、前傾姿勢になり、足は地面を擦るようなスタイルがいちばんフィットすることがよくわかる。能狂言役者の舞台での動きは本当に美しく、理にかなったものなのだが、問題は私たちはもはや、靴と洋服、椅子の生活になってしまっていることだ。ハイヒールとタイトスカートで、その歩き方は不可能。とすれば、違うシステムでからだを保たなければいけない、というわけなのだ。
からだはもちろん心までも軽くなる
「みぞおちから足」のイメージで生活すると、胸から上が胴に乗っかる感じがあって、非常にからだが軽くなる。もちろん「乗っかっている」わけだから、姿勢もよくなり、驚くことにフットワークがよくなる。もうもう、今晩のお誘いがあったらすぐに飛んでいってしまう軽快さがからだに宿るのには驚いた。重心がヘソから下だと、この軽々しさはマズ生まれず、どっしり、じっくり、動かない、というふうになるのでは。ずっと田畑を耕してきた農耕民族の身体ノウハウなのだろうが、現在の情報化社会では執着を捨て、いかに素早く動けて判断できるかが問われる事が多いので、この「みぞおちから足」イメージは、姿勢のよさの奥義とともに、実行してソンはないメソッドである。

ゆやま・れいこ 著述家、ディレクター。自ら寿司を握るユニット「美人寿司」、クラシックを爆音で聴く「爆音クラシック」を主宰するなど、カルチャー界を牽引。著書に『四十路越え!』(ワニブックス)、上野千鶴子氏との共著に『快楽上等! 3.11以降を生きる』(幻冬舎)がある。

構成/本庄真穂

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