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教えて、ドクター!

2013年10月30日

先生/内海裕子(睡眠改善シニアインストラクター)
取材・文/大庭典子(ライター)

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【特集/眠りと美の深い関係】

質のいい睡眠のために今日からできること

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快眠のためのやるべきことリスト6
からだもここちよく、頭もすっきりと、心身ともに快適に過ごせる適正な睡眠時間は人それぞれ。自分に最適な睡眠時間を知ることはできましたか。今回は、実際に睡眠を向上させるため、ライフスタイルのなかでポイントとなること、改善すべきことについて引き続き睡眠改善シニアインストラクターの内海裕子さんに教えてもらいました。

1.決まった時間に朝日を浴びる
「いい睡眠をとるために重要なことはいくつかありますが、実は、夜の照明をコントロールしたり、朝日を浴びるなど、朝・昼・夜に私たちをとりまく "光環境"を整えていくことは皆さんが思っている以上に大切です。

最新の睡眠科学の研究によると、人のからだには、ほぼ全ての細胞に体内時計があると言われていますが、およそ60兆個もの大量にある体内時計を統率しているマスタークロックと呼ばれる親時計はふたつ。そのうちのひとつは左右の目の神経が交差する視交叉と呼ばれる視床下部にある小さな核『視交叉上核』という場所にあることがわかっています。

朝目覚めて光を浴びて、光の刺激が目から入るとマスタークロックに伝わり、からだ中の細胞にある子時計に"朝です! 動き始めましょう!"と号令がかかり、心身が活動状態になっていきます。

朝浴びた日光は、その日の睡眠にも影響を与えるんですよ。メラトニンというホルモンはご存知でしょうか。これは通称"睡眠ホルモン"とも呼ばれていて、自然な眠気を誘発する作用があります。

このメラトニンは朝日を浴びた14時間~16時間後に分泌が開始されますので、毎日何時に朝日を浴びるかで、その日のおよその眠たくなる時間が決まってくるのです。ですから、起床時間を一定にして、決まった時間に朝日を浴びることが安定した睡眠につながるのです。

2.休日と平日の起床・就寝の時間差は2時間までに
ところが、土日などの休日に極端に遅くまで寝てしまうと、メラトニンの分泌される時間も寝坊の分だけずれて、遅くなります。こうして体内時計が遅れだし、翌朝の起床もうまくいかずますます時計は遅くなり...と、睡眠環境はみるみる悪化してしまいます。

平日と休日の起床時間や就寝時間のずれは最大で2時間までを心がけてください。

3.電子機器の光は睡眠1時間前にはオフ!
そしてもうひとつ。この眠りを誘発するメラトニンは蛍光灯などの強い光に弱いという特徴が。朝日を浴びた約14時間後、メラトニンの分泌タイムになっても、PCや携帯、テレビなどを見て強い光を浴び続けてしまうと、メラトニンが出始める時間になっても分泌が抑制され、眠気が訪れにくくなってしまいます。

実際、強い蛍光灯から、オレンジ色のやわらかな電球色に部屋の照明を変えただけで、寝つきもよくなり、熟睡度もあがったという体験談もよく聞くくらい、強い光は眠りの天敵。理想としては睡眠の2時間前には(難しければ1時間前からでもOK)、電子機器はすべてオフ。眠りに向かっていく環境をつくりましょう。

4.やわらかな光でリラックスモードに
眠りモードへ誘うためには電子機器をオフにするだけでなく、部屋の明かりも電球色の間接照明に切り替えると良いでしょう。目安としては、欧米のホテルの部屋の明るさくらいでしょうか。ちょっと暗いなと感じるくらいがリラックスできる照度なのです。

携帯やテレビなど切るタイミングがつかめないという方は、お風呂をひとつの切り替えポイントにしてみてください。お風呂に入る前にPCもシャットダウン、部屋の明かりも暗くして部屋を整え、お風呂から上がったあとは、のんびりする。ぜひ試してみてください。

5.スリープセレモニーが眠りをいざなう
さらに毎日のなかで睡眠前にリラックス状態に入る自分なりの"入睡儀式"を行うことも効果的。儀式は、本当に簡単なことでOKです。たとえば、簡単なストレッチやヨガ、セルフマッサージを行ったり、ヒーリングミュージックで心を落ち着けたり、アロマがお好きな方はアロマテラピーを愉しむ...など。自分の生活習慣の中に取り入れやすく、なおかつ自分がリラックスできることを選んでください。自然に取り入れられるリラックス習慣を上手に利用することで、眠るまでの時間が短縮するという報告も出ています。

6.ゆとりのあるパジャマで睡眠効率アップ!
入眠儀式としてパジャマを着る、というのもおすすめです。よくジャージとかスウェットとかで眠る人がいますが、これらはもともとスポーツや動きやすさを重視してつくられた服なので、締めつけがきついものが多く、締めつけられた状態では、からだはリラックスできません。

寝返りは、相当ダイナミックな動きをしますので、衣服とからだの間にはゆとりがあること、寝返りの動きを邪魔しないゆるさが睡眠時の衣服には大事なのです。パジャマを着たら実際に睡眠効率がよくなったというデータも出ていますので、 "パジャマを着たらリラックス&睡眠モード"という流れをつくるのは、よりよい眠りをとるために有効な方法です。

朝・昼・夜の習慣や行動全てが良い眠りにつながっています。ぜひ、無理のない範囲でできることから取り入れてみてください。毎日タダで取れる睡眠だからこそ、おろそかにせず、最大限有効に活用して、美しく、若々しく、健康に過ごしたいですね」

パジャマを着て、部屋を電球色の間接照明に切り替えて、電子機器をカットなど、良い睡眠へのハードルは思ったよりも低い...? これなら今日からもできそうなことばかり。なんだか眠るのが楽しみになってきました。さっそく今夜から試してみます!

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内海裕子 睡眠改善シニアインストラクター、早起きコーディネーター、睡眠健康指導士、睡眠環境診断士の資格をもち、自由大学にて「睡眠学」の講師として教鞭を振るう。朝からはじまるライフスタイル提案サイト「朝時間.jp」元編集長。睡眠に関する正しい環境や生活習慣の提案やアドバイスをメディアや講演を通じて広めている。著書に『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』(白川修一郎氏監修/大和書房)等多数。
公式HP
http://hirococoro.com/

イラスト/190

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