生きるためのボディ&ソウル。鍛えれば、人生きっといい感じ

湯山玲子の「人間はカラダだ!」

2013年6月19日

文/湯山玲子
イラスト/腹肉ツヤ子

BODYBEAUTY

【特集/背中美人は肩甲骨から!】

ひと回り老けて見えますよ! 『ふっくら背中』にご用心

Image 職業上、インタビューや取材でプロの方に写真を撮っていただくことがたまにある。
写真映りに関してはまったく自信がない方なので、苦い経験を積んで「角度は左の仰角から」などの姑息なノウハウを積んできてはいるのだが、あるとき、決定的なマイナスポイントに気がついてしまった。

それは背中の贅肉。肩甲骨の間から首の付け根の部分まで、覆うように付いてしまった脂肪のことだ。
贅肉というと、どうしても二の腕やおなか回りに目がゆき、そのごまかし方はすでに女性誌の着こなし特集系で習得済なのだが、背中の贅肉がこれほどまでに人を老けさせるとは!

それもそのはず、私たちは「老人=背中が曲がっている」というかたちを脳に刷り込んでしまっているので、背中に付いた肉のおかげでちょっと猫背気味に見えるルックスは、それを感じさせてしまうのだろう。それに気づいてからというもの、写真撮影時は反り返るほど背筋を伸ばすことを心がけているが、それでも写真に写る自分の姿は「それで、やっと人並み」なのだから困ってしまう。
今は"背肉やせ"も可能な時代!?
ところで現在、フィットネスの主流はマシーントレーニングとコーチングによる「部分やせ」が主流だという。私は現在も糖質制限ダイエットを続行中で、目に見える結果を出しており(会う人ごとに言われる)、徐々に肥満から脱してはいるが、問題はやはりおなか回りと、写真で思い知った背中の肩甲骨回りだ。私が通っている初動負荷トレーニングでは、肩甲骨の回りに軽い負荷をかけて動かすマシーンがさまざまに揃っているので、下半身よりもそちらに重点を置く今日このごろなのだが、たとえば胸を開くマシーンなどを見ていると、アスリートたちは両肩甲骨がくっつくほどなのに、私の場合はほど遠い。

そうやって背中に意識を向けてみると、そのスムーズな動きを阻止する、鎧のような肩の肉、カツサンドの中身のような肩甲骨の間の肉を大いに感じてしまったのである。と、これ重要で、おなか回りはいつもお風呂で見て、マズイと意識できるが、背中は自分で見ることができないので、どうしても「無いもの」にしがちなんですよ。
"背中見せ"にトライしてみる?
さて、季節は夏。「盛夏なのに七分袖、だけど背中はバックリ開いている」というジバンシィなんかが、よくオードリー・ヘプバーンに着せていたブラックドレスに挑戦したいものだが、これもくっきりと浮き出た肩甲骨があってこそ。この間、聴きに行ったコンサートでは、パイプオルガンのオルガニストが、背中バックリドレスを着ていて(遠目なだけに、視覚効果を狙ったはず)、そのスリムな背中とよく動く肩甲骨に釘付けになってしまった。
しかし、おのれのそれは、脂肪の深い根雪に埋もれていて、いったいいつ雪が解けて顔を出してくれるのか、想像もつかない。

いっそのこと、化粧テクの小顔シェーディングのように、肩甲骨の下にブラウンで影を入れちゃおうかしらん。「背面がデーモン木暮」と言われるのを覚悟で!

湯山玲子(著述家) 自ら寿司を握るユニット「美人寿司」、クラシックを爆音で聴く「爆音クラシック」を主宰するなど、カルチャー界を牽引。著書に『四十路越え!』(ワニブックス)、上野千鶴子氏との共著に『快楽上等! 3.11以降を生きる』(幻冬舎)がある。

構成/本庄真穂

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