
今年のクリスマスパーティや忘年会は、感染防止対策を考慮した新しい生活様式を取り入れる必要がありそうです。共食(ひとつの器から取り分ける食事)は避け、ひとりずつのお皿で静かに楽しむスタイルは必須ですね。だからといって、じっくり手間をかける時間もない…。そんなときにおすすめの簡単なメニューと、だれでもできる工夫点をご紹介します。
華やかに見えるのは、皿よりも少し大きめの個別皿に、複数の料理を少しずつ盛り込む方法。ポイントは色。赤・緑・黄・白・黒をうまく使いましょう。スモークサーモンにはセルフィーユ(チャービル)を添えて、イクラ(またはとびこ)を散らすと品よく、色数も増やせます。
ブラックオリーブも半分に切ってポイントに。ゆで卵の黄身と白身を別々に裏ごしして、いろどりとして使うと美しく見えます。これだけで5色すべてをカバーできます。カロリーが高くなりがちな茶色っぽい料理はほどほどに。その中でもローストポークは、カロリーが低くたんぱく質量が多いので、健康的なパーティメニューとしておすすめです。
豚ロース肉のかたまりを表面全部に焼き色がつくまでフライパンで焼き、アルミ箔にきっちり包み、ポリ袋に入れて80℃程度の湯せんに40分ほど入れて取り出し、冷めれば薄く切り出すとしっとりしたローストポークができます。バルサミコ酢を半量になるまで煮詰めて、その量のさらに1/2のしょうゆを入れたソースがおすすめ。販売されているソースは糖分や脂肪分が高いのもが多いので、気になる方はこのバルサミコ&醤油のソースを試してみてください。焼き牡蠣やブリの塩焼きなどのソースとしても使えます。
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- 堀知佐子(ほり・ちさこ) 管理栄養士・食生活アドバイザー・アンチエイジング料理スペシャリスト。レストラン「Le Rire(ル・リール)」シェフ。京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部責任者を経て、2010年株式会社「菊の井」常務就任。2008年アンチエイジングをコンセプトとしたレストランを開業。料理教室の開催、地方自治体アドバイザー、講演など、食と健康をテーマに幅広く活動。著書に『みそと野菜でアンチエイジング』『100歳まで錆びない栄養レシピ』など多数。