眠りの質を上げる方法、教えます

特集/眠りと美の深い関係

文/湯山玲子
イラスト/腹肉ツヤ子

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これほど睡眠の重要性を実感した年はなかった

割と海外に出向くことが多い私だが、今年の6月~11月にかけては、インスブルック、ザルツブルグ、ウィーン、ベルリン二回、バリ二回と、ほとんどキャビンアテンダンドのような毎日を送ってしまった。そこで、悩まされるのが時差ボケである。時差ボケは誰でも経験する睡眠障害で、東から西に行ったときは割と大丈夫なのだが、逆が地獄のように辛い。アメリカはその逆なので、ニューヨークに住む友人のアーティストが、「打ち合わせ兼ディナーのとき、必ず船をこぐ人がいる」と笑っていた。いや、笑い事ではない。今回の行き先は全てヨーロッパだったので、日本での生活にそうとう苦労したのである。

時差を埋めるためにあなたがすべきこと

そこで体感したのが、とにかく睡眠の質を上げることだった。若いときには、とにかく起き続けて無理矢理日本のタイミングに戻すという事をやっていたが、それでは、もう全くからだがもたない。となると、逆に眠り続ければいいのだ。成田にはたいてい午前中に着くから、帰って旅装をほどいたら、すぐに昼寝。夕方起き出して、10時ぐらいに目が冴えてくるが、そこが肝心で、帰国日の夜に無理矢理またベッドに入って寝ることをしないと、その日から昼夜逆転生活になってしまうのだ。
新しいシーツと布団カバーに替えて(スーツケースを片付ける手間で一緒にやってしまうといい)、薄手のコットンのパジャマに着替える。AJINOMOTOが出している、睡眠に必要なアミノ酸が入っている「グリナ」という商品を私は愛用しているのだが、それを一包と、ホットミルクを飲んで、布団の国の住人になるのだ。 とてつもなく目が冴えてしまったときは、「グリナ」の代わりにマイスリーという睡眠薬を飲むこともある。
布団の下にiPhoneを置いて、寝返りの振動で、睡眠のサイクルを計測し、睡眠の質を計る「Sleep Cycle」という人気アプリを私も使っているのだが、前回のパリから帰ったその夜の快眠度は珍しく80パーセントを超えた。さんざん昼寝をしてこの数字なので、いかに時差が心身にダメージを与えているのかが理解できます。

寝ること、夢見ることを堪能しよう

そして、私は寝るときには一切の下着を着けない、ノーパンノーブラ派である。これは以前、東洋気学系の高名な先生の健康法を読んでから実施して、もう20年以上になる。なんでも、からだを締めつけていると、神経がその刺激で休まることができず、その微量なストレスがからだの不調を引き起こすのだそう。ちなみに。ヨガも本当は全裸でやるのが、効果的らしい。
また、これはスピリチュアル系の由緒ある本からの教えであるが、人間は大きく飛躍するときや変化するときの前にもの凄く眠りが深く長くなるのだという。何でも、人は眠っている間に、現世ではないアナザーワールドに行って、いろいろ体験したり、学んだりしているらしい。そうなると、私たちの現実の方が実はアチラの世界の自分には、夢の中なのかもという考えも湧いてくる。
と、そんなことを考えながら、眠りに就くのもまた、秋冬の夜長の楽しみなのです。

ゆやま・れいこ 著述家、ディレクター。自ら寿司を握るユニット「美人寿司」、クラシックを爆音で聴く「爆音クラシック」を主宰するなど、カルチャー界を牽引。著書に『四十路越え!』(ワニブックス)、上野千鶴子氏との共著に『快楽上等! 3.11以降を生きる』(幻冬舎)がある。

構成/本庄真穂

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