パイナップル型バッグ

KCI Wunderkammer

文/筒井直子(京都服飾文化研究財団 キュレーター)
写真/成田舞(Neki. inc.)

珍品奇品も数多いKCIの収蔵庫 -- そこはまさに「驚異の部屋」。

パイナップル型バッグ

素材:絹、ビーズ
原産地:イギリス
製作年:1800年代初頭


手のひらに収まるほどの小さなパイナップル。ころんとしていて愛らしい。これは糸で編まれたバッグで、当時こうした小さいものは貴婦人のお洒落アイテムのひとつだった。それにしてもなぜパイナップル? この頃のファッション・リーダ―といえばナポレオンの妻、ジョセフィーヌ・ド・ボアルネ。彼女がカリブ海域のマルティニク島出身だったことから、熱帯の異国情緒を感じさせるものがファッションに取り入れられ、流行していたのだった。とくに南国にしかないフルーツは珍重された。そのモチーフをバッグに取り入れるにあたって、発注主はこう言ったのかもしれない。「刺繍やプリントじゃ物足りない!そのままの形が欲しいの!」

ドレス 1803年頃
ドレス 1803年頃
京都服飾文化研究財団所蔵 小暮徹撮影
© The Kyoto Costume Institute
(KCI広報誌『服をめぐる』第14号 2019年11月発行より)
  • 京都服飾文化研究財団(KCI)
  • 京都服飾文化研究財団(KCI) 京都服飾文化研究財団(The Kyoto Costume Institure, 略称KCI)は、西欧の服飾やそれにかかわる文献や資料を体系的に収集・保存し、研究・公開する機関です。現在18世紀から現在までの服飾資料を約13,000点、文献資料を約20,000点収蔵。それらを多角的に調査・研究し、その結果を国内外の展覧会や、研究史の発行を通じて公開しています。 https://www.kci.or.jp/

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