レプリカ(複製品)の製作③

今日の補修室/Today’s Restoration Room 第12回

文/梅野史子(京都服飾文化研究財団)
写真/成田舞(Neki. inc.)

KCI収蔵品の補修、保存を行う「補修室」より日々の奮闘を綴ります。

KCIでは様々な目的でコルセットのレプリカを製作しています。前回のような展示用コルセット(※)や、衣装をマネキンに着せ付けて展示する際の下着として使用する着付け用コルセット、今の人々が実際に19世紀のコルセットの装着を体験するための試着用コルセットなどです。今回はこの試着用コルセットの作り方を紹介します。

素材の種類や色はオリジナルと別のものを使用していますが、ボーンの数やシルエットはオリジナルを再現しています。まずKCI収蔵のオリジナルコルセットのパターン(ドレス製作用設計図)をとり、これをもとにグレーディング(服のサイズを大小に変化させること)し、SS・S・M・Lの4種類、色は白・黒の2種類を製作しました。

レプリカ(複製品)の製作
レプリカのもととなった19世紀末のコルセット。Corset Parisien社製。
レプリカコルセット上部の拡大。刺繍で硬いボーンを固定。実用と装飾を兼ねている。
レプリカコルセット上部の拡大。刺繍で硬いボーンを固定。実用と装飾を兼ねている。
オリジナルのコルセットを収納するCorser Parisien社のロゴ入りケース。(福永一夫撮影)
オリジナルのコルセットを収納するCorset Parisien社のロゴ入りケース。(福永一夫撮影)

現在このコルセットは博物館実習受講者や学芸員が外部で講義をする場合など、主に教育普及の目的で使用しています。オリジナルは女性用ですが試着時には男性も同じものを体験します。実際にコルセットを付けてみることで、付ける過程の苦労や着装感、また着用後のウエストの細さへの驚き(男女ともに着用前より10cm以上細くなることも!)……、と発見がたくさんあります。

試着用レプリカコルセットを使った博物館実習の授業の様子。
試着用レプリカコルセットを使った博物館実習の授業の様子。

(※)「今日の補修室 第11回 レプリカ(複製品)の製作②」も合わせてご覧ください。

© The Kyoto Costume Institute
(KCI広報誌『服をめぐる』第12号 2019年3月発行より)
  • 京都服飾文化研究財団(KCI)
  • 京都服飾文化研究財団(KCI) 京都服飾文化研究財団(The Kyoto Costume Institure, 略称KCI)は、西欧の服飾やそれにかかわる文献や資料を体系的に収集・保存し、研究・公開する機関です。現在18世紀から現在までの服飾資料を約13,000点、文献資料を約20,000点収蔵。それらを多角的に調査・研究し、その結果を国内外の展覧会や、研究史の発行を通じて公開しています。 https://www.kci.or.jp/

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