パターンをとる

今日の補修室/Today’s Restoration Room 第6回

文/福嶋英城(京都服飾文化研究財団)
写真/成田舞(Neki. inc.)

KCI収蔵品の補修、保存を行う「補修室」より日々の奮闘を綴ります。 パターンをとる パターン(型紙)は服を作る際に使われる図面で、いわば服の設計図。このパターン通りに生地を裁ち、縫い合わせることで、平面の生地から立体の服が立ち現れてきます。しかしKCIの補修室では、通常の服づくりの工程とは違い、収蔵品の衣装を採寸してパターンを製図する作業が行われます。このパターンをとることによって、時代ごとの衣装の特徴や、デザイナーごとの服づくりの特徴など、様々なことが明らかになります。 パターンをとる まず、衣装を平置きし、生地の地の目に沿って糸で方眼状のガイドを作ります。そして、それらを基準にしてメジャーで衣装を採寸していきます。必ずしも状態のよい衣装ばかりではないので、衣装を傷つけず、負荷をかけないように細心の注意を払って採寸していくのはもちろんのこと、見えない部分のパターンは衣装をほどかずに採寸値から推測して製図していくのも、KCIならではの作業かもしれません。最後に5分の1サイズでパターンを清書して完成です。これらのパターンは衣装研究のために用いられたり、出版物に掲載されたり、あるいはレプリカ製作のために使用される大切なKCIの財産の一つとなっています。 © The Kyoto Costume Institute
(KCI広報誌『服をめぐる』第6号 2017年3月発行より)
京都服飾文化研究財団(KCI)

京都服飾文化研究財団(KCI) 京都服飾文化研究財団(The Kyoto Costume Institure, 略称KCI)は、西欧の服飾やそれにかかわる文献や資料を体系的に収集・保存し、研究・公開する機関です。現在18世紀から現在までの服飾資料を約13,000点、文献資料を約20,000点収蔵。それらを多角的に調査・研究し、その結果を国内外の展覧会や、研究史の発行を通じて公開しています。
https://www.kci.or.jp/

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