ノンワイヤーなのにズレにくい！「シンクロブラ」の秘密を探る

2018年秋冬に注目の「シンクロブラ」（MB4815・MB4816）がWingのDate.より登場しました。「この動きが、わたしの自信に。」をキャッチコピーに、着用感が楽でありながらズレにくい構造を実現。その工夫を探ります。 2018年8月中旬より店頭に並ぶDate.「シンクロブラ」。

ノンワイヤーなのに、からだの動きにシンクロする構造

――「シンクロブラ」を開発することになったきっかけは、なんだったのでしょうか？

岡田　近年ノンワイヤーブラの市場が広まっていますよね。そのニーズ調査をしたときに、ノンワイヤーはワイヤー入りに比べると「ズレに不満」を感じるという声が見られたのです。それをきっかけに、ワコール人間科学研究所とタッグを組んで開発を進めました。

小野寺　開発のベースとなったのは、皮膚の動きの研究です。たとえば腕を回したときに、周りの皮膚も一緒に動きますよね。動作追随性というのですが、それをもとに生まれたのが「サイドクロス設計」です。サイドの生地が通常は1枚のところ、2枚重ねることによって動いたときにからだの動きについてくるので、ズレにくくなっています。縦と横の2方向にストレッチが効いています。 サイドに2枚の生地を重ね合わせた、サイドクロス設計。 岡田　サイドクロス設計にすることは早い段階で決定しましたが、クロスの位置やバランスは試行錯誤を重ねて、フィッティングを繰り返しました。素材はヘムで、薄くて軽く、通気性もいいものを追い求め生地を極力薄くしました。その上で、上辺に少しパワーをつけているんです。洗練された印象も大切にしたかったので、デザインはボーダーを採用しました。ボーダーの幅も、いろんなパターンを検討して今のものに決定しました。

小野寺　また、カップの脇の部分には「シンクロシート」を内蔵しています。これにより、脇が自然にすっきりと見えるきれいなシルエットを叶えました。　 カップの脇の部分に、シンクロシートを内蔵。 ――スマートサイズ（M.L.LL）対応ですが、体型によるズレもないのでしょうか？

小野寺　体型の個人差も考えて対応しています。たとえばMサイズに当てはまっても、バストのボリュームが大きい方、アンダーバストが細い方などがいらっしゃいます。さまざまな体型の方に合うように、後ろホックを4段調整にしています。また、カップは少し伸びのあるストレッチウレタンを採用し、からだに添う成型カップにこだわりました。

岡田　最終的に採用したのが、3D成型です。胸にカップをつけたとき、脇側も自然に添うイメージですね（写真）。カップ肌側は吸汗速乾の素材を使い、さらっと快適な着けごこちです。 脇の部分をからだのラインに合わせた3D成型を採用。 小野寺　ノンワイヤーって、脇のあたりが広がってしまうイメージがある方もいるかと思いますが、脇の部分にシンクロシートを挿入しているので、ほどよいすっきり感が実現しました。ライフスタイルのあらゆるシーンで使えるナチュラルで美しいシルエットを目指しています。思い切り遊びたいとき、仕事に集中したいとき、どちらにもノンワイヤーの需要があると考えて手がけたので、いろんなニーズに対応できればと思います。

バッククロスでフィット感がUP

ストラップはバッククロスに付け替えが可能。 ――ストラップを付け替えて背中でクロスすることができるとか？

岡田　はい、ストラップを外してクロスすることができます。からだの前面で取り外せるので、着用してからでもスムーズにバッククロスに変えられます。クロスにすると、ストラップが肩甲骨の上を通らないのでよりズレにくくなるという利点も。体型によって、ストラップがズレやすいという方もいらっしゃるので、そういう方は最初からクロスして使っていただくと安定感があってよいのではと思います。脇のすっきり感も増しますよ。

小野寺　まずは薄着の季節やTシャツにぜひお試しいただきたいです。オフはもちろんオンのときにも、オールシーンで活用していただけるとうれしいです。