トップ こころとからだの二十四節気 / BODY / HEART 大雪(だいせつ)/冬の運動不足を解消して寒さを乗り切る

毎日をすこやかに美しく過ごす「養生生活」

こころとからだの二十四節気

2019年11月27日

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか

BODYHEART

大雪(だいせつ)/冬の運動不足を解消して寒さを乗り切る

大雪(だいせつ)の心得 大雪は12月7日~12月21日をさし、山間部や寒い地域では初めて本格的な大雪が降る時期です。暖かい日はほとんどなくなり、冬本番になります。植物も動物も動きをひそめ、余計な体力を消耗しないようにじっとしています。そのため、どこかものさみしく感じるかもしれません。

この時期は寒い冬を乗り切るため、からだも冬眠のような状態になります。そして、エネルギーは生命を維持するために大切な中心部の臓器へと向けられ、末端には栄養があまりゆきわたらなくなります。腰を丸めておなかを温めるような姿勢になり、からだ中の血液を中心に集めるために手足が冷えたり、毛が抜けたりと、からだにも変化が出てきます。一気に老け込んだように感じることもあるかもしれません。
おなかの冷えを退治して老化を防止
おなかが冷える背景には、ストレスなどの緊張状態、食べ物や飲み物などの食習慣、運動習慣、環境など、さまざまな要因が考えられます。特にストレスは、交感神経の活動が優位な状態をさしますが、内臓は一般的に副交感神経が優位なときに活動します。ストレス下では内臓血流が低下し、内臓の働きを抑制することで、おなかの冷えが現れると考えられています。さらに、瓜類などのからだを冷やすような食材やビールなど飲み物は、内臓を直接的に冷やし活動低下を招きます。この状態が続くと、多くの血流を内臓に集めようとして、結果として全身が冷え、栄養がゆきわたらなくなり、老化が進むのです。

おなかの周りには多くの筋肉が存在しますが、運動不足によりおなかの筋肉が硬くなると、血行が悪くなって冷えにつながり、骨盤底筋群の筋力低下が骨盤内臓器(膀胱・子宮など)の機能低下を招きます。骨盤底筋群の運動は、肛門に力を入れた状態を10秒くらい保ち、これを1日20-30回程度行いましょう。立ちながら、寝ながら、座りながらと、色々な体位で肛門に力を入れることで筋肉を鍛えてください。
関元(かんげん)のツボを温めて
大雪を乗りきるためのおすすめのツボとして、関元(かんげん)があります(図)。関元はおへその指4本分下にあります。このツボは、生理痛や冷え性にも効果的で、内臓機能を高めてくれるツボであり、アンチエイジング効果が高いだけでなく、骨盤内臓器(子宮・卵巣・膀胱・腸など)の機能回復にも効果的です。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒あけて5回程度刺激しましょう。触って冷たい場合は、ドライヤーで温めたり、お灸を加ることがおすすめです。 生理痛や冷え性効果に効果的で、内臓機能を高めてくれるツボ・関元(かんげん)
伊藤和憲

伊藤和憲(いとうかずのり) 鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。
https://www.yojyo1192.com/

ワコールスタディホール京都 ワコールスタディホール 伊藤先生のお話を聞きながら養生体験!
東洋医学が導く美のメソッド~2019-20冬のレッスン~ 全5回
11月20日(水)12月4日(水)12月18日(水)2020年1月8日(水)1 月22日(水)
第1回のみ 19:00~20:30
第2~5回  19:15~20:30

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