トップ こころとからだの二十四節気 / BODY / HEART 寒露(かんろ)/充実感や幸福感を満喫して

毎日をすこやかに美しく過ごす「養生生活」

こころとからだの二十四節気

2019年9月25日

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか

BODYHEART

寒露(かんろ)/充実感や幸福感を満喫して

寒露(かんろ)の心得
活動的なのはいいけれど、食べすぎに注意
寒露は10月8日~10月22日、露(つゆ)が冷たく感じる時期をさします。空気が澄み、夜空にさえざえと月が明るむとともに、秋の夜長に虫の声が大きく響きわたり、そろそろ秋の終わりを感じさせます。

自然だけでなく人にとっても実りの季節でもあり、今までの成果がようやく実を結び、周りからも注目されることで、何事にも充実感を感じます。一種の高揚感や幸福感を感じ、とても気分がよい状態です。そのため、何事にもやる気がみなぎるでしょう。この時期にこそ運動や読書などで自己啓発を進め、冬に向けて心もからだも鍛えていきましょう。そのことが、次に来る冬の季節の準備になります。注意したいのは、この時期は活動的でエネルギー消費も多く、食欲が増進しがちであること。食べすぎはさまざまな病気の引き金になることから、十分注意しましょう。

ちなみに、幸福感は脳内モルヒネと呼ばれる物質がつくり出すと考えられています。脳内モルヒネは沢山の種類のアミノ酸が必要です。アミノ酸には自分でつくることのできるアミノ酸と、つくり出せない必須アミノ酸があります。バランスのよい食事をとらないと必須アミノ酸が足りなくなり、脳内モルヒネをつくり出せないため、幸福感が得られにくいといわれています。幸福感を感じにくい人は、食事の内容を見直してみましょう。特に、しらすや鰹節に含まれるフェニルアラニンや豆類に含まれるトリプトファンはとても大切なアミノ酸であるため、積極的に摂取を。牛乳(カソモルフィン)、ほうれん草(グルテン・ルビスコリン)には脳内モルヒネの合成に必要な物質が多く含まれているので、おすすめです。

日記をつけて自分を客観的にみる
からだと並行して心を整えるには、日誌をつけることをおすすめします。日誌に1日の生活習慣とともに、そのときの感情や事実をまとめて、自分自身を客観的に見つめ直してみましょう。メンタルが弱くなっている人は、起きた出来事やストレスについて「悲観的」にとらえ、その悪い側面しか見ていなく、「客観性」を失っています。大切なのは、感情ではなく事実であり、その「事実の明るい側面を見る(楽観的に解釈する)」ことです。ぜひ、メンタルを強くするために、「事実」と「感情」を分けてとらえる努力をしてみてください。


曲池(きょくち)のツボで血行促進
寒露を乗りきるためのおすすめのツボとして、曲池(きょくち)があります(図)。曲池は肘を曲げてできるしわの外端(一番外)にあります。このツボは、胃腸の機能やホルモンバランスを整える役割があり、血流促進作用があります。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒あけて5回程度刺激するようにしましょう。

胃腸の機能やホルモンバランスを整え、血流促進に効果的なツボ・曲池(きょくち)
伊藤和憲

伊藤和憲(いとうかずのり) 鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。
https://www.yojyo1192.com/

ワコールスタディホール京都 ワコールスタディホール 伊藤先生のお話を聞きながら養生体験!
東洋医学が導く美のメソッド~2019秋のレッスン~ 全5回
8月21日(水)9月4日(水)9月18日(水)10月2日(水)10月16日(水)
第1回のみ 19:00~20:30
第2~5回  19:15~20:30

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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