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インナーファッションの流行ウォッチング

ランジェリー★EXPRESS

2019年2月13日

文/武田尚子(ジャーナリスト)

BEAUTY

女王ブランド「シャンタル・トーマス」大刷新

1月中旬に開催された恒例の「パリ国際ランジェリー展」で、非常に新鮮なインパクトを感じたのが、CL(シャンテル・ランジェリー)グループの「シャンタル・トーマス」です。新しいランジェリーデザインの風を吹かせています。 より斬新で自由に変化している「シャンタル・トーマス」。異素材を重ねた大胆なアシンメトリーのボディ。 より斬新で自由に変化している「シャンタル・トーマス」。異素材を重ねた大胆なアシンメトリーのボディ。
新生CLグループの先鋭
「シャンタル・トーマス」――もともとはプレタポルテのブランドで、1980年代には日本ではワールドがライセンサーとなって、ランジェリーをワコールがライセンス展開していた時期もありました。

その後、長年にわたり、ランジェリーのデザイナーブランドの女王として君臨してきたことは、ご存知の方も多いと思います。そのパリらしいコケティッシュなもち味には根強いファンがいました。

昨年末、ブランドの創業者でアーティスティックディレクターであるシャンタル・トーマス自身が退任したというニュースが流れたのです。2011年には、フランスで現存する最も古いファンデーションメーカーのシャンテルグループ(1876年創業、2017年から「CLグループ」に改名)の傘下に入り、その個性的なスタイルを継続させていました。 「2019パリ国際ランジェリー展」でデザイナーオブザイヤーを獲得したCLグループ(中央は創業家一族である経営トップ) 「2019パリ国際ランジェリー展」でデザイナーオブザイヤーを獲得したCLグループ(中央は創業家一族である経営トップ) CLグループは近年就任したディレクターによって、時代に対応した新しい企業ブランドイメージが定められ、グループ全6ブランドの位置づけも明確化。今回の2019「パリ国際ランジェリー展」では企業グループとしてデザイナーオブザイヤーを獲得しています。

これまでは独立したデザイナーブランドとして歩んできた「シャンタル・トーマス」も、今後はCLグループの1ブランドとして、トレンドリーダーの役割を果たしていく姿勢を見せています。 ファッションショーのステージにはCLグループ6ブランドの代表的なコレクションが集結。トリを飾ったのは「シャンタル・トーマス」。 ファッションショーのステージにはCLグループ6ブランドの代表的なコレクションが集結。トリを飾ったのは「シャンタル・トーマス」。
よりオープンにトレンド発信
後任デザイナーに就任しているのは、シャンタル・トーマス氏と約20年間共に働いてきたというナターシャ・ジェキエ=ラフォージ氏。あまり表には出ずに黒子的存在に徹していくようです。創業者の精神を継承しながらも、これまでの枠にとらわれない自由な発想と、市場に対応したバランス感覚に好感がもてます。

従来はモノトーン中心だったところを、今まであまり取り入れられなかったレッドやイエローもバランスよく取り入れて、全体的にカラフルなイメージです。
それ以上に、異なる2種類のレースや色を重ねたり、大胆なアシンメトリーで使ったりと、「普通とはかなり違う」デザインに目が引かれます。 胸元のレースモチーフがアクセントになった、薄く透けるチュールネットのトップス&ボトム。 胸元のレースモチーフがアクセントになった、薄く透けるチュールネットのトップス&ボトム。 テクノロジーを活かした素材、テープやバンド使いなど、すみずみに至るまでプロの仕事が光っています。しかも、特別なオケージョンに限らず、日常に取り入れやすいもの、毎日身に着けられるものをというコンセプトを基本にしているのが大きな変化といえるでしょう。独自性や個性重視から、新しさやトレンド性の重視へ。老舗ランジェリー企業グループの戦略をベースにした、新しい時代への取り組みからは目が離せません。 胸元のレースモチーフがアクセントになった、薄く透けるチュールネットのボディ。 CLグループのブースでも「シャンタル・トーマス」の多様なニューコレクションが披露された。人気のフィッシュネットは、カラー展開も魅力的。日常的に身につけられることを重視。
武田尚子(ジャーナリスト)

武田尚子(ジャーナリスト) インナーウェア専門雑誌の記者を経て、1988年にフリーランスに。以来、ファッション・ライフスタイルトータルの視点から、国内外のランジェリーの動きを見続けている。著書に『鴨居羊子とその時代・下着を変えた女』(平凡社)など。
「パリ国際ランジェリー展」など年2回の海外展示会取材は、既に連続30年以上となる。現在、ライフワークとなる新たな計画を進行中。
http://blog.apparel-web.com/theme/trend/author/inner

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