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インナーファッションの流行ウォッチング

ランジェリー★EXPRESS

2018年5月 9日

文/武田尚子(ジャーナリスト)

BEAUTY

活発に動くナイトウェア市場

マスキュラン感覚のおしゃれな組み合わせ。レースをあしらったストライプのキャミソール&パジャマパンツにローブ(Le Chat 2018秋冬コレクションより)。 マスキュラン感覚のおしゃれな組み合わせ。レースをあしらったストライプのキャミソール&パジャマパンツにローブ(Le Chat 2018秋冬コレクションより)。 ナイトウェア・ラウンジウェアの分野が、ここにきて活況を帯びています。これは国内海外に共通する現象で、今年1月下旬、パリのランジェリーおよびインテリアの国際見本市、さらに実際にパリやロンドンの主要百貨店の売り場を見て回り、その充実ぶりに驚きました。新規参入のブランドが増えているのも特徴です。

市場好調の理由を、フランスの老舗ナイトウェアメーカーである「Le Chat(ル・シャ)」のグレゴワール・シャルメ社長は次のように端的にコメントしてくれました。
「パジャマがファッションアイテムとなって、ハイエンドブランドも注目していること。それに、仕事から家に帰ったら快適なホームウェアで過ごしたいという女性の心理的な理由も大きい。しかもそれが外でも着用できるというのが以前との違いですね」 あたたかなフリース調素材のポンチョはくつろいだ時間にぴったり(Le Chat 2018秋冬コレクションより)。 あたたかなフリース調素材のポンチョはくつろいだ時間にぴったり(Le Chat 2018秋冬コレクションより)。
エフォートレスなファッションに連動
近年、世界的なパジャマブームともいえる現象が続いていて、非常にラグジュアリーなシルクプリントのパジャマなども登場しています。パジャマはクラシックでありながら、モードの魅力満載。家の中に限らず、街やリゾート地など多様なシーンで自由に着まわすことができるものも増えています。私自身もパジャマシャツやローブは外着のコーディネイトにも重宝しています。
肩肘はらないエフォートレスなファッションが求められている今、ストレスフリーでリラックスできる部屋着スタイルが支持され、アウターウェアとインナーウェアがお互いに急接近しているという印象です。

また、インナーウェア(ランジェリー)の中でも、ファンデーションを主力とするメーカーがナイトウェア・ラウンジウェアを強化する傾向も見られます。海外の売り場では、ブラジャーと上手にコーディネイトされたディスプレイが目につきます。
アウターのスタイルを快適な着ごこちで
より日常的なナイトウェアに視点を移すと、新しいトレンドといえるのがロングシャツタイプのナイトドレスです。パジャマのトップスを長くしたようなゆったりしたスタイルで、レディスにもメンズにもこのスタイルが見られました。これはアウターウェアのシャツ人気とも連動しています。素材は布帛もニットもありますが、着ごこちのよいものが大切であることは言うまでもありません。

また、特に秋冬シーズンは羽織るアイテムが充実していて、欧米で人気のキモノ風ローブはもとより、あたたかなカーディガンやポンチョ、さらに仕事着としても違和感のないカットソー素材のジャケットなどはメンズにも人気です。
アウターで人気の素材(たとえばベルベットやカシミヤニット)やシルエット(たとえばワイドパンツ)が楽しめるのもこの分野の魅力。つまり、アウターウェアと同様のバリエーションが可能でありながら、あくまでアウターウェアとは一線を画した着ごこちや機能性が求められているのです。衣服全体という視点から見ても、今は大きな変動期にあるといえるでしょう。 洗練されたロングシャツタイプのナイトドレスは、心地よいシルク混マイクロモダール(HANRO 2018秋冬コレクション)。 洗練されたロングシャツタイプのナイトドレスは、心地よいシルク混マイクロモダール(HANRO 2018秋冬コレクション)。 クラシックで上質なパジャマがメンズでも見直されている(AMBASSADOR 2018秋冬コレクション)。 クラシックで上質なパジャマがメンズでも見直されている(AMBASSADOR 2018秋冬コレクション)。 プレタブランドならではのパジャマの提案。グリーン系のハンドペインティング風プリントが大人っぽい(AKIKO OGAWA Lingerie) プレタブランドならではのパジャマの提案。グリーン系のハンドペインティング風プリントが大人っぽい(AKIKO OGAWA Lingerie)
武田尚子(ジャーナリスト)

武田尚子(ジャーナリスト) インナーウェア専門雑誌の記者を経て、1988年にフリーランスに。以来、ファッション・ライフスタイルトータルの視点から、国内外のランジェリーの動きを見続けている。著書に『鴨居羊子とその時代・下着を変えた女』(平凡社)など。
「パリ国際ランジェリー展」など年2回の海外展示会取材は、既に連続30年以上となる。現在、ライフワークとなる新たな計画を進行中。
http://blog.apparel-web.com/theme/trend/author/inner

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