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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2017年3月22日

語り/西村恵美、久保良允
(ワコール ファミリーウェア営業部)

BODY

異例のロングラン「シェイプマミーガードル」開発秘話!

'89年秋冬シーズンから「シェイプマミーガードル」が誕生し、このタイプを開発し発売したのは、今から16年前の2001年秋。以来、ロングセラーを続け、これまでの累計販売枚数は45万枚! そんな「シェイプマミーガードル」の誕生と、最新商品について聞きました。 シェイプマミーガードル
16年前、産後ママの集団計測からスタート。
今なおヒット中の逸品が誕生するまで!
――まずは、開発のきっかけについて教えてください。16年前の当時、ママたちの意識も今とは違いそうですね。

西村
 開発が始まった当時は、ママたちの「産後も美しく、きれいなママでいたい」という雰囲気が高まり始めたころです。当時も今も産後ママたちの多くが、からだを美しく元に戻すにはどうしたら...と悩んでいます。その悩みに応えるべく、開発が始まりましたが、ここで注意したいのは、元に戻す時期です。 ファミリーウェア営業部・西村恵美、久保良允 西村 骨盤の関節を支えている靭帯は、出産のためにやわらかくゆるんだ状態ですが、産後間もないころには、まだ靭帯はゆるんだままです。このときに、ガードルなどで強く締めてしまうと、最悪の場合"子宮脱"といって、子宮が外に押し出されてしまう症状が起こることも。「シェイプマミーガードル」を使い始める時期に関しても、"産後1か月後から"は、必ず守っていただきたいとお伝えしています。
1枚のガードルに
産後ママが望む機能が満載!
――「シェイプマミーガードル」の構造についても教えてください。

久保
 初代から2回ほどマイナーチェンジを繰り返し、現在にいたりますが、変わらずサポートしているのは、骨盤です。太ももの付け根にある骨で、股関節の横あたりの出っ張っていて、動く骨があるのがわかりますか? ここが"大転子"という部位ですが、そこをしっかりと支えています。支える位置はとても重要で、どこを締めていいかわからず、とにかく気になるウエストを...と、その部分だけを締めてしまうと、内臓が下がってしまうこともあります。まずは、しっかりと骨盤をサポートすることが大切なのです。 しっかりと骨盤をサポート ――シェイプアップに関しては、どのような設計になっているのでしょう。

西村
 ウエストのうえ約9cmまですっぽりと包み込み、おなか部分はパワー素材で下腹部を押さえて、見た目もすっきり。サイズダウンにも対応できるウエスト調整機能もついています。さらに、ヒップ側はOバックスタイルで、おしりの溝の部分を少しマイナスの寸法にすることで、ハンモック状になる設計に。これによって、臀溝部をキュッと引き上げます。 シェイプマミーガードルの設計 シェイプマミーガードルの設計 ――ひとつの商品のなかにこれだけの機能がつまっているのですね。

西村
 はい。ただ、機能が優れていると、素材が強すぎてはくのがしんどいのでは、と心配される方もいらっしゃると思うのですが、「シェイプマミーガードル」を愛用するママたちからは「はきやすい」という声が多いんです。私たちもはきごこちにはとことんこだわり、生地は、やさしく伸びて、やさしく戻るものを使用しています。

――このガードルをはいて、MRIで検証したそうですね。

西村
 はい。産後ママたちにご協力いただいて、滋賀医科大学、京都大学、国立病院機構の方と「シェイプマミーガードル」をはき、立った状態でMRIを撮り、内臓がどのような位置にあるかを検証しました。計測すると、ガードルをはかない時よりは、ガードルをはいたときのほうが子宮の位置は下がらないという結果に! 2008年には、この結果をもとに、検証チームで論文を共同執筆し、産後ガードルの優位性を発表。(公社)日本助産師会からの推奨もいただきました。

――産後ママたちの口コミで広がり、この商品はガードルの品番「MGR・378」で検索し、指名買いする人も多いのだそうですね。

久保
 はい。口コミの力もあってこれだけのロングセラーになったのだと本当にうれしく思います。
骨盤をぐるりと環状でサポート
新たに誕生した「シェイプマミーガードル320」
――そして、2017年3月に新たな「シェイプマミーガードル320」が誕生しました。

久保
 先ほど紹介した「MGR・378」と同じ商品名ですが、「378」が進化したのではなく、まったく新たな商品として開発しました。

西村 産前産後と、ワコールの骨盤ベルトを愛用してくださっている方が多いのですが、私たちとしては骨盤ベルトとガードルの併用は、推奨しておりません。そこで、骨盤ベルトを愛用していた方、骨盤ベルトのような機能をもったマタニティガードルを探している方に向けて開発しました。こちらも産後1か月後から使用可能です。

――どのような特徴がありますか?

西村
 骨盤をサポートしていることは同じなのですが、特に骨盤まわりを環状にサポートしているところが大きな特徴です。太もも付け根にある"大転子"、骨盤背面にある"仙腸関節"、そして"恥骨結合"の3点を重点的に支えています。産後のゆるみがちな骨盤をぐるっと立体的に支え、腰にやさしい設計です。 骨盤まわりを環状にサポート 久保 素材もはきごこちのよさもありながら、新しく進化した薄い生地をウエスト調整部分に使用しているので、これからの季節にアウターを美しく着こなすにも重宝すると思います。

西村 美しくありたいというママの気持ちに寄り添っていきたいですね。とはいえ、「はやく元に戻りたい」「がんばりたい」という気持ちが、ガードルの間違ったサイズ選びにつながってしまうこともあります。サイズは、あくまで"現在のサイズ"で選んでください。「前はこのサイズだった」や「このサイズまで落とすんだ!」という数値で選ぶのはNG。サイズやはき始める期間には十分に注意し、ぜひ快適な産後ママライフを楽しんでいただきたいと思います。

西村恵美

西村恵美 ファミリーウェア営業部 商品部 商品企画課。1983年に入社し、ワコールブランドデザイン課 ランジェリーデザイナーを担当。出産後、人間科学研究所でパターン作成や研究業務を経て、1995年ファミリーウェア営業部に。マタニティインナーを中心に、デザイン・機能開発を行う。2008年からは、マタニティインナー・パジャマ・子どもインナー・パジャマのチーフ・プランナーを担当。

久保良允

久保良允 ファミリーウェア営業部 商品部 営業課。2007年入社。2010年にワコールブランド・インナーウェア商品営業部 FL営業課にて、ボトムMDのサブ、ランジェリーMDなどを経て、2014年よりファミリーウェア営業部。子どもおよびマタニティ用のパジャマMDをメインの後にマタニティインナーMDに。

取材・文/大庭典子
人物撮影/合田慎二

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