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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2016年10月26日

語り/小田聖也(ワコールブランド開発営業課)
石田里代子(ワコールブランドデザイン一課)

BODY

メッシュ×起毛で実現。薄くて軽やかなのに、驚くほどの暖かさ!

少しずつ肌寒さも感じ、冬本番も近づいている今。寒いのはつらい、だけど、厚手のインナーで着膨れするのもイヤだ...と、頭を悩ませている女性もいるのでは。そんな悩みを解消すべく、開発されたのが新商品「あたたメッシュ」。驚くほどの暖かさを感じながら、薄さ、軽さも実現した背景にせまります。 あたたメッシュ
(分厚いインナーで)着膨れもイヤ、
(薄いインナーで)寒さもツラい。
そこで...薄くてあったかいのつくりました!
――9月に発売された新商品「あたたメッシュ」は、どのような発想から生まれたのでしょうか? 

小田
 毎年、冬を迎える前に、保温性に優れたインナーが出そろいますが、数多く並ぶ"あったか商品"のなかで、手に取ってもらうには、何が必要だろう、どんな新しさが求められているだろう、と考えるところから始めました。その際、冬のインナーの傾向も商品誕生のきっかけになりましたね。

――というと?

小田
 最近は、「しっかりと暖かい」をコンセプトにした商品が多く、ここ数シーズン、肌着は薄手から厚手傾向にシフトしているんです。

石田 しっかりと暖かい商品は、生地が厚手になってしまう。かといって、薄手の商品は、暖かさがいまひとつ。ならば両方の"いいとこ取り"はできないかと考えたのです。 石田里代子(ワコールブランドデザイン一課) ――もちろんそうですが...とても難しそうです。

小田
 ワコールでは、「素材のあったか度」を★の数で表示しているのですが、これは保温率がもとになっています。いわゆる"あったか肌着"とされるのは★4つ以上の商品で、★4つは保温率16%以上、★5つになると24%以上という基準があります。私たちは、★5つに値する保温率をもちながら、 薄くて軽い肌着をつくろうと、開発を始めました。
空気をたくさん含んだ、
フワッと暖かいインナーが完成!
――しっかりとした暖かさがあるのに、薄くて軽い生地は、どのようにつくられたのでしょうか。

小田
 キーワードになったのは"空気"です。空気は、もっとも熱を伝えにくく、生地のなかに含めば含むほど、保温性は高くなるという特徴があります。それがヒントとなりました。空気をたくさん含むよう穴のあいた生地...そんな構造をもつ生地といえば、メッシュが浮かびます。

――なるほど。それでメッシュに焦点が当たるのですね。でもメッシュというと、夏のイメージもあります。

石田
 その通りです。ですから単純にメッシュを使うのではなく、薄くて軽いというメッシュのよさを生かしながら、生地の肌側を"起毛"にすることで、暖かさも加えました。今までになかった、そのふたつを組み合わせたことで、私たちが狙っていた「薄くて、軽くて、しっかりと暖かい」が実現できたのです。 「薄くて、軽くて、しっかりと暖かい」生地 ――3つの組み合わせが、理想のインナーの条件を叶えてくれたのですね。

石田
 はい。生地を厚くすることで暖かさをアップさせるのではなく、空気をしっかり含む生地にすることで、当初目標にしていた保温率を達成できました。

――★5つの24%を超えたということですか?

小田
 保温率測定では25%前後、トップスにおいては常に30%前後という数値が出ましたので、自信をもって★5つの「素材あったか度」と言えます。 小田聖也(ワコールブランド開発営業課)
初秋から冬本番まで!
長い期間愛用できるアイテムに
――開発中、もっとも苦労されたことはどんなことでしょうか?

石田
 メッシュと起毛という、今までになかった組み合わせを商品化するために、どのバランスがベストなのかを探るのはとても大変でしたね。起毛のかけ具合や、メッシュの穴の大きさや糸の細さなど、多くの試作品をつくっては保温率を計って、の繰り返しでした。薄く軽くを追求するあまり、欲しい暖かさが足りなかったり、またその逆も。

小田 あとは、メッシュを使うことに対して、最初は疑問や反対意見もありましたよ。やはりメッシュのイメージが夏物なので。

――最終的には商品名にも打ち出すほど前面に。

小田
 はい。商品の新しさや、またその名前からイメージする「蒸れにくさ」などもアピールできるかなと思いまして。冬のインナーの悩みで多く聞かれるのが、「蒸れ」です。「あたたメッシュ」は、メッシュの特性である通気性もあって、蒸れにくいのです。

――デザイン面ではどんな点に工夫がありますか。

石田
 色が豊富にそろっていることが特徴です。色のラインナップは、暖色系を基本に色味からも暖かみを感じられるようにしました。また薄くドット柄が入っているのもポイント。柄がすごく主張するわけでもないけれど、少し入っているだけで手に取るときの気持ちって変わりますよね。 色のラインナップは、暖色系を基本に色味からも暖かみを感じられるようにしました。 薄くドット柄が入っている ――気分が上がります。「あたたメッシュ」を試したモニターさんからはどのような声がありましたか?

石田
 「自然な暖かさを感じた」や「ふわっとして暖かい」などの声が多く、ほかには「着てすぐに暖かい」という感想もありました。着たときにヒヤっとした感触があるインナーと違って、アクリルで起毛なので着た瞬間から暖かさを感じるのも魅力です。

――実際に、商品に手を入れてみるとわかりますが、入れた瞬間に暖かくてやわらかさを感じますね。

石田
 はい。ぜひ店頭でも触れていただきたいです。あとはやはり「着膨れしない薄さがうれしい」という声。

――冬の着膨れは、おしゃれには深刻な問題ですから、この薄さはありがたいですよ。

小田
 ちょっと寒くなってきたなというころから、手にとりやすいアイテムだと思うので、ぜひ試していただきたいです。そして、「これは冬本番でもいける!」という暖かさも体感できますので、真冬まで愛用していただけると、とてもうれしいです。

小田聖也

小田聖也 ワコールブランド事業本部商品統括部 開発商品部 開発営業課。2004年入社以来、9年間「朝の谷間、ながもち、リボンブラ」、「大きな胸を小さく見せるブラ」などワコールブランドのブラジャー全般のMDを担当。2013年よりワコールブランドのニットインナー全般のMDを担当。

石田里代子

石田里代子 ワコールブランド事業本部 商品統括部 商品企画部 デザイン一課。ワコール入社後、ウイングブランド事業本部で主にボトム・ニットの企画開発を担当。2015年7月より現職へ異動。ニットのチーフデザイナーをつとめる。

取材・文/大庭典子
人物撮影/合田慎二

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