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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2016年6月 1日

語り/木村亜依・金村めぐみ・前野知子
(レッグ営業課 商品企画・設計担当)

BODY

着圧レッグウェアの秘話を公開!

1日ヒールで立ち仕事をしたり、座ったままの姿勢でデスクワークをしている女性に向けて、ワコールは、脚の快適性を追求し、着用シーンに合わせた着圧レッグウェアを提案。よく歩くときにおすすめの「サクセスウォーク」と、同じ姿勢を続けるときに使いたい「CV(セヴォ)」、それぞれの設計のポイントを明かします! SUHADA 左/サクセスウォーク(LHN304)、右/CV(HCN011)
「歩く動作を利用して脚をサポート?!」
独自の着圧機能は、20年以上前に誕生!
――まず「歩くときにオススメのサクセスウォーク」ですが、この独自の着圧設計の歴史をさかのぼると、今から20年以上も前に開発が始まったのだそうですね。

金村
 はい。もともとは、1990年に通商産業省(現・経済産業省)が主体となった産官学共同による「人間感覚計測応用技術開発プロジェクト」がスタートしたことがきっかけです。ワコールの人間科学研究所は、このプロジェクトに'95年から参加したのですが、このときに、「人間の快・不快にまつわる感覚やそのときのからだの反応」を計測し、快適な衣服圧設計のための着圧バランスを指標化しました。そして、このデータに基づいて、はじめて筋肉の動きに着目したストッキングが誕生しました。

――はじめは、国のプロジェクトから始まったのですね。

金村
 そうです。プロジェクトへの参加から製品化までには、5年の年月がかかりました。まずは、歩くときに下半身のどの部分にどれくらい圧がかかっているのかを"数値化"しようと、人間の下半身をかたどった計測器「衣服の圧バランス適合性評価システム」を開発。それぞれの部位にかかる圧力を計測し、主観評価と比較しながら、どうすれば快適な着圧バランスをもったパンティストッキングがつくれるだろうと、試行錯誤を重ねていきました。

――5年もの時が。

金村
 はい。このときの研究成果や考え方は、今も受け継がれていて、「サクセスウォーク」の着圧レッグウェアの開発に活かされています。 左から、前野知子、金村めぐみ、木村亜依。 左から、前野知子、金村めぐみ、木村亜依。
よく歩く日に大活躍間違いなし!
「サクセスウォーク」は、
ふくらはぎのサポート機能に注目して完成
――「サクセスウォーク」はどんなときにはくのがよいでしょうか?

金村
 「サクセスウォーク」は、歩くことで機能が発揮されますので、営業や接客、販売業など立ち仕事や歩く時間が多い方、休日でもよく歩くシーンなどにおすすめしています。一方、「CV」は同じ着圧商品でも、それぞれにしめるところ、ゆるめるところが違い、設計も異なっています。ですから、生活や仕事のスタイル、その日の行動など着用シーンによって選んでいただくのがよいと思います。

――歩くときに機能が発揮されるというのはどういう仕組みですか?

金村
 歩いているとき、"ふくらはぎ"は収縮運動を繰り返しますが、「サクセスウォーク」はこの筋肉の動きに注目して、圧を加えることでその働きを助けるように、ふくらはぎをもっとも強くサポートしています。「部位別バランス着圧設計」といって、部位によって着圧のかかり方を変化させているんですね。 サクセスウォークの部位別バランス着圧設計 ――場所によって、着圧感が変化しているとは驚きです!

前野
 全体にしめつけるのではなく、足首や太ももはほどよいサポートにすることで、"ここちいい"と感じる圧バランスになっているのです。

――しめつけ感が苦手・・・という方でもお試しいただけそうですね。

木村
 そうですね。さらに、はきごこちの快適さを高めるためにも、今回ウエストやつま先をゆったりと設計した"ゾッキ"タイプを開発しました。

――ゾッキタイプとは何ですか?

前野
 ストッキングの編み方には、2種類あるのをご存知でしょうか? 見た目にツヤ感や透明感がある"交編(こうへん)"タイプと、伸縮性がよく、滑らかな肌触りでマットな質感が特徴の"ゾッキ"タイプ。これは編み方の違いによってタイプが分かれるのですが、最近では、マットな質感が好まれる傾向にあります。

――新しい"ゾッキ"タイプは、ウエストやつま先の設計に工夫が?

木村
 開発前に行ったアンケートでは、着圧レッグウェアは、ウエストの締め付け感がイヤだという声もあったので、"ゾッキ"タイプのウエスト部分は、伸びのいい幅広のニットを使用し、圧迫感が少なくソフトなはきごこち、そしてゆったりとしたフィット感を感じられる工夫もしました。 サクセスウォーク 前野 さらに、新発売したゾッキタイプは、熱によって糸が編んだ状態に形状記憶され、穴があいてもループが離れにくく伝線しにくい糸を採用しています。

――大切な1足が伝線しにくいのはうれしいですね。はくときに何かコツはありますか?

金村
 ストッキング全体をつま先まで巻き上げ、かかとを合わせてから少しずつ脚にそって丁寧にひきあげることがポイントです。着圧ストッキングは、部位によってサポート力を編み分けているので、正しい位置ではいていないと、効果も発揮されにくくなります。
サポートストッキングの正しいはき方
「サクセスウォーク」の着圧ストッキングには、かかと部分を立体編みにしているので、ぴったりとかかとが重なっているか、自分でチェックできます。

――繊細で緻密なつくりの着圧ストッキングですが、洗濯時に気をつけることはありますか?

金村
 基本的には手洗いをおすすめしますが、洗濯機で洗うときは必ずネットに入れて洗ってください。ストッキングで使用しているポリウレタンは、特に太陽の光に弱いので、干すときは陰干しにすることも大切なポイント。ぜひ、大切に扱って、長く愛用していただけたらうれしいです。
色もデザインもバリエーション豊か
サポート力も選べる「CV」が
デスクワークの強力な味方に!
「CV」の設計の特徴 ――「CV」の設計の特徴は何でしょうか?

前野
 「CV」は1989年に誕生したサポートストッキングです。足首にもっとも強いサポート感があり、脚の部位によって、圧の強弱を考えたバランスサポート設計になっています。足首にかかる圧力は、弱めから強めまで4段階ありますので、お好みに合ったサポート力を選べるのも大きな特徴です。 「CV」の設計の特徴 ――デスクワークにもおすすめの「CV」ですが、座り姿勢のときに足首にもっとも圧がかかっているのは、いいですね。

前野
 単に足首だけに圧力をかけるのではなく、部位によって圧力の強さを変えています。かけたい圧によって編み方を変え、何段階にもサポート力を変化させました。 「CV」の設計の特徴
足首にもっとも強く、ふくらはぎはやや強め、ふとももはほどよくサポートし、つま先やひざは、負担を感じにくいようにやわらかく、ヒップは自然なまるみをキープする立体設計になっています。

部位ごとの快適性をとことん追求し、引き締め感と、ゆるめる箇所のバランスをはかり、サポート力を細かく編み分けるこの設計を実現させるには、たくさんの壁があって、本当に苦労しました。

――「CV」は機能性だけでなく、デザインや美しさにもこだわったのだとか。
お仕事以外でも活躍しそうですね。

木村
 「CV」では、デザイン性のあるショートストッキングも用意しています。ドット柄やストライプ柄などさまざまなバリエーションがありますが、新たに発売したバックシーム柄やメッシュ柄も好評で、なかでも、グレーのレース柄はとても人気です。

また、肌色にもこだわっていて、多くの人がベージュのストッキングに求める"素肌のように見える肌色"を実現するために、「CV」では、日本人の肌色を研究し、脚を美しくみせる7色を展開しています。

――色やデザイン、そして機能への細やかなこだわりが感じられます。脚の状態が快適か不快かは、仕事のパフォーマンスにも影響しそうですよね。1日中、ヒール靴で歩き回ったり、長時間同じ姿勢で仕事をしていると、脚のコンディションは気になってしまいますから。

木村
 そうですね。でも、実際に着圧レッグウェアを愛用している人はまだまだ少数派。これまで着用されていない方にも、ぜひ色んなタイプの着圧レッグウェアを試してもらえたらうれしいですね。

木村亜依(きむら・あい)

木村亜依(きむら・あい) ワコールブランド事業本部
2009年入社以来、サクセスウォークの販売・開発に携わる。
インナーウェア商品統括部開発商品部
レッグ営業課で商品計画MDを担当。

金村めぐみ

金村めぐみ(かねむら・めぐみ) ワコールブランド事業本部
商品統括部 開発商品部 レッグ営業課 レッグウェアデザイナー。
ワコール入社後インナーウェアの企画・デザイン・設計を経験し、2015年よりレッグウェアの企画・デザインを担当。

前野知子

前野知子(まえの・ともこ) ワコールブランド事業本部
商品統括部 開発商品部 レッグ営業課 レッグウェア設計担当。
ワコール入社後よりレッグウェアの商品設計を担当。

取材・文/大庭典子
人物撮影/合田慎二

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