トップ 教えて、ドクター! / BODY / BEAUTY 【特集/食とエイジング】大事なのは、食べるタイミングと組み合わせ!

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教えて、ドクター!

2016年1月20日

先生/堀知佐子(レストラン『Rire』オーナー兼シェフ)

BODYBEAUTY

【特集/食とエイジング】

大事なのは、食べるタイミングと組み合わせ!

大事なのは、食べるタイミングと組み合わせ! からだを健康な状態に整えたら、そこがエイジング対策のスタート地点。どんなものを食べたら、どういった効果があるのか、前回に引き続き、堀知佐子先生にお伺いします。
栄養の組み合わせを知れば、さらにヘルシー!
健康や美容に関する情報は、とにかく世にあふれています。そのため、「○○が効く」「○○は良くない」などといったブームが起き、それに振り回されてしまいがち。玉石混合の情報の中から正しい情報は何かを知り、自分できちんと判断できるようになりたいものです。

たとえば、紫外線は肌を老化させるからと徹底的に避けていると、ビタミンDが不足して骨が弱くなってしまいます。ですがビタミンDを含むサケとビタミンKを含む納豆を一緒にとれば、ビタミンDの吸収が高まり、寝ている間に骨形成が促されます。青菜のおひたしもビタミンKがとれますし、みそ汁の具をワカメやジャガイモにすれば、食材に含まれるカリウムが体内の余分な水分を排出するので、むくみにくくなります。そのうえ、みそにはメラノイジンなど抗酸化効果のある成分がたくさん入っているので、老化の原因となる体内の酸化を抑えてくれます。こんなメニューをどこかで見たことがないでしょうか? そう、「旅館の朝ごはん」です。どれも身近な食材なのであまり注目されませんが、実はこれこそが理想の夕食でもあるのです。

日本の食習慣を考えると、みそ、しょうゆ、酒、酢など基本的な調味料をはじめ、納豆や漬け物などの発酵食品が常に食卓に並んでいました。発酵食品は腸内環境を整えますので、積極的にとりたい食材です。というのも、食べものは腸から吸収されるのですから、腸の状態を整えておかないと、いくらからだによいものを食べてもその力を発揮することができないのです。

いちばん手軽で効率がよい発酵食品は、ヨーグルトでしょう。鎌倉女子大学が行なった研究で、ヨーグルトを毎日200gほど食べると腸内環境が最もよくなるという研究があります。人によって適した乳酸菌の種類が違うので、腸内細菌質が変化してくる2週間を目安に続けてみて、体調に変化が見られなければ別のヨーグルトを試してみるとよいでしょう。腸内環境を整え、骨の形成を促すために、ヨーグルトは夜に食べることをオススメします。
栄養素の働きを知り、からだと向き合う
老化の元凶といわれる活性酵素についてお話ししましょう。呼吸で取り込んだ酸素は、その2%が活性酸素に変化すると言われています。通常の酸素は、電子が安定した状態なのですが、活性酸素は、電子の状態が不安定なため、化学反応を起こしやすい状態になっています。そのため、ほかの細胞を酸化させ、老化の原因となるのです。

この反応を止めてくれるのが、ビタミンAとCとEで、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。それぞれに役割があり、連携プレーで抗酸化作用を発揮するので、3種類を同時にとることが大切です。私はサケとわかめの蒸し物をよくつくります。サケの身の赤い色はアスタキサンチンという天然色素で、ビタミンEより優れた抗酸化効果がありますし、サケの脂にはビタミンEが含まれています。
ビタミンAが豊富なわかめと一緒にサケを蒸して、レモンを絞ればビタミンCもとれます。

栄養素だけでなく、調理法も見落としてはいけません。魚は強い火で焼くと酸化してしまいますから、蒸すほうがよいのです。青魚はなるべくお刺身で食べたほうがよいといわれるのは、栄養成分であるDHAやEPAが熱に弱いから。イワシの酢じめも、シメ鯖も、表面の脂が酸化しないように抗酸化作用のある酢でコーティングしているのです。昔の人の知恵には改めて感心させられます。

おにぎりに海苔を巻くのも、理にかなった調理法です。サケを具にしたおにぎりはごはんの糖質とサケのタンパク質、脂質がエネルギー源となりますが、海苔には、糖質、脂質、タンパク質の代謝を促すビタミンB群がたくさん含まれているのです。糖質をとりすぎると疲れやすくなるので、甘いものをたくさん食べたら海苔を食べるとよいでしょう。

前回もお話しましたが、健康のストライクゾーンを意識しながら自分のからだと対話することが大切です。これを食べるとからだがこうなる、というパターンはひとりひとり違いますから、「パートナーフーズを見つけよう」とオススメしています。私の場合は、朝は必ずコーヒーを1杯半飲みます。そうすることでシャキッとして、胃腸が動き出すのですが、2杯飲んでしまうと、快調というわけにいきません。1杯半がちょうどよいのです。そういう、食べものとのここちよい関係をつくっていくことが必要だと思います。

----昔ながらの食習慣には、きちんと栄養学的な根拠があるというわけです。現在まで受け継がれているのは、日本人のからだに合っているということ。つい新しい情報に飛びついてしまいますが、もう一度先人の知恵から学ぶという意識も必要かもしれません。
堀知佐子

堀知佐子(ほり・ちさこ) 管理栄養士・食生活アドバイザー・アンチエイジング料理スペシャリスト。レストラン「Le Rire(ル・リール)」シェフ。京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部責任者を経て、2010年株式会社「菊の井」常務就任。08年アンチエイジングをコンセプトとしたレストランを開業。料理教室の開催、地方自治体アドバイザー、講演など、食と健康をテーマに幅広く活動。著書に『みそと野菜でアンチエイジング』『100歳まで錆びない栄養レシピ』など多数。

取材・文/飯塚りえ
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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