トップ アゲませ女♥召しませレース / HEART / BEAUTY スペシャルストーリー「私はパンツ」VOL.2 8月2日は #パンツの日

女ですもの、楽しまなくちゃ。さあ、ご一緒に

アゲませ女♥召しませレース

2014年7月31日

文/相川藍(あいかわ・あい)

HEARTBEAUTY

スペシャルストーリー「私はパンツ」VOL.2 8月2日は #パンツの日

Image
アイツのパンツのヒミツ
○時×分 VIP席にて

私は、コナツの勝負パンツ。パンツ専用引き出しの奥に設けられたVIP席で、優雅に暮らしています。ところが今日は、さっき洗濯から戻ってきたばかりの、手前の列のパンツたちが興奮して騒がしい。ふだんはアウターに透けることもなく、控えめな魅力でコナツに愛されている可愛い子たちなのですが。

話を聞いてみると、どうやらコナツに王子様があらわれて、何度かデートをしたようです。いよいよ私の出番というわけですが、コナツが恋をしていることなど私はとっくに知っていますから、動揺はしません。人間の女性は、恋をすると、とくに見せる予定がなくても、いつもと違うパンツを購入する習性があります。恋におちたコナツは、1か月前、すでに私を手に入れていたのです。

私の経歴をお話しましょうか。家系は、スーパービキニ、ソング、Tバックといった呼び名でカテゴライズされる一族です。純白のレースとスワロフスキー・クリスタルで白鳥の羽を表現した、美しいパンツとして生まれました。自分でいうのも何ですが、ていねいに縫製された高級品です。

物心ついたときから、人間の女性をセクシーに見せるためのマナー教育を受けてきました。勝負パンツでありながら、清楚な印象を放つ私のような存在に目をつけたコナツは天才です。失礼、自分にうっとりしている場合ではありませんね。コナツと王子の初舞台を、何としても成功に導かなければ。

○時×分 コナツの肌にて

私の出番は、その日のうちにやってきました。まずは深呼吸して、コナツのおしりをやさしく包み込みます。というのはうそです。Tバックですから、おしりを包むことはできません。

私は終始、落ち着いていました。デートはクライマックスに入り、あとは、与えられた任務をこなし、めまぐるしく変化する状況に対応するだけです。
レースOK、刺繍OK、スワロフスキー・クリスタルOK!
さあ、準備万端の私を、じっくり見てちょうだい。

しかし、予想外のことが起こりました。結論からいうと、私はあっけなく、はぎとられてしまったのです。はぎとったのは、ほかでもない、王子でした。アイツはコナツをベッドに押し倒し、私のディテールを見ずに脱がせようとしたのです。

「ああ、ダメー!」
その瞬間、私は叫びました。コナツが叫んだのではありませんよ。こんな大事なときに美しい私に目を向けないなんて、アイツは王子なんかじゃなくて、余裕のないダメな男だ。私は、コナツにそう伝えたかったんです。

○時×分 控え席にて

コナツからはぎとられた白鳥の私が羽ばたき、着地した先は、ベッドからかなり離れたソファーのへりでした。部屋の暗さにようやく目が慣れてきたなと思ったそのときです。「こんにちは」と甲高い坊やの声がするではありませんか。ソファーの反対側のへりに、白いブリーフが引っかかっているのが見えました。

すぐに、アイツのパンツだとわかりました。お願いだから私に話しかけないで、近寄らないで、と祈るような思いでしたが、白ブリーフ坊やは楽しげです。
「ボクたち似ているね。仲良くなれそうだね」
色が白だからというだけで、一緒にしてほしくありません。

「ボク、アイツのママに気に入られて、宅配便でアイツのもとに届けられたんだ。アイツは、いらねーよって電話でママに毒づいたけど、実はしょっちゅうボクのことをはいてくれるんだよね。おかげでコナツさんのような素敵な女性に出会えたってわけさ。ボク、こう見えても勝負パンツの研修、ちゃんと受けたし」

おしゃべりな白ブリーフ坊やが胸を張ると、意外と凛々しく見えました。この坊やが、あの厳しい教育プログラムをクリアしていたなんて驚きです。
「私、あんたのこと、少し誤解していたみたいだわ」
私と白ブリーフ坊やの距離がいつのまにか縮まっていたことに、コナツとアイツが気づくことはないでしょう。

*パンツストーリー募集!あなたも「私はパンツ」を書いてみませんか?

相川藍(あいかわ・あい) 言葉家(コトバカ)。ランジェリー、映画愛好家。
最近いいなと思ったのは、映画『私の男』の二階堂ふみさんのパンツ姿。

イラスト/190

関連キーワード

  1. パンツの日

ワコールをフォロー

  • facebook ワコール Wacoal corp.ページ
  • Twitter ワコール公式アカウント
  • Instagram ワコール公式アカウント
  • RSS