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インナーファッションの流行ウォッチング

ランジェリー★EXPRESS

2014年3月19日

文/武田尚子(ジャーナリスト)

BEAUTY

斬新なレース使い! フランスの新進デザイナー

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ヨーロッパにもそれぞれのお国柄が
ランジェリー、つまり私たち日本からいうところの西洋下着全般のルーツは、モードと同様ヨーロッパにあります。
ひと口にヨーロッパといっても、それぞれのお国柄というものがあって、フランス、イギリス、イタリア、ドイツと、それぞれに持ち味があります。もちろんデザイナーの個性によるところは大きいですが、その背景には必ず作り手の生まれ育った環境が反映されています。そして、その「持ち味」というのは、クリエーションと産業構造の両面がミックスされてかもしだされるものなのです。

世界中のランジェリーが集まる「パリ国際ランジェリー展」の会場を見て歩いていても、イギリスのブランドはいかにもイギリスらしいと思いますし、イタリアはどこまでいってもイタリアです。オランダからの新しいブランドは、アムステルダムの懐かしい空気を思い出させてくれました。一方で、アメリカのブランドにはアメリカらしい機能性や合理性がベースにあります。
世代が変わり、今のようなグローバルな時代になっても、それぞれが無意識のうちに背負っている文化や伝統というものは消えることがありません。
オートクチュールの伝統に根差した新しさ
フランスのランジェリーの特徴はといえば、なんといってもレースの美しさにあります。レースの女王といわれるリバーレースの本場、カレー(フランス北部の都市)があることをはじめ、まさに国の財産ともいえるオートクチュールの伝統がランジェリーにも受け継がれているのです。 Image 「パリ国際ランジェリー展」の会場の中で、若手デザイナーのブランドを集めたエリアがありますが、その中でキラリと光る存在が「PALOMA CASILE(パロマ・カッシール)」です。数年前に、パリの服飾デザイン専門校、エスモードのランジェリークラスをトップで卒業し、コンテストの受賞歴もあるという若手実力者。各種シルクやレースのラグジュアリーな素材を使用しながら、新しさを感じさせるスタイルを見せています。 Image 日本でレースというと、どうしてもクラシックな装飾性に偏りがちですが、彼女のコレクションは、レースの柄からランジェリーのシルエットに至るまで、過去の常套手段とは異なる手法で美を表現しています。
彼女自らが「オートクチュールへの賛辞」を口にしていたように、その創作は、フランスの伝統に対する深い理解と愛着に基づいたもの。まさに「温故知新」のクリエーションなのです。

コレクションに女性の名をつけるのはランジェリーでは珍しくありませんが、同ブランドの場合は男性の名がつけられています。
「彼がそうするように、ランジェリーは私を抱きしめ、昇華させ、ささやくものであるから...」
武田尚子(ジャーナリスト)

武田尚子(ジャーナリスト) インナーウェア専門雑誌の記者を経て、1988年にフリーランスに。以来、ファッション・ライフスタイルトータルの視点から、国内外のランジェリーの動きを見続けている。著書に『鴨居羊子とその時代・下着を変えた女』(平凡社)など。
「パリ国際ランジェリー展」など年2回の海外展示会取材は、既に連続30年以上となる。現在、ライフワークとなる新たな計画を進行中。
http://blog.apparel-web.com/theme/trend/author/inner

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