トップ 教えて、ドクター! / BODY 【特集/歩くチカラを見直そう】どんなダイエットサプリよりもウォーキング!

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教えて、ドクター!

2013年4月 1日

先生/森谷敏夫(京都大学大学院 人間・環境研究科教授)
取材・文/大庭典子(ライター)

BODY

【特集/歩くチカラを見直そう】

どんなダイエットサプリよりもウォーキング!

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毎日の分割ウォーキングがダイエットの鍵!
年齢とともに誰もが気になるおなかまわり...。'08年から始まった「メタボ検診」の義務化など、国をあげて脱・メタボに取り組んでいますが、一見、スラリとした細い女性も、ふたを開ければ体脂肪率30%を超える"隠れ肥満"だったり、現代人は総じてカロリー過多なのでしょうか?! 京都大学大学院の森谷教授にお伺いしました。

「いえ、違います。驚くべきデータを紹介しましょう。2011年度の国民健康栄養調査によると、30~49歳の女性の1日あたりの平均摂取カロリーは1660kcal。食べ物に困っていた終戦翌年の1946年の日本人平均1903kcalを大きく下回っているんです。決して現代人が食べ過ぎではないことがわかりますね。じゃあ、なんでこんなに体がたるんでいるのか、肥満が増えているのか、というと"ニート"が極端に少ないから。

ニートとは、働かずに家にいるあのニートではありません(笑)。私の言うニートとは"NEAT(Non Exercise Activity Thermogenesis)"、日常の何気ないアクションで消費されるエネルギーのこと。近年は、家電の発達や生活スタイルの効率化により、ニートが激減。これが、肥満のもとなんです。つまり、原因は、食べ過ぎではなく、"動かなすぎ"。10時間以上座りっぱなしの人は、エネルギーを使わない状態を10時間も維持していることに危機感をもつべき。実際、座っている時間が長いと死亡リスクが高くなるという研究も行われているほどなんですよ。体脂肪を減らしたいなら、ニートを増やすべし、と言えるでしょう。そして、手っ取り早くニートを増やすなら、ウォーキングが効果てき面。実は、歩いているときは、安静時の3倍ものエネルギーを使っています。

そう、ウォーキングは、どんなダイエットサプリよりも優秀なのです。天気がいい日はひと駅分ウォーキング、ちょっとした距離もバスやタクシーを使わず散歩すること。家でもふんぞり返らず、ゴミ箱を遠いところに置いて、少しの距離でも歩いてニート稼ぎ(笑)、たちまちニートが増え"食べてないのに太るわ~"状態から脱し、ダイエットや体型維持、健康にもいいのです」 Image
大また、スピーディ歩きでエネルギー消費がアップ!
歩いているだけで3倍のエネルギーを消費するなんて、朗報! ちょっとした距離も歩いてチリツモ方式でニートを増やしていきたいもの。
ニートは、1日の約4割の消費カロリーに値します。学生で調べたところ、少ない人は1日300kcal、多い人はニートだけで800kcalも消費。大いなる個人差があります。ウォーキングでニートを増やすなら、できるだけ上下動が大きくなるよう、大股でスピーディに歩くのもポイント。これで消費エネルギーはさらにアップ。歩き方で消費エネルギーも変わります。ちなみに、1kgの脂肪を落とすには、必要なカロリー消費は7000kcal。ということは、1日20kcalだけ、今の生活よりも多く消費すれば確実に1年に1kgは減っていくということ。これをウォーキングに換算すると1日たった4分。テレビを見ながら大きく足を上げてその場で足踏みだっていい。少し意識すれば、難なくクリアできるはずです」

次回、「ウォーキングと寿命・血圧・ガンとの関係」に続く

森谷敏夫(京都大学大学院 人間・環境研究科教授) 南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、PhD)。テキサス農工大学大学院助教授、カロリンスカ医学研究所客員研究員(スウェーデン政府給費留学)などを経て、2000年より現職。専門は、応用生理学とスポーツ医学。60歳を超える今も、体脂肪率は驚異の9.8%。明朗快活な人柄も人気で、面白く、ためになる講義は大盛況。著書は『メタボにならない脳のつくり方』(扶桑社新書)など多数。

イラスト/190

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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