からだの美しさは「肩甲骨のやわらかさ」

特集/背中美人は肩甲骨から!

山口光國(理学療法士)
取材・文/大庭典子(ライター)

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肩甲骨と骨盤は対の関係!

肩甲骨の動きをよくすると"しぐさ年齢"が若返り、女性らしさもアップ、女性の美に肩甲骨が深く関わっていることがわかりました。今回は、肩甲骨と骨盤の関係について、引き続き山口光國先生にお話をお伺いしました。

肩甲骨と骨盤はセットで動いていることはご存じでしょうか。双方の動きは連動しています。骨盤がしっかり立っていれば、肩甲骨もきれいに立つ。肩甲骨がきれいに動けば、骨盤の動きもよくなるんです。

ちょっと意識して骨盤を立ててみてください。連動して上半身がすっと伸びるのを実感できますか。肩甲骨側からもやってみましょう。力を抜いた状態から、上半身をまっすぐに伸ばすと、骨盤が立ち腰が正しい位置に上がるのが体感できますよね。

骨盤と肩甲骨の動きが対になっていることがわかりましたか。美しいからだに必要な姿勢や動作をつくるには、骨盤と肩甲骨が柔軟に動くことが重要です。

下着のサイズ間違いが、肩甲骨をダメにする?!

年齢やその人のからだのクセなど、肩甲骨が歪んでしまう原因はさまざまに考えられますが、"サイズの間違った下着選び"も大きな原因として考えられます。
自分に合わない小さいサイズをつけていると、肩が前に引っ張られ、内側に入った姿勢になりやすいのです。背中の筋肉が張り続けた状態が肩甲骨に大変な負担をかけ、肩こりの原因にもなります。自身のサイズをきちんと測り、適正な下着を身に着けることも、美しい肩甲骨に必要な条件なのです。

適正な下着は、スタイルアップにもつながります。自分に合ったブラジャーで肩甲骨が起きると骨盤も立ってきますし、骨盤をサポートしてくれる自分に合ったガードルを履いていると、自然と肩甲骨が立ちます。相乗効果で美しい姿勢が促され、筋肉の働きもよくなり、代謝やバストアップ、ヒップアップも期待できます」
そして、もうひとつ大切なことは、正しいつけ方。せっかく適正な下着をつけても、位置やつけ方が間違っていたら台無し。注意してくださいね。

間違ったサイズの下着や、間違った着用が、肩甲骨、ひいては骨盤まで歪めてしまうなんて...。猫背や肩こりに悩んでいる方、もしかしたら下着のサイズ選びに問題があるのかもしれません。夏が来る前に今一度見直したいですね。

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山口光國
(セラ・ラボ代表/理学療法士)
日本サッカーリーグの日立製作所(現 柏レイソルズ)にFWとして入団。故障から21歳で引退し、現職へ転身。昭和大学藤が丘リハビリテーション病院を経て、'05年より横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)にフィジカルコーチとして就任。現在はさまざまなジャンルのアスリートをサポートするほか、全国各地で講演、セミナー活動も行う。

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