• Lifestyle
  • 2024.08.14

チェックリスト付き、3つの気質と「自分らしさ」を見つけるアドバイス

〜好印象をうみだすセルフプロデュース術2<全4回>

チェックリスト付き、3つの気質と「自分らしさ」を見つけるアドバイス

つくり込んだ「自分らしさ」は、本物の「自分」なのか。ポートレート写真家のJo Moriyamaさんは、「人間味こそが美しさ。他人と比べず、常に自分史上最高でいることが、自分らしさを極めることになる」と語ります。

Jo Moriyamaさんのインタビュー第2回では、セルフプロデュースの中でも最も重要な「自分らしさ」について考えます。

Tips1/自分の素材を知る

流行りのメイクを取り入れるのは、悪いことではないと思います。特に若いころは、流行を取り入れることで、少しずつ自分らしさがわかってきて、取捨選択ができるようになるもの。ただ、それで自分らしさがわからなくなってしまってはもったいない。

皆さんは「自分の素材」をどれくらい把握できていますか? 例えば、もともと涙袋がない目元なのに、流行っているからといって、目の下にハイライトをふんだんに入れて涙袋をつくっては、せっかくの素材が台無しです。

それは「素材を生かす」メイクではなく「素材をカバーする」メイクです。

唇の色を知っておくのも重要です。自然体の美しさを出すメイクのポイントは、唇の粘膜にできるだけ近い色を塗ることです。場面によっては赤いリップを塗りたいときもあると思いますが、普段のメイクだとそれはToo much。

自分と向き合う時間だと思って、一度自分自身の素材のよさを鏡で分析してみてください。

自分に合うものを見つけることで、他人と比べることも減ってくるのではないでしょうか。他人と自分とでは、持っている素材も似合う色も違いますから。

Tips2/「気質」ごとに異なる魅力の引き出し方

では、どう自己分析したらいいのでしょうか。自分自身を知るヒントのひとつになるのが「行動パターンによる3つの気質」です。以下のチェックリストで、当てはまる項目がいちばん多いのが、あなたの気質に近いもの。各タイプに合った見せ方がわかれば、本来もっている素材が生きて、美しさは最大限に引き出されるはずです。

狩猟気質










狩猟気質

狩猟気質へのアドバイス
ときに「怖い顔」になりがち。目の力を抜いてやわらかく
狩猟気質の人は、引き算を意識してください。元々存在感のある人なので、引き算でやわらかい雰囲気をつくることが、いいセルフプロデュースになるでしょう。ストレートに物事を言うことが多いタイプなので、引き算をすることで見た目もコミュニケーションも円滑になるはず。また、狩猟気質の人は下着に赤や黒を選びがち。鋭い色を好む人たちだからこそ、素材はレースで「やわらかさ」を足しましょう。また、面積の多い服のときなら大胆な下着を、逆に露出の多い服のときは控えめなデザインの下着にするなど、バランスを取るといいでしょう。

農耕気質










農耕気質

「農耕気質」へのアドバイス
やりたいことは、ためらわずに行動に移して
濃厚気質の人は、「これ、実はやってみたかったんだよね!」というワクワクを大切にしてください。小さくてもいいので、非日常な挑戦を、意識的に続けてみること。普段、周囲にどう見られるかを気にするあまり、自分の心の中にある「やりたいこと」に挑戦できなかったりする農耕気質さん。もっと自分の欲求を満たしてあげてほしいです。下着は「大胆さ」にこだわってみるといいでしょう。「こんなに大胆な!?」と思ってしまう下着こそ、今のあなたが挑戦すべきもの。表情も変わってくるはずですよ。

遊牧気質










遊牧気質

「遊牧気質」へのアドバイス
「見られる」ことを意識したメイクやファッションを
遊牧気質の方は、無頓着な人が多いです。自分の世界観がしっかりあるのですが、裏を返すと「周りからどう見られるのか気にしない」人たちです。「大胆さ」にも抵抗はないんですよね。だからこそ、「誰かに見られる」ということを意識してみては。いつも「自分が好きなもの」という軸で、メイクもファッションも選んでしまうので、誰かのことを思って何かに挑戦してみてもいいかも。下着も、「見られる」ことを意識して選ぶと、気持ちが上がるでししょう。

Tips3/周囲の意見も適度に取り入れる

「自分の評価」と「周囲の評価」が違うことは、よくあることです。「自分らしさ」の振り幅が大きいことはいいことなので、Tips2で紹介したアドバイスや周囲の意見を適度に取り入れて、美の可能性を広げていきましょう。

例えば、なんとなく選んだ服で出社したら、周囲に褒められた。なんてことはありませんか。こういうときは、素直に「ありがとう」と受け取ってくださいね。自分が気合を入れた日に限って褒めてもらえないときは、「私、もっと素敵ですから!」と心の中でつぶやいて(笑)、さらに自分を磨きましょう。

最近は一重まぶたを二重にするなど、プチ整形をする人も多いと聞きます。自然さが損なわれない範囲で、「自分の気分がアガること」なら、私は否定しません。ただし、自然体で、人間味を引き出す「抜け感」だけは、いつまでも忘れないでください。

チェックリスト付き、3つの気質と「自分らしさ」を見つけるアドバイス

――雑誌や美容本、記事などで「やりすぎはNG」というアドバイスをよく見かけますが、Jo Moriyamaさんのアドバイスはその理由をひもといてくれました。自分が持っているものを生かして、「自分らしい」美しさを追求していけば、いつか「やりすぎない」自然な美しさに近づける。目指すべき方向がわかったところで、次回からは日常での実践法をさらに詳しく聞いていきます(9月公開予定)。

  • Jo Moriyama(ジョー・モリヤマ)
  • Jo Moriyama(ジョー・モリヤマ) 『美しい表情は人生を変える』 ポートレート写真家、表情の専門家。
    1978年、ハンガリー人の母と日本人の父のもと、ベルギー・ブリュッセルで生まれる。幼少期をベルギーとスイスで過ごし、多国籍の環境で国際感覚を養った。14歳で日本に移住し、鎌倉で過ごす。2003年世界中を旅した写真を見た友人のすすめで写真家を志す。独立後、芸能人や著名人のポートレート写真家として、国内外のファッション誌に携わる。最新著書『美しい表情は人生を変える』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、表情の演出方法からメイク、ヘアスタイルのアドバイスなどまで役立つセルフプロデュース術が満載。
    オフィシャルサイト:
    https://www.world-jomoriyama.com/
    撮影会や各種イベント情報はこちらで
取材・文/ぺ・リョソン
写真提供/ジョー・モリヤマ
デザイン/WATARIGRAPHIC