小寒(しょうかん)/鏡開きで商売繁盛祈願。春の気配も少しずつ

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか
小寒(しょうかん)

澄んだ空気で星空が美しいとき

「小寒の氷、大寒に解く」とことわざにあるように、実は「大寒」よりも寒いのが「小寒」です。空気も澄みきって、星がきれいに見えるのは、この時期ならではの楽しみです。

季節の始まりの初候は、五節句のひとつにあたる1月7日に健康を祝って七草がゆをいただきます。そして松飾を外し、年神様を天に送る「どんど焼き」が行われます。季節が進む次候では、野菜の春菊、魚では氷下魚(こまい)が旬を迎えます。商売繁盛の神として親しまれる「七福神」の「戎(えびす)」様をお祭りする祭礼「十日戎(とおかえびす)」が、各地の神社で開かれます。続いて行われる11日の鏡開きも、小寒を代表する行事といえるでしょう。

季節の終わりである末候には、蕪(かぶ)やあんこうが旬を迎え、野鳥のキジの雄が雌を求めて甲高い声で鳴き始めます。淡い黄色のろうばいの花がいくつも咲き、少しずつ春が近づいていることを教えてくれます。

かぜ気味のときには冬食材の春菊を

この時期の寒さは、手足だけでなく内臓・下腹部・脚全体の冷えへと広がります。冷えで老化の進行を早めないように、からだをあたためつつ栄養たっぷりの食事を心がけて。

たとえば、この季節の旬の食材、豚肉と春菊を使って鍋にするのもいいでしょう。豚肉はからだをあたためる作用があり、ビタミンB1も豊富で、滋養強壮、免疫力アップに効果的です。東洋医学では冬の季節と関連が深い「腎(じん)」に属す食べ物で、寒い時期に適した食材と考えられているのです。春菊は甘味と辛味を兼ね備えた涼性の食べ物で、ストレスの軽減効果があり、腫れものを抑え、痰(たん)を切る作用があるといわれています。かぜ気味のときにはぜひ取り入れてみてください。

  • 伊藤和憲
  • 伊藤和憲(いとうかずのり) 鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
    1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。 https://www.yojyo1192.com/
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