大暑(たいしょ)/おなかをいたわりつつ夏を楽しむ

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか
大署(たいしょ)

鎮魂の意味をもつ夏の花火

気温がどんどん上昇し、真夏を実感できるようになる「大暑」(7月22日〜)。例年では季節の始まりの初候は、花火大会が多くあり、淡い紫色の桐の花が咲き乱れます。キュウリが実り、ウニが旬を迎えるようになるのもこの時期。そして季節が進む次候では、あなごや枝豆が旬を迎えます。

終わりである末候には、太刀魚(たちうお)やすいかが旬を迎え、くわがたやカブトムシを山でよく見かけるようになるでしょう。また、蝉の大合唱である蝉しぐれが聞かれ、夏真を実感できます。

花火は、美しいだけのものではなく、日本人にとって「火」は、お盆の迎え火や送り火に代表されるように、鎮魂の意味をもっています。炎は不浄なものを焼き尽くし、闇を照らすものなので、古来神聖なものとされてきました。

消化がよく栄養価の高い食品を

大暑では、からだの疲れがしだいに内臓へと影響を与えていきます。そのため、吐き気やむかつき、さらには食欲減退、下痢や便秘などおなかの調子を崩す人も多くなるようです。おなかの負担になるような食べ物は避け、消化がよく、栄養価の高い食べ物をとるようにしましょう。

この季節は豆類もおすすめです。消炎作用や清熱作用、消化を助けてくれる役割があります。うつやストレスの解消にも役に立ちますし、大豆には大豆イソフラボンという女性ホルモンの原料が多く含まれていることから、更年期などの女性のトラブルにも有効です。

(食については2019年「大暑(たいしょ)/暑さで疲れがピークになるとき」をご参照)

大暑が終われば、暦の上では秋に変わり、太陽の力が強かった陽から陰へと徐々に変化していきます。土用の時期は、もともと農業では土越しや土いじりをせずに、地盤を固める時期。土木業でも、この時期に何かを始めることを避ける傾向にあります。いろいろな変化により心が揺り動かされますが、新しいことを始めるのを避け、しっかりと地盤固めをし、自分を見つめ直し、腰を据えることが大切です。

  • 伊藤和憲
  • 伊藤和憲(いとうかずのり) 鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
    1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。 https://www.yojyo1192.com/
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