立夏(りっか)/ホルモン分泌を促す生活リズムを

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか
立夏(りっか)

5月5日~20日にあたる「立夏」は、新緑まぶしく、成長の初期段階をさします。末候(5月15〜20日ころ)にはタケノコが芽を出し、牡丹の花が咲き、アサリが旬を迎えます。田んぼに水を張り、苗を植える準備を始めることになり、いよいよ夏が近づいてきます。

語呂合わせから始まった「端午の節句」

「端午(たんご)」は「端(はじめ)の牛(うま)の日」という意味で、5月だけに限ったことではありませんでした。が、牛と五の読みが「ご」で同じだったことから、5月5日が「端午の節句」となったそうです。

昔の日本では、季節の変わり目である端午の日に、病気や災厄を避けるための行事が行われていました。この日に薬草摘みをしたり、蘭を入れた湯を浴びたり(蘭湯)、菖蒲を浸した酒を飲むなどの風習があったそうです。厄よけの菖蒲を飾ったり、蓬(よもぎ)などの薬草を配ったりも行われました。さらに、当時行われた馬から弓を射る儀式にも、災いや病気をもたらす悪鬼を退治する意味があったようです。

乱れやすい生活リズムは睡眠がカギ

この時期に大切なことは、規則正しい生活を行うことです。それは、ホルモンの分泌は生活習慣と大きく関係しているからです。たとえば、幸せホルモンとして有名なセロトニンは、気分を安定化してくれますが、豆類などに含まれるトリプトファンが合成原料であるとともに、昼間太陽に当たらないと合成されません。

また、睡眠ホルモンであるメラトニンは、セロトニンから合成されますが、光が抑制されないと合成できません。そのため、夜遅くまでスマホやパソコンに向かっていると、睡眠ホルモンが合成されないことも。また、成長ホルモンは就寝後2時間前後で分泌され、夜の3時にはピークを迎えること、ストレスに打ち勝つ副腎皮質ホルモンは起床の直前、朝方に高まってくることから、眠りに入る時間が重要になります。

今は不安も多く、「寝つけない」「眠りが浅い」という人も多いかもしれませんが、からだの成長・修復は、各種のホルモンにより促されています。気持ちを落ち着けるためにも、ホルモンが分泌されやすい生活リズムが何より重要というわけです。

  • 伊藤和憲
  • 伊藤和憲(いとうかずのり) 鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
    1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。 https://www.yojyo1192.com/
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からだ用語辞典: メラトニン

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