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教えて、ドクター!

2017年12月20日

先生/石井直方(東京大学 教授)

BODY

【特集/女のからだと代謝】

筋トレ最新事情!

----筋トレによるプラスαの効果を知ったことで、やる気が出てきたものの、ハードなトレーニングはやっぱり無理。そんな人でも大丈夫です。石井先生は、週に2回程度の筋トレで十分効果を実感できるといいます。 筋トレ最新事情!
おすすめの筋トレはスロースクワット
スポーツジムなどにあるマシンを使う場合は、10〜20回くらい行える負荷で、3セットが理想。ジムに入会して筋トレをするのはハードルが高いという人は、スクワットだけでも問題ありません。からだの中の大きな筋肉は、脚と体幹に集まっています。スクワットは、太ももだけでなく、お尻も使いますから、代謝に関係している大きな筋肉はすべて使うと考えていいでしょう。加齢によって衰える足腰の筋肉も鍛えられるので、何かひとつだけなら習慣にできる、という人にはおすすめです。

フォームは、どれが正しくて、どれが間違っているということではなく、どういうフォームで行うと、からだのどこにストレスがかかるかがわかれば、難しいことはありません。基本的に、ひざが前に出ると、ひざを回転する力で立ち上がろうとするため、ひざへの負担が大きくなります。ひざを後ろに引くと、お尻を引くことになるので、ひざではなく、股関節の伸展で立ち上がることになります。ひざを伸ばすか、股関節を伸ばすか。力の配分がひざの位置によって変わってくるため、どこを使いたいかによるのですが、お尻を少し後ろに引き気味にして、股関節とひざの使い方の比率が半々くらいになるように行うと、ひざへの負担は軽減します。スクワットを行ってみて、ひざに違和感があればひざのポジションが悪いと考えていいと思います。自分にとって負担なくできるフォームが見つかるはずなので、そのフォームで行ってみてください。
スクワット後、有酸素運動を
行えば脂肪の代謝がグンと上がる
スクワットは、早めもあればスローもあります。早めに行うスクワットで筋肉に十分な刺激を与えようと思うと、50〜100回行わないと効果がないのですが、スロースクワットなら8回くらいで十分な刺激になります。4秒かけてひざを曲げ、4秒かけて元に戻す。8回も行えば、太ももはパンパンになるはず。理想は8回×3セットです。スロトレは、EPOC(運動後過剰酸素消費)が高い状態がかなり続くこともわかっています。毎日行う必要はなく、週2回で十分。余力がある人は、スロトレの後にウォーキングなどの有酸素運動を行うと、脂肪代謝がグンと上がります。脂肪代謝は通常、体脂肪の分解が始まるまでに20分くらいかかるのですが、スロトレ後に行うと交感神経が刺激され、脂肪の分解が上がるのです。あまり時間をあけると効果がなくなってしまうので、スロトレ後、筋肉の疲れが収まるまで小休憩し、それからウォーキングを行うと、脂肪を減らす効率的なプログラムになります。

無理をせず、適確に筋肉や関節を動かすものなら、なんでもいいのです。世の中のトレンドに流されず、自分にとって気持ちいいかという視点のほうが大事です。いろいろなものの中から、続けられるものを選び、筋肉の衰えを緩やかにしましょう。

----筋肉の効率的な増やし方を教えていただきましたが、筋トレによって筋肉をつくっているたんぱく質が分解されるため、筋肉を太くしようと思ったら、分解に対して合成を高めなければいけないのだとか。そこで、プロテインなどのたんぱく質を摂取することが大事になってくるわけですが、筋肉を増やすための食事については、次回ご紹介します。
石井直方

石井直方 東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻・生命環境科学系 教授。スポーツ先端科学研究拠点 拠点長。理学博士。専門は身体運動科学、トレーニング科学。ボディビルダーとしてミスター日本優勝の実績も。「ストロレ」(高橋書房)、「一生太らない体のつくり方」(エクスナレッジ)、「石井直方の新・筋肉まるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)など著書多数。

取材・文/山崎潤子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ

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からだ用語辞典

  1. 体幹(コア)
  2. 股関節
  3. 有酸素運動
  4. 運動後過剰酸素消費(EPOC)
  5. 交感神経

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  1. 代謝
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