トップ 美の流儀 / HEART 【番外編/学びと美を考える】写真で気づく「自分の中にある美しさ」

からだのために「やってる人」の奥の手公開!

美の流儀

2018年1月10日

語り/楢 侑子(ナムフォト 代表)

HEART

【番外編/学びと美を考える】

写真で気づく「自分の中にある美しさ」

ワコールスタディホール京都と連動した美の流儀【番外編】。今回は、「ほんとうの自分に出会うナムフォトリップ」講師の楢 侑子(なら ゆうこ)さんが登場します。 楢 侑子さん 楢さんが代表をつとめる「ナムフォト」は、「いかに生き、いかに逝くのか、写真をとおして考えよう」をコンセプトにした写真スタジオであり、ワークショップ。2017年から始まった全国での出張講座「ナムフォトリップ」の一環として、ワコールスタディホール京都でも全2回(2018年1月13日・20日)の講座が開催されます。

――楢さんは各所でナムフォトのワークショップをされていますが、この活動が生まれた背景を教えてください。

32歳のときに乳がんが見つかって「自分の死」を意識したときに、「自分の生き方」と深く向き合うことになりました。その時に「遺影写真」を撮影したことが直接的なきっかけです。一枚の自分の写真で、自分が元気になったのです。

写真は、今の自分を振り返るのに最適なツールです。ワークショップでは、よく参加者同士でお互いに写真を撮り合います。本当の笑顔って、人と人の間に生まれるものなので、自撮りでは撮れないんです。お互いに相手の存在を大切にしながら、声を掛け合って撮影をしてもらいます。自意識が抜け、相手と過ごす時間が心から楽しいと感じるとき、笑顔が自然で、すごくいい写真になる。いい写真を撮ることは、いい時間を過ごすこと。そんなことに気づいていただけたら。

――講座はどのようなプロセスで行われるのでしょうか。

今回のワコールスタディホール京都での講座は2回シリーズになっています。講座1回目は、まずは人生棚卸しシートにそって自分を振り返ります。過去、現在、未来を見つめる質問が60項目あって、それに答えていただきます。「いちばん勇気を出したこと」「いちばん美しいと思った瞬間」など、記憶をたどる作業を通じて、今の自分が必要としていることに気づくことができます。この気づきをほかの参加者とシェアするのも、大事なプロセス。

その上で、写真の撮り方・撮られ方をレクチャーし、「全員を撮って、全員に撮られる」ワークをします。自分の大切なことに気づき、相手の大切なことを知った後の笑顔は、それまでと質が違って、温かさに満ちているんですよ。

また、呼吸の仕方をお伝えしたりして、「今、ここに自分がある」ことだけに集中するコツをつかんでいただきます。このプロセスだけでも、参加者は表情がキラキラと輝くんですよ。

講座2回目は、マイストーリーを書きます。未来の自分に宛てた手紙のような気持ちでしたためていただけたら。その後のセレモニーでは、前回の講座で撮影した写真の前で発表してもらいます。言葉にして、みんなの前で発表することで、漠然としがちな「本当の気持ち」や「幸せってなんだろう?」ということに、気づけるんですよ。

(※講座は全2回ですが、1回ずつでも参加可能です) 楢 侑子さん ――自撮りや写真アプリなどによって、写真撮影が気軽なものになった今でこそ、初対面の人とお互いの写真を撮り合うことは、なかなか勇気がいりそうです。

簡単に写真が撮れる、いい世の中になったなと思います。逆に、写真がもつ力や奇跡みたいなものを感じづらくなっているかもしれません。私が人を撮らせてもらうときは、カメラではなくて私を見てくださいとお伝えします。そして、写真を撮りながら気持ちのキャッチボールをします。知らない人同士で撮り合うことは、もちろん緊張するし、勇気がいることです。でもお互い声を掛け合ったり、撮る場所やポーズをいろいろチャレンジしたり、心を通じ合わせようとするプロセスこそが大事なのだと思います。 楢 侑子さん ――楢さんご自身は「遺影」を撮った後、ご自身の写真とはどのようにつきあっていて、どんな変化があったのでしょうか?

1年ごとにプロフィール用写真を撮影していて、自分の笑顔が年々変わっていて、好きな顔になっているのがうれしいです。力が抜けて、無理がなくなってきた、というか。目元のシワが気になりだしてますけど、そこはアイクリームを買うとして(笑)、その時その時、常に最適な自分を選び続けていたいです。

講座に参加した方は、写真から「自分の美しさ」を受け取ってもらえたら。多少シワがあったとしても(笑)、加工しなくても、美は自分自身の中にすでにあったと気づき、後はそれを、勇気を出して表に出すだけなのだと思います。

楢 侑子 株式会社ナムフォト 代表取締役
多摩美術大学にて写真、映画、演劇を専攻。在学中よりカメラマンの仕事をスタート。「メディアづくり」に興味を持ち、株式会社mixiや、FMモバイルコミュニケーションズ.com株式会社、株式会社エイベックス・マーケティングなどで、メディアの編集や新規サービス立ち上げのディレクションに携わるようになる。人々の暮らしや幸せな生活に密着した仕事がしたいと考え、2010年独立。フリーランスで、カメラマン、ライター、編集ほか、地域活性化のプロジェクトでディレクションを行う。充実した日々を送っていたが、32歳のとき乳がんが見つかる。
手術前に自分自身の「遺影写真」を撮影したところ、一枚の写真から自分の生命力を感じて、元気になる。また、「死」を意識したり、「なんで癌になったんだろう」と考えるうちに、自身の「生き方」と深く向き合い、「ナムフォト」の構想が生まれる。(手術後、おかげさまで元気です)
第28回写真新世紀佳作受賞。撮影・写真講師歴多数。
ナムフォト http://numphoto.com/

ワコールスタディホール京都 楢さんが講師をつとめるスクール講座情報
ほんとうの自分に出会うナムフォトリップ 写真とわたしストーリーから考える「自分らしさ」(全2回)
2018年1月13日(土)・1月20日(土)
両日とも13:30~16:30
9,720円(税込、全2回) ※単回でのお申し込みも可能。

取材・文/ワコールボディブック編集部
撮影/合田慎二

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

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