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インナーファッションの流行ウォッチング

ランジェリー★EXPRESS

2017年12月13日

文/武田尚子(ジャーナリスト)

BEAUTY

光と影をあらわすレースの効用

「LOU(ルー)」2018年春夏 「LOU(ルー)」2018年春夏"Architecture"グループ。幾何学柄エンブロイダリーレースが印象的なアイコニックブラ。 クリスマスや年末年始のこのシーズンほど、フェミニンなレースの装いの似合う時はないのではないでしょうか。最近は、アウターウェアでレースの人気が定着していることもあって、レースを抵抗なく、上手に着こなしに取り入れている人が増えました。

もともとランジェリーとは切っても切り離せないレースですが、柄も使い方も多様な広がりを見せています。新鮮な印象を受ける今のトレンドについてご紹介しましょう。
アイコニックなブラの顔づくり
「インスタ映え」が2017年の流行語大賞になったように、最近はインターネット上でビジュアル効果のあるような商品開発が求められるようになってきました。WEBでの販売が増えているランジェリーも例外ではありません。特にブラジャーは、シーズンごとに新鮮なデザインが打ち出される一方で、長期間にわたって愛される定番をいかに育てるかがカギになっています。

ヨーロッパブランドにおいては、そういったロングセラー商品の顔をつくる要因がレースで、しかも柄の訴求力の高いエンブロイダリーレースなのです。

「ルー」が"アイコニックブラ"として2018年春夏向けに打ち出しているのは、胸元が大きくVに開いているトライアングルブラ。幾何学的な植物の連続柄は、非常にアイキャッチ効果の高いものとなっています(上の写真)。

グラフィック感覚のモダンなモチーフで注目されたのは、「シモーヌ・ペレール」の新しいグループ。肌に映えるタトゥーのようであり、また影絵や切り絵のようでもあり、ネオンカラーと共に新鮮な印象を受けました(ここにある写真はベージュ×黒)。このように柄ひとつとっても、従来の伝統的な花のモチーフではないものが増えています。 「Simone Perele(シモーヌ・ペレール)」2018年春夏 「Simone Perele(シモーヌ・ペレール)」2018年春夏"JAVA"グループ。タトゥーや切り絵のようなグラフィック感あふれるレースが新鮮。
レイヤードを楽しみたい総レース
また、よりエレガントで高貴あるいはヴィンテージ風の雰囲気のあるリバーレースは、たっぷりと贅沢に使った総レースでその魅力を発揮しています。

フランス・カレーのリバーレースや各種シルク素材で、パリの香りいっぱいの洗練されたスリップドレスをつくっているのが「エリス・アンドレッグ」。昼のランジェリー(アンダードレス)にも夜のランジェリー(ナイトウェア)にも合うのはもちろんのこと、透ける素材と透けない素材のレイヤードによって、おしゃれな夜の外出着(カクテルドレス)としての着こなしも広がります。 「Elise Anderegg(エリス・アンドレッグ)」。シャンティレースの総レースも、シルクのスリップを重ねると、おしゃれな夜の外出用ドレスとして着こなせる。 「Elise Anderegg(エリス・アンドレッグ)」。シャンティレースの総レースも、シルクのスリップを重ねると、おしゃれな夜の外出用ドレスとして着こなせる。 同ブランドはフランス国内のアトリエで、一枚一枚丁寧なオートクチュールの物づくりを行っているために、量産はできませんが、コレクションの中から顧客の希望に応じたカスタムメイドができるようになっています。小規模の独立系デザイナーブランドにとって、この供給システムは好例のアイディアといえるでしょう。

同じリバーレースでも、より機能性が加味されたストレッチレースの人気も続いていて、ラメ糸づかいやメタリック効果のあるものなどで変化がつけられています。また素材全般に共通し、レースもエコロジー意識が強まり、コットンなど天然素材のレースをはじめ、リサイクルレースなども登場。一見、あまり大きな変化がないように思われるレースですが、デザイン面も技術面でも常に新しいものが登場しています。 「LOU(ルー)」2017年秋冬-2018年春夏 「LOU(ルー)」2017年秋冬-2018年春夏 "Merveilleuse Envolee"グループ。オートクチュール感覚のボディブリファー。パープルとゴールドの色調が絶妙なストレッチリバーレースが優しくからだにフィット。
武田尚子(ジャーナリスト)

武田尚子(ジャーナリスト) インナーウェア専門雑誌の記者を経て、1988年にフリーランスに。以来、ファッション・ライフスタイルトータルの視点から、国内外のランジェリーの動きを見続けている。著書に『鴨居羊子とその時代・下着を変えた女』(平凡社)など。
「パリ国際ランジェリー展」の取材は、既に連続30年になる。今後に向けて、幸せなライフスタイルをテーマにした新しい方向性を模索中。
http://www.apalog.com/inner

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