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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2017年9月13日

語り/川戸敦子・田中美絵
(ワコールブランド商品統括部 商品企画部)
立入めぐみ
(人間科学研究所 研究開発課)

BODY

抜群のフィット感と肌ざわり!クリーミィフィットブラができるまで

ノンワイヤーなのに、バストのシルエットが美しい! と話題の「クリーミィフィットブラ」。ノンワイヤーの快適さは生かしながら、バストメイクし、動きやすさを叶えたのは、表側と裏側にカップを設置する「二重構造」でした。その仕組みが生まれた背景や、デザインの美しさなど、開発秘話に迫ります。 クリーミィフィットブラ
今の女性が求める"快適"を実現するため
ラゼのクリーミィフィットグループが誕生
――まずはラゼのなかの「クリーミィフィットグループ」の誕生について教えてください。

田中 はい。以前、ラゼのなかには「脱ぎたくないブラ」というグループがあったのですが、そこではバージスライン部分のフルフラット構造やなめらかな着けごこちなどにこだわって"快適性"を追求した商品づくりを行っていました。 川戸敦子・田中美絵・立入めぐみ 川戸 ところが、快適市場が急激に盛り上がり、多くの商品が出るなかで、少しずつ「脱ぎたくないブラ」との差別化が難しくなったんです。そこで、ラゼのなかの快適グループをリニューアルしようという流れが起きまして、「クリーミィ フィット」グループが誕生しました。

――「クリーミィフィットブラ」には、まず"快適"というキーワードがあったのですね。

田中 私たちは「現代の人が求めている快適とは何だろう」というところから考えました。ワコール人間科学研究所の「よく着用する快適なブラの理由」を調査した資料があり、快適さの理由は、ひとつは動きやすさということがわかりました。ゆるさやラクさ=快適、ではなく「動きやすさ」が快適さを感じる理由だったのです。続いて、ズレにくいこと、肌ざわりがいいことが挙げられ、ならば、この3つをすべて満たすブラをつくろうと、開発が始まりました。
ひとつのブラジャーにカップがふたつ?!
革新的な「二重構造」とは。
――開発はどのように始まったのでしょうか?

立入 私たち人間科学研究所でも、快適市場の動向は追っていて、今後ワコール内の快適グループの舵をどう切っていくかは大きな課題でした。ですから、今回の商品の特徴である「二重構造」は、3年前から人間科学研究所で開発していたもので、やっと日の目を見させることができたもの、思い入れも深く、感無量です(笑)。

――「二重構造」とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

立入 これまで快適性を追求するというと、ブラのアンダーをゆるく設計する方向に傾きがちでしたが、「クリーミィフィットブラ」は、「カップの中に快適性を追求してみよう」と考えたことがポイントです。

さらに、「クリーミィフィットブラ」はノンワイヤーとワイヤータイプの両方があるのですが、ノンワイヤーでもきちんとバストの造形ができるように、カップのなかに造形の要素をできるだけ多く入れたいと考え、行きついたのが表カップと裏カップを二重にすることで、それぞれが別々の働きをして「からだの動きに沿う」「バストを造形する」を実現した「二重構造」です。 「からだの動きに沿う」「バストを造形する」を実現した「二重構造」 ――表側と裏側のパッドが別の働きを?

立入 そうです。裏側のカップは、バストにフィットして常に動きに追随する役割。からだにフィットして沿うのでズレにくく、常にバストをキャッチした状態。また、不快感につながる"締め付け"や"圧迫感"をなくすため、なるべくコンパクトな形でつくっています。どの形のバストの方にも合うように、裏側カップはトップ下1cmの位置で設計しています。 立入めぐみ ――動きやすさ、ズレにくさを徹底的に追求したんですね。

田中 はい。造形に関しては、ブラジャーの土台とカップが一体成形になっているのでシルエットも美しく、ラゼ世代のバストがより美しく見えるよう、パッドの位置を中央ではなく、前側に設計しバストアップ効果を狙っています。表側はシルエットを整える役割として、脇がすっきり見えるように設計しています。

立入 このように、裏側と表側で役割をわけて、ふたつのカップを離して設計していますが、果たして本当に狙った効果が発揮できているのか、検証するために表側と裏側のカップを縫い合わせて実験もしました。その結果、やはりカップ同士は離れているほうがそれぞれの役割を果たせることもわかりました。
「優しい光」のような美しいデザイン。
ノンワイヤーでも女をサボらない!
――デザインの美しさも魅力ですね。

田中 ありがとうございます。ここもすごくこだわった点です。ノンワイヤーというとどうしても「女をサボってる」、「ラクしてる」というイメージがあると思いますが、そこを払拭したくて。実際ノンワイヤーのものは、無地や地味な色のものが多いのですが、私たちはノンワイヤーなのに「造形できて」「デザインも美しい」ものを求めました。レースも繊細な線画のレースを使用しています。 田中美絵・立入めぐみ 川戸 クリーミィフィットグループのテーマが「優しい光」ですので、それに合ったナチュラルでエレガントなデザインに仕上げました。デザインや色だけでなく、下辺ストレートのフォルムもトレンド感を意識しています。

――クリーミィとの名のとおり、肌ざわりもいいですね。

田中 ふわっとやわらかい素材を使用しています。ストラップもやわらかく、肩に食い込みにくいなど、お肌が敏感になってくるラゼ世代の方にここちよさを感じてもらう素材を使っています。 ふわっとやわらかい素材を使用。ストラップもやわらかく、肩に食い込みにくい ――試着した方からは、どんな声が?

川戸 モニターさんのなかには、「え、これノンワイヤー?」「こんなにラクだけど造形できてる!」「初めての着けごこちですね」など、うれしい声を続々頂いています。

田中 このラクさやエレガント、シルエットの美しさをぜひ体感してほしいです。
川戸敦子

川戸敦子(かわど・あつこ) ワコールブランド事業本部 商品統括部 商品企画部 デザイン二課 課長。「トレフル」チーフデザイナー、「ラヴィエゼ(現ラゼ)」「グラッピー」チーフデザイナー、「デューブルベ」チーフデザイナーなど、主にブランドの商品企画を担当し、2016年4月より現職。

田中美絵

田中美絵(たなか・みえ) ワコールブランド事業本部 商品統括部 商品企画部 デザイン二課。ワコール入社後、主にブランドのデザイナーを担当。「トレフル」デザイナー、CSブランド、「ルジェ」チーフデザイナー、 百貨店ブランド「パルファージュ」チーフデザイナー。パルファージュでは、ダブルフロントキャミソールを開発。2016年より「ラゼ」のチーフデザイナー。

立入めぐみ

立入めぐみ(たていり・めぐみ) ワコール人間科学研究所 研究開発課。2007年10月より人間科学研究所にて主にブラジャーの製品開発とパターンメイキングを担当。人間科学研究所からの、リボンブラの機能提案にも携わる。

取材・文/大庭典子
撮影/合田慎二

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