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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2017年8月16日

語り/小林真紀子・宮川茉樹
(ワコールブランド商品企画部 商品設計課)
藤田千佳子
(ワコールブランドマーケティング企画部 ウェブ販売課)

BODY

大人気『小さく見せるブラ』に ストラップレスブラが新登場!

『小さく見せるブラ』が誕生したのが2010年。「胸を小さく見せる」という、これまでのブラジャーの役割とはまったく違う方向性での開発、当時は社内でも「ヒットはないだろう」と思われていたとか。しかし予想は大きく外れて、市場に出るや大ヒット。発売1週間で完売するという大記録を達成しました。現在もワコールウェブストアでは人気ナンバーワンを誇る『小さく見せるブラ』に、新作が登場。開発までのストーリーを公開します。 小さく見せるブラ
ストラップなしで大きなバストを支えるには?
ワコールの技が1枚のブラのなかに集結!
――『小さく見せるブラ』の誕生は、2010年当時大きな話題となりましたよね。開発のきっかけについて教えてください。

小林 これまでパッドなどで胸を大きく見せるブラはさまざまな種類がありましたが、小さく見せるブラは国内では、当時ほとんどなかったと思います。ですが、胸の大きな人のなかには、胸が大きくてシャツがかっこよく着られない。胸を強調したくない日もある...などの声があがったこともあり、「あまり大きなマーケットではないかもしれないけれど、チャレンジしよう」と開発に踏み出すことになりました。

――ということは、最初は、ここまでのヒットをするとは...。

藤田 まったく予想していなかったんですよ。ところが発売1週間で完売といううれしい事態が起きまして、今もウェブストアでは常に1位を独走しています。 小林真紀子・宮川茉樹・藤田千佳子 宮川 私は、『小さく見せるブラ』の発売年に入社したのですが、このブラの存在を知って、個人的にとてもうれしかったことを覚えています。私も同じ悩みをもっていたひとりとして、「自分の気持ちがわかってもらえた」「そこに目を向けてくれたんだ」と感動し、即購入しました。そして今、開発に携わることになったことも感慨深いです。

新しく誕生した『小さく見せるブラ』の「ストラップレスブラ」は、私もずっと欲しかったもので、同じ悩みをもつ方々に早くお届けしたい気持ちでいっぱいです。

――通常、大きなサイズの方に向けたストラップレスブラはあまり見ないですよね。

小林 そうなんです。ストラップは、バストの重みを支える役割も果たしますから、ストラップレスブラで支えられる胸の大きさには、限界があります。つくっていてもE75まで、F以上はほとんどないのが現状ですね。つまり、『小さく見せるブラ』でストラップレスをつくるということは、小さく見せるだけでなく、大きい胸を安定して支えられる構造をつくる必要があるということ。いくつものミッションをひとつのブラのなかにどうやって入れたら...と、設計ではたくさんの困難にぶつかりましたが、ひとつひとつクリアしていくのもまた、やりがいがありました。
美しい形、安定感のある着ごこち
いくつもの壁を超えてブラが完成
――さっそく構造の特徴について教えてください。

宮川 はい。ストラップレスブラをつける際、胸の大きい人がいちばん心配するのは、「ズレ下がってきたらどうしよう...」という安定感のなさ。ズレない安心感をもつためには、どんな構造にしたらいいだろうと、そこから考える必要がありました。そして、安定感を感じるために行ったのが"かぶりを深くする"こと、"上辺をひとつなぎにする"ことでした。

――これによって安定感が生まれるのですね。

宮川 からだにバスタオルを巻いたときを思い出してもらうとわかりやすいかと思いますが、バスタオルは、直線でつながり、脇を留めておくだけでなかなか下がりませんよね。しかも、胸のサイズが大きい人ほど、ひっかかったときにズレない安定感が増しますよね。この構造は胸のサイズが大きい人が安定感を感じられるものなのです。従来の1/2ストラップレスブラのように、下辺で支えていると、ワイヤーがあたって痛い、支えきれず胸がはみ出て浮いてしまう...などが起こりうるのですが、上部分を一直線で支えることによって、左右のバストがバラバラにならず、すっぽり包み込まれるような安定感のある構造ができあがりました。 宮川茉樹(ワコールブランド商品企画部 商品設計課) ――一直線にすることによって安定感が生まれたのですね。

小林 そうです。いくつも試してやっとこの安定感の出る構造ができたことがうれしくて、試作品を着て、ふたりでジャンプしながら「全然ズレない〜!」とはしゃいだこともいい思い出ですね(笑)。

宮川 さらに、大きな胸を小さく見せるこだわりとして、ワイヤーから開発を行いました。通常、ワイヤーはUの字状のワイヤーが多いと思いますが、今回は前側を低く、脇側を高く設定しています。極端に言うと"L字状"になっています。上の直線でバストを支えることができた分、ワイヤーの形で胸を内側にコロンとまとめられます。谷間部分はお肉がないので、そこにお肉を逃がすことで突出感やボリューム感が抑えられるのです。両方のバストで一体感もあり、全体にやわらかくきれいな丸みができることも魅力。ワイヤーづくりは1ミリ単位で検討しながら、ここがベスト!という絶妙な位置を探すのに苦労しました。 前側を低く、脇側を高く設定した 小林 また、服を着たときによりバストの形が美しく見えるよう、トップ位置を高めに設定し、ストラップレスブラにありがちなトップの位置が下がって見えることのないよう工夫しています。

――安定感と美しさの両方が、ストラップレスブラで手に入るのはうれしいですね。

宮川 もう1点、着ごこちのよさも谷間に沿ってカーブをつけた立体設計によって実現しています。上が一直線だと、その部分が当たって痛く感じるので、谷間のお肉が少ない部分に布を沿わせるよう設計し、線ではなく、面で支えています。谷間に沿ったカーブ設計は、これまでのチューブトップでは例がなかったので、大変でした。サイズごとに角度にも変化をつけ、着ごこちのよさを追求しています。 着心地のよさを追求した立体設計 ――細部まで、"はじめて"の設計や構造が満載ですね。

小林 パーツごとに開発し、全体が噛み合うように考えていく作業はパズルのようでしたね(笑)。
ストラップレスブラで
トレンドファッションも存分に満喫
――デザインも涼しげで素敵です。

宮川 洋服にも合わせやすいベーシックカラーで、見えてもかわいいデザインに仕上げています。実はデザイナーも同じ悩みをもつ女性が担当しておりまして、これまでになかった大きな胸の方のためのストラップレスのブラを、デザイン面でも存分に楽しんでほしいという想いがこもっています。

D70からG85までそろっていますので、ぜひ手に取っていただきたいですね。ストラップレスですが、ストラップを取り付けるための金具通しは付いているのでお手持ちのストラップと合わせてもいいですし、別売りでデニム調にゴールドの金具がついたストラップもあります。 ストラップを通すためのフック 小林 胸の大きな方は、首もとの詰まった服だと胸がより強調されてしまう悩みもあります。ストラップレスブラなら、トレンドのオフショルダーをきれいに着ることもできますし、これからの季節に向けても重宝すると思っています。また、ファッション的な観点だけでなく、ストラップが肩に食い込んで肩が痛いなどの悩みをもっていた方にもぜひ試してもらいたいですね。 小林真紀子(ワコールブランド商品企画部 商品設計課) 宮川 試着していただいたモニターさんからも「このブラはいつ発売になりますか?」との声が多く聞けて、とてもうれしく思っています。ぜひひとりでも多くのお客さまに手に取ってもらい、ストラップレスブラのある生活、ストラップブラのファッションを、満喫していただきたいです。

小林真紀子

小林真紀子(こばやし・まきこ) ワコールブランド商品企画部。2007年ワコール入社。ブラジャーの開発設計担当として、「GOCOCi」「SUHADA」「女神のヒミツ」など、キャンペーンブラジャーの開発設計に携わる。

宮川茉樹

宮川茉樹(みやがわ・まき) ワコールブランド商品企画部。2010年ワコール入社。ブラジャー設計を担当。

藤田千佳子

藤田千佳子(ふじた・ちかこ) ワコールブランドマーケティング企画部。1992年ワコール入社。キャンペーン商品のWEBストア販売を担当。

取材・文/大庭典子
撮影/合田慎二

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