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インサイドストーリー

商品づくりの現場から

2016年11月30日

語り/石浦亜矢(ワコール インナーウェア商品企画部)
深田高史(ワコール インナーウェア商品営業部)

BODY

フラット仕上げのノンワイヤーインナーで 極上の快適さと美バストを実現!

2016年7月に"ラクしてちゃんと女子"をコンセプトに誕生した「GOCOCi(ゴコチ)」。ノンワイヤーのハーフトップインナーは、着心地の快適さとバストラインの美しさが評判を呼び、リピーターも続出。ヒットの影には、新しい技術を生み出し、商品を完成させた開発メンバーの奮闘がありました。

GOCOCi(ゴコチ)

ノンワイヤーへのニーズに大きな変化が。
新たな層に向けて、新商品開発へ。
――口コミでの人気も高まっている「GOCOCi」ですが、ブランドが生まれた背景について教えてください。

石浦
 ここ1、2年で、ノンワイヤーブラに対する市場のめまぐるしい変化があったことがまずは大きな理由です。調査をしたところ、ノンワイヤーを選ぶ人は、1年前と比べて全体で10%以上も増えているんです。年代も幅広く、単に「ラクだから」だけではないさまざまな要因も見えてきました。

たとえば10代ならば、制服や体操服の下にブラジャーが透けるのがイヤだという気持ちからノンワイヤーを求めていたり、20代、30代では、妊娠・出産という理由でブラがつけられなかったり。働く女性でしたら、人前に出る日とは違って、デスクワークやからだを動かして作業する日はノンワイヤーがいい、など世代や環境によって異なる理由がありました。そのなかで、ワイヤーブラとは違った新しいインナーを生み出そうと決めました。 右/石浦亜矢(デザイン担当)、左/深田高史(MD担当) 右/石浦亜矢(デザイン担当)、左/深田高史(営業担当) ――"ラクしてちゃんと女子"というコンセプトもわかりやすいですね。

石浦
 ラクなモノを求める理由はさまざまにありましたが、一致していたのは「バストもキレイに見せたい」という声。ノンワイヤーでもバストメイクを求められているならば、そこは任せて!と。バストを美しく見せることを追求しつづけてきたワコールには、多くのノウハウがありますし、きっと新しいモノができる!と確信していました。
ノンワイヤーでも美しいバストメイクは譲れない。
そんな情熱からピーナッツ型パッドが誕生。
――ノンワイヤーでバストの美しさを見せるために、実際にどのような工夫をしたのでしょうか?

石浦
 まずはプロジェクトチームで集まったときに「パッド付きインナーの不満なところってなんだろう?」と話し合いました。すると、「パッドが何の仕事もしていない!」「パッドがズレるからバストが美しく見えない!」と、真っ先に出てきたのはパッドに関する不満でした。ほかにも「パッドのなかで胸が泳ぐ」「洗濯すると片方がなくなることがある」など、出てくる出てくる(笑)。

――ブラジャー部隊のメンバーならではの視点ですね。

石浦
 あるとき、そもそもパッドがふたつ付いているから不都合が多いのでは?と思い、半分冗談で「パッドをくっつけられないかな」とつぶやいたところ、「それだ!」「やってみよう」と、試作が始まりました。 ピーナッツ型のパッド ――ピーナッツ型のパッドが誕生ですね。

石浦
 はい。ただ実際につくってみると、生地のなめらかさに対してパッドの厚みが目立ってしまったり、薄くしたら今度は乳首が透ける不安があったり、と設計は難しかったです。試行錯誤した結果、パッドの厚みを部位ごとに変化させて、ナチュラルに、かつ上向きの美しいバストがつくれる構造にたどりつきました。試作を繰り返すうちに、メンバー全員が「バストがすごいきれい...」とうなずく瞬間があって。

深田 企画メンバーは、当然、バストのシルエットにプライドがあるのですが、そのメンバーが「ノンワイヤーは、バストがきれいに見えないから使いたくない」と、初めはノンワイヤーに対する先入観で発言していたのが、「私、今日もGOCOCi使ってる!」「私も手放せない!」と序々にテンションが上がっていく様子を見て、「このメンバーが日常使いするほどの完成度なら、これはイケるぞ!」「売れる!」と思いましたね。実際モニターさんからも「シルエットがこんなにきれいなノンワイヤーのインナーは初めて」という声が圧倒的に多くて、うれしかったです。

石浦亜矢(ワコール インナーウェア商品企画部)
ラクな着心地を叶えるため、接着技術を開発。
接着剤選びだけで2年の歳月が!
――"ラクしてちゃんと女子"の"ラク"の部分には、どんな工夫が?

石浦
 この商品は、自社で接着技術にトライした第1号なのですが、接着技術の開発は、"ラク"な着心地を叶えるにはどうしても必要でした。

深田 接着技術とは、生地と生地を特殊な接着加工で接ぎ部をあわせる、新しい接合技術のことです。縫い目がないインナーは、接ぎ部の縫い目が立ち上がることがないため、ほかとはまったく違うなめらかな着装感で、まるで着ていないかのように感じる心地よさです。

石浦 肝となる接着剤は、選ぶだけで2年の年月がかかっているんですよ。

――えーー!2年?!

石浦
 接着の苦労話は、徹夜で話しても足りないくらいです(笑)。時間をかけて選んだ接着剤でも、「GOCOCi」のハイゲージで肌滑りのいい生地との相性が悪く、お蔵入り、なんてこともありましたし...。

深田 クリアしなければならない条件が山積みでした。生地は、色ごと、柄ごとに、接着条件を変えています。 生地は、色ごと、柄ごとに、接着条件を変えている。 石浦 この接着部分の(上の写真)スポンジの点々、見えますか?  この配列もいちばんはがれにくい間隔、大きさを探しながら設計しました。今後この技術を使って付加価値のある新しいアイテムが生まれると思うので、今回トライしたことは大きな一歩だったと思いますね。

――デザインのおしゃれさも特徴ですね。

石浦
 はい。デザインは、「ご褒美のための特別な1枚」というよりは、ハンカチやバッグ、雑貨を選ぶときのような日常的な楽しさや女性の感性に響くもの、というアイディアを販促チームからもらい、それがヒントになっています。快適系のインナーは、とかくベーシックな色合いになりがちなので、カラフルに、楽しく、おしゃれに、と他社製品との差別化も意識しています。

――ドット柄も目を引きます。

石浦
 デザインを考えるのと同時期に「ゴコチ」というネーミングとロゴができあがったんです。「GOCOCi」は、丸みのあるフォルムのアルファベットが多く、そこから風船やドットといったブランドのイメージや世界観もできあがって、デザインにもその象徴であるドット柄を入れました。

深田 商品コンセプトを考えたときに、店頭でどのように見せるかも同時に考えました。つまり、什器やPOP、ロゴなどの世界観と商品の色や柄が違和感なく、同じ完成度で進むように同時進行させたのです。ほかにも、遊び心のあるデザインも欲しかったので、お化粧したりお出かけしている女子のイラストで、コンセプトである"ちゃんと女子"を表現したレディ柄もつくりました。これは弊社のデザイナーの手描きイラストに、石浦が色鉛筆で塗った色が、そのままプリントになったオリジナル柄なんですよ。うれしいことに好評だったので、シリーズで新たなバリエーションも2017年春夏に発売します。 ワコールGOCOCiハーフトップ ワコールGOCOCiハーフトップ M・Lサイズ¥3,500、LLサイズ¥3,800(消費税別) 深田 今回、最初に掲げたコンセプト(①ラクなモノで②バストを美しく③おしゃれに、という3本の柱)が、コンセプトどおりに製品化できたことが最大の成功要因だと思います。妥協せずに製品化するためには多くの困難がありました。現在も進行中ですが、全てがイレギュラーのプロジェクトであることと、チームが一丸となれたことが、通常であれば諦めてしまような壁を何度も乗り越える原動力になったと思います。7月のデビューですでにリピーターの方もたくさんいらっしゃることもありがたいですし、これからもこの熱い気持ちのまま、「GOCOCi」を育てていきたいです。

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石浦亜矢

石浦亜矢 インナーウェア商品企画部。「SUHADA」「GOCOCi」企画開発リーダー。1999年ワコール入社。「女神のヒミツ」「約束のブラ」「NATSU-BRA」などキャンペーンブラジャーのチーフとしてヒット作を生み出し、現在は商品企画責任者に。

深田高史

深田高史 ワコールブランド事業本部 商品統括部 インナーウェア商品営業部 FL営業課。2006年 ワコール入社(転職)。2013年よりFL営業課へ配属。スリップ・キャミソールなどのランジェリーと「GOCOCi」(ハーフトップ)担当MD。

取材・文/大庭典子
人物撮影/合田慎二

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